日本の労働法政策

2018年11月12日 (月)

濱口桂一郎は嫌いでも、日本の労働法政策は嫌いにならないで

11021851_5bdc1e379a12a 沼田ロクロウさんが『日本の労働法政策』をお買い上げいただいたとのことです。

https://twitter.com/numatarokurou2/status/1061920209101942784

濱口桂一郎氏の『日本の労働法政策』を買ってきた。県内の書店に置いてあるとは思わなかった。1冊しかなかったのですぐゲット。 分厚い。重い。外に持ち歩いて読むのは無理だ。

率直に言って、僕は著者がかなり嫌いなんだけど、論理の鋭さと歴史叙述の正確性は信頼しているので、レファレンスとして。

濱口桂一郎は嫌いになっても、『日本の労働法政策』は嫌いにならないでください…、なんてことを言ってる場合じゃないな。

いや、こういう沼田ロクロウさんのような、わたくし(の議論の方向性?)を嫌っていても、その論理と歴史叙述を信頼してくださる方こそ、本当の意味での有難い読者だと思っています。

世の中には、言っていることの方向性は共感するのに、その議論の水準がトホホすぎる人もいれば、どうしても賛成できない議論を展開しているのに、その理路には頷かざるを得ない人もいます。そこがちゃんと腑分けできる方こそ、たとえ敵味方であっても信頼できる相手だし、その反対はその反対。ダメ議論を味方だからと後生大事にする人はそれだけでダメ人間。

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2018年11月 7日 (水)

東京労働大学講座特別講座「日本の労働法政策100年の変転」

11021851_5bdc1e379a12a ということで、すでにご案内している通り、本日午後3時より、TKP市ヶ谷カンファレンスセンターにおいて、東京労働大学講座特別講座「日本の労働法政策100年の変転―働き方改革と未来の展望―」を開催します。お申込みいただいた方はお忘れなきよう。

https://www.jil.go.jp/kouza/tokubetsu/20181107/index.html

働き方改革関連法案が成立し、労働時間の見直しなど働き方改革の実現に向けて、企業の取り組みが進められています。今回の法改正により、わが国の労働法政策の姿は大きく変容することになります。労働法制全般にわたって大幅な改正が行われたことを機に、当機構では労働政策研究所所長・濱口桂一郎著による『日本の労働法政策』を出版することにしています。
本講座では、わが国の労働法政策の形成過程を踏まえて、著者から今回改正された労働時間法制および同一労働同一賃金にかかわる法政策を解説するとともに、今後の課題を考えます。
講義後には講師との質疑応答の時間も設けております。

ということで、要するにこのやたら分厚い本が出るので、それをネタにお話しするという企画ですが、当然すべてをお話しすることなどできるはずもないので、総論のところと、各論では働き方改革関連で労働時間と同一労働同一賃金に触れる予定です。他の労働問題専門家のお話ではほぼ出てくることのない、戦前にさかのぼる歴史的観点からの考察が特色と言えましょうか。

質疑応答の時間もありますので、ぜひ積極的なご参加をお待ちしています。

なお、講義テキストとしてこのやたら分厚い本を会場にて配布しますので、お持ち帰りの便を考えてやや大きめのカバンをお持ちいただくとよろしいかと思います。

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2018年10月30日 (火)

『日本の労働法政策』刊行

『日本の労働法政策』が刊行されました。

https://www.jil.go.jp/publication/ippan/jp-labour-law.html

手に取ってみると、拙著ながらその余りの分厚さに呆れかけます。

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2018年10月29日 (月)

『日本の労働法政策』は10月30日(明日)に刊行

11021851_5bdc1e379a12a 日本労働法学会の懇親会で、「hamachanの本出たんだっけ?」と何人かの方から聞かれましたが、申し訳ありません、もうすぐ出ます、とお答えしてました。

誠に間の悪い日程ですが、『日本の労働法政策』は明日(10月30日火曜日)刊行されます。

https://www.jil.go.jp/publication/ippan/jp-labour-law.html

定価: 3,889円+税 2018年10月30日刊行予定 A5判 1,110頁 濱口桂一郎[著] ISBN78-4-538-41164-4

どんな中身の本なのかをご理解いただくために、「はじめに」と、目次のやや詳細版をここに示しておきます。

 2004年4月、東京大学に公共政策大学院が設置され、その一科目として労働法政策の授業が置かれた。筆者は2018年度まで15年間この講義を担当してきた。さらに2012年度には法政大学大学院にも社会人向けに公共政策研究科が設置され、筆者は雇用労働政策研究の科目を担当して2018年度で7回目になる(政治学研究科、連帯社会インスティテュートとの合同科目)。本書はこれら科目のために作成・配布してきた講義テキストの最新版である。
 2004年に授業を始めたときの当初テキストは『労働法政策』(ミネルヴァ書房)として刊行されているが、その後の法改正に次ぐ法改正を反映して講義テキストは毎年膨張を続けた。今回、働き方改革推進法が成立し、労働法制全般にわたって大幅な改正が行われたことを機に、労働政策研究・研修機構から一般刊行物として出版することとした。
 労働法の教科書は汗牛充棟であるが、それらはすべて法解釈学としての労働法である。もちろん法解釈学は極めて重要であるが、社会の設計図としての法という観点から見れば、法は単に解釈されるべきものとしてだけではなく、作られるべきもの、あるいは作り変えられるべきものとしても存在する。さまざまな社会問題に対して、既存の法をどのように適用して問題を解決するかという司法的アプローチに対して、既存の法をどう変えるか、あるいは新たな法を作るかという立法的アプローチが存在する。そして社会の変化が激しければ激しいほど、立法的アプローチの重要性は高まってゆく。
 本書の特色は労働立法の政策決定過程に焦点を当て、政労使という労働政策のプレイヤー間の対立と妥協のメカニズムを個別政策領域ごとに明らかにしていくところにある。いわば、完成品としての労働法ではなく、製造過程に着目した労働法の解説である。さまざまな労働法制がどのように形成されてきたのかという観点から労働法学の研究者や学生に、労働政策の政治過程分析の素材として政治学の研究者や学生に、そして歴史的視座に立って経済社会分析を行おうとする労働経済学や産業社会学の研究者や学生にも広く読んでいただきたいと思っている。
 この15年間で日本の労働法政策の姿はかなり変わった。とりわけ、当初テキストで将来像として描いていたいくつかの方向性が、今回の働き方改革推進法で実現に至った。たとえば、当初テキストでは労働時間法政策の章において「課題-法律上の時間外労働の上限の是非」という項を置き、「労働法政策として考えた場合に、今まで法律上の上限を設定してこなかったことの背景にある社会経済状況のどれだけがなお有効であり、どれだけが既に変わりつつあるのかを再考してみる必要はありそうである」と述べ、「ホワイトカラーの適用除外といった法政策が進展していくと、それ以外の通常の労働者の労働時間規制が本質的には同様に無制限であるということについても、再検討の必要が高まってくるであろう」と示唆していた。今回、時間外労働の法的上限規制が導入されたことは、その実現の第一歩と言える。また非正規労働についても、パートタイム、有期契約、派遣労働のそれぞれの節で、項を起こして均等待遇問題を「課題」として取り上げていた。これも今回、同一労働同一賃金というラベルの下で盛り込まれた。一方、労使協議制と労働者参加の章で「課題-労働者代表法制」として論じていた問題は、今日なお公的な法政策のアジェンダに載っていない。
 この15年間、東京大学と法政大学の大学院生諸氏との間で熱のこもった討議を経験できたことは、筆者の思考を豊かにするのに大いに役立った。本書にその成果の幾ばくかが反映されていれば幸いである。

目次のやや詳細版というのは、この本の目次に示されている章、節、項、目のうち、項までを示したものです。

第1部 労働法政策序説
第1章 近代日本労働法政策の諸段階
1 労働法政策の準備期
2 自由主義の時代
3 社会主義の時代
4 近代主義の時代
5 企業主義の時代
6 市場主義の時代
7 労働法政策の大転換期?
第2章 労働行政機構の推移
1 社会局創設以前
2 内務省社会局
3 厚生省
4 労働省
5 厚生労働省
第3章 労働政策決定プロセスと三者構成原則
1 日本における三者構成原則の展開
2 三者構成原則への批判と近年の動向

第2部 労働市場法政策
第1章 労働力需給調整システム
第1節 労働力需給調整システムの展開
1 民間職業紹介事業の規制と公共職業紹介の発展
2 国営職業紹介体制の確立
3 民間労働力需給調整システムの原則禁止
4 民間労働力需給調整システムの規制緩和の始まり
5 民間労働力需給調整システムの規制緩和の加速
第2節 労働者派遣事業の法政策
1 労働者派遣事業の制限的法認
2 労働者派遣事業の段階的拡大
3 労働者派遣事業の一般的法認
4 労働者派遣事業の規制緩和の進展
5 労働者派遣事業の規制強化への逆転
6 非正規労働法制としての労働者派遣法へ
7 港湾労働法
8 建設業における労働力需給システム
9 労働組合の労働者供給事業
第3節 雇用仲介事業の法政策
1 有料職業紹介事業
2 無料職業紹介事業
3 労働者の募集
4 雇用仲介事業
第4節 公共職業安定機関
1 公共職業安定機関の職業紹介等
2 地方事務官制度
3 公共職業安定機関の民間開放論
4 地方分権と職業安定行政
第2章 労働市場のセーフティネット
第1節 失業保険制度
1 失業保険制度の性格
2 失業保険法への道
3 失業保険法の展開
4 雇用保険法の制定
5 雇用保険法の展開
6 非正規労働者への適用拡大
7 その後の動き
第2節 無拠出型セーフティネット
1 求職者支援法
2 公的扶助制度
第3節 政策的給付と雇用保険2事業
1 政策的給付
2 雇用政策手段としての雇用保険2事業
第3章 雇用政策の諸相
第1節 失業対策事業
1 失業対策事業
2 公共事業及び特別の失業対策事業
第2節 雇用対策法とその後の雇用政策
1 積極的労働力政策の時代
2 雇用維持政策の時代
3 労働移動促進政策の時代
第3節 産業・地域雇用政策
1 炭鉱離職者政策
2 不況業種・不況地域の雇用政策
3 地域雇用開発政策
第4節 外国人労働法政策
1 出入国管理法制
2 外国人労働者政策の提起と否定
3 技能実習制度
4 特定職種・業種の外国人労働者受入れ政策
5 外国人労働者の本格的受入れ政策
第4章 高齢者・障害者の雇用就業法政策
第1節 高齢者雇用就業法政策
1 失業対策事業の後始末としての中高年齢失業者対策
2 高年齢者雇用率制度
3 定年引上げの法政策
4 継続雇用の法政策
5 継続雇用と年齢差別禁止の法政策
6 シルバー人材センター拡大
第2節 障害者雇用就労法政策
1 障害者雇用率制度の展開
2 精神障害者等への適用
3 障害者差別禁止法政策
4 障害者福祉法政策における就労支援
5 障害者虐待防止法
第5章 職業教育訓練法政策
第1節 職業能力開発法政策
1 徒弟制から技能者養成制度へ
2 職業補導制度の展開
3 職業訓練と技能検定
4 積極的労働力政策時代の職業訓練
5 企業内職業能力開発政策の時代
6 自発的職業能力開発政策の時代
7 職業能力開発政策の模索
8 職業能力評価制度の展開
第2節 職業教育法政策
1 戦前の実業教育
2 戦後の職業教育
3 高等教育における職業教育
4 キャリア教育
5 労働教育
第3節 若年者労働法政策
1 年少労働者保護法政策
2 勤労青少年福祉法
3 新規学卒者の就職システム
4 若年者雇用法政策

第3部 労働条件法政策
第1章 労働基準監督システム
第1節 労働基準監督システムの形成
1 工場法と工場監督制度
2 労働基準法と労働基準監督システム
第2節 労働基準監督システムの展開
1 労働基準監督システムをめぐる問題
2 労働基準監督行政の展開
第2章 労災保険制度と認定基準
第1節 労災保険制度
1 戦前の労働者災害扶助制度
2 戦後の労災保険制度
第2節 労災認定基準と過労死・過労自殺問題
1 業務災害の認定基準
2 過労死・過労自殺の認定基準
第3章 労働安全衛生法政策
第1節 労働安全衛生法制の展開
1 工場法から労働基準法へ
2 戦後の労働安全衛生法政策
3 労働安全衛生法の体系
第2節 近年の労働安全衛生法政策
1 労働者の過重労働
2 労働者のメンタルヘルス
3 職場の受動喫煙
第4章 労働時間法政策
第1節 労働時間法制の展開
1 工場法の時代
2 労働基準法の制定
3 規制緩和の攻防
4 労働時間短縮の時代
5 労働時間短縮から労働時間弾力化へ
第2節 労働時間短縮の法政策
1 法定労働時間の段階的短縮
2 労働時間設定改善法
3 時間外・休日労働
4 勤務間インターバル規制
5 労働時間の適正な把握
6 深夜業の問題
7 自動車運転者の労働時間
8 医師の労働時間
9 年次有給休暇
第3節 労働時間弾力化の法政策
1 変形労働時間制とフレックスタイム制
2 事業場外労働とテレワーク
3 裁量労働制
4 労働時間の適用除外
第5章 賃金処遇法政策
第1節 賃金法制の展開
1 労働契約における賃金
2 賃金債権の保護
3 未払賃金の立替払
第2節 最低賃金制の法政策
1 前史
2 業者間協定方式の最低賃金制
3 審議会方式の最低賃金制
4 最低賃金の見直しから大幅引上げへ
第3節 公契約における労働条項
第4節 均等・均衡処遇(同一労働同一賃金)の法政策
1 賃金制度の推移
2 パートタイム労働法政策
3 同一労働同一賃金法政策の復活
第5節 退職金と企業年金の法政策
1 退職金
2 企業年金
第6章 労働契約法政策
第1節 労働契約法制の展開
1 労働法以前
2 工場法から労働基準法へ
3 労働契約法制の政策課題化
第2節 解雇法政策
1 解雇法制の展開
2 解雇ルールの法制化
第3節 有期労働契約法政策
1 有期労働契約の期間の上限
2 有期契約労働者の雇止めと無期化
第4節 就業規則と労働条件変更の法政策
1 就業規則法制の展開
2 労働契約法政策における労働条件の不利益変更問題
第5節 企業組織再編と労働契約承継法政策
1 背景としての企業組織再編法制
2 労働契約承継法政策
第6節 近年の論点
1 多様な正社員
2 副業・兼業
第7章 非雇用労働の法政策
第1節 家内労働と在宅就業の法政策
1 家内労働法と最低工賃
2 在宅就業
第2節 その他の非雇用労働者への法政策
1 労働者性の問題
2 労災保険の特別加入
3 協同組合の団体協約締結権
4 雇用類似就業者の法政策

第4部 労働人権法政策
第1章 男女雇用均等法政策
第1節 男女雇用機会均等法以前
1 女子労働者保護法政策
2 母性保護法政策
3 勤労婦人福祉法
4 男女雇用機会均等法の前史
第2節 男女雇用機会均等法
1 1985年努力義務法の制定
2 女性差別の禁止と女子保護規定の解消
3 性差別禁止法へ
第3節 女性の活躍促進
第2章 ワーク・ライフ・バランス
第1節 職業生活と家庭生活の両立
1 育児休業制度の政策課題化
2 特定職種育児休業法
3 育児休業法の制定
4 介護休業の導入
5 深夜業の制限と激変緩和措置
6 2001年改正
7 2004年改正
8 その後の改正
第2節 仕事と生活の調和
第3節 病気の治療と仕事の両立
第3章 その他の労働人権法政策
第1節 労働に関する基本法制における人権規定
1 労働基準法
2 職業安定法
3 労働組合法
第2節 人種差別撤廃条約
第3節 同和対策事業
第4節 人権擁護法政策
第5節 職場のハラスメントの法政策
1 セクシュアルハラスメント
2 マタニティハラスメントと育児・介護ハラスメント
3 職場のいじめ・嫌がらせ
第6節 公益通報者保護法政策
第7節 労働者の個人情報保護法政策
1 個人情報保護法以前
2 個人情報保護法の制定とこれに基づく指針等
3 近年の動向

第5部 労使関係法政策
第1章 集団的労使関係システム
第1節 集団的労使関係法制の展開
1 労働組合法への長い道
2 労働争議調停法から労働関係調整法へ
3 1949年改正
4 1952年改正
5 その後の動き
第2節 公的部門の集団的労使関係システム
1 公共企業体・国営企業等の集団的労使関係システム
2 公務員の集団的労使関係システム
3 公務員制度改革の中の労使関係システム
第2章 労使協議制と労働者参加
第1節 労使協議制の展開
1 労働委員会の構想
2 健康保険組合
3 産業報国会
4 経営協議会
5 炭鉱国管と生産協議会
6 労使協議制
第2節 過半数代表制と労使委員会
1 過半数代表制
2 労使委員会
3 労働者代表法制
第3節 労働者参加
1 会社・組合法制における労働者
2 労働者協同組合
3 労働者の経営参加
4 労働者の財務参加
5 労働者の自主福祉事業
第3章 労働関係紛争処理の法政策
第1節 労働委員会制度
1 労働委員会制度の展開
2 不当労働行為審査制度
第2節 個別労働関係紛争処理システム
1 労働基準法における紛争解決援助
2 男女雇用機会均等法等における調停
3 個別労働関係紛争解決促進法
4 人権擁護法案における調停・仲裁
5 障害者雇用促進法における調停
6 非正規労働者の均等・均衡待遇に係る調停
第3節 労働審判制度
第4節 その他の個別労働関係紛争処理制度
1 仲裁

付章 船員労働法政策
1 船員法制の形成期
2 労働力需給調整システムと集団的労使関係システムの形成
3 戦前期船員法政策の展開と戦時体制
4 終戦直後期における船員法制の改革
5 その後の船員労働条件法政策
6 その後の船員労働市場法政策
7 船員保険の解体
8 船員労働委員会の廃止
9 ILO海事労働条約の国内法化

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2018年10月12日 (金)

『日本の労働法政策』の案内

JplabourlawJILPTのホームページに、『日本の労働法政策』の案内がアップされました。

https://www.jil.go.jp/publication/ippan/jp-labour-law.html

定価: 3,889円+税 2018年10月30日刊行予定 A5判 1,110頁 ISBN78-4-538-41164-4

労働政策関係者の座右の書 日本の労働政策の歴史、基本思想、決定プロセス、体系、個々の制度内容、実施機構、等を余すところなく考察した労働政策の体系書。働き方改革関連法の深い理解のためにも必読。 東京大学名誉教授 菅野和夫

なお、刊行にあわせて、11月7日に東京労働大学講座で「日本の労働法政策100年の変転 ―働き方改革と未来の展望―」を開催します。

https://www.jil.go.jp/kouza/tokubetsu/20181107/index.html

働き方改革関連法案が成立し、労働時間の見直しなど働き方改革の実現に向けて、企業の取り組みが進められています。今回の法改正により、わが国の労働法政策の姿は大きく変容することになります。労働法制全般にわたって大幅な改正が行われたことを機に、当機構では労働政策研究所所長・濱口桂一郎著による『日本の労働法政策』を出版することにしています。

本講座では、わが国の労働法政策の形成過程を踏まえて、著者から今回改正された労働時間法制および同一労働同一賃金にかかわる法政策を解説するとともに、今後の課題を考えます。

講義後には講師との質疑応答の時間も設けております。

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2018年9月30日 (日)

『日本の労働法政策』細目次

来月末に刊行予定の『日本の労働法政策』の細目次です。

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第1部 労働法政策序説

第1章 近代日本労働法政策の諸段階
1 労働法政策の準備期
 (1) 概観
 (2) 労働市場法政策
 (3) 労働条件法政策
 (4) 労使関係法政策
2 自由主義の時代
 (1) 概観
 (2) 労働市場法政策
 (3) 労働条件法政策
 (4) 労使関係法政策
3 社会主義の時代
 (1) 概観
 (2) 労働市場法政策
 (3) 労働条件法政策
 (4) 労使関係法政策
4 近代主義の時代
 (1) 概観
 (2) 労働市場法政策
 (3) 労働条件法政策
 (4) 労使関係法政策
5 企業主義の時代
 (1) 概観
 (2) 労働市場法政策
 (3) 労働条件法政策
 (4) 労働人権法政策
 (5) 労使関係法政策
6 市場主義の時代
 (1) 概観
 (2) 労働市場法政策
 (3) 労働条件法政策
 (4) 労働人権法政策
 (5) 労使関係法政策
7 労働法政策の大転換期?

第2章 労働行政機構の推移
1 社会局創設以前
2 内務省社会局
 (1) 内務省社会局の成立
 (2) 内務省社会局の組織と官僚
3 厚生省
 (1) 厚生省の設立
 (2) 厚生省の組織
 (3) 終戦直後の行政体制
4 労働省
 (1) 労働省の設立
 (2) 労働省の組織
5 厚生労働省
 (1) 厚生労働省の設立
 (2) 厚生労働省の組織

第3章 労働政策決定プロセスと三者構成原則
1 日本における三者構成原則の展開
 (1) ILOの三者構成原則
 (2) 終戦直後の三者構成原則
 (3) 日本的三者構成システムの展開
 (4) 規制緩和の波と三者構成原則
 (5) 労働政策審議会への統合
2 三者構成原則への批判と近年の動向
 (1) 規制改革会議による批判
 (2) 働き方政策決定プロセス有識者会議
 (3) 労政審労働政策基本部会

第2部 労働市場法政策

第1章 労働力需給調整システム
第1節 労働力需給調整システムの展開
1 民間職業紹介事業の規制と公共職業紹介の発展
 (1) 職業紹介事業の発生
 (2) 営利職業紹介事業の取締り
 (3) 無料職業紹介事業の始まり
 (4) 職業紹介法の制定
 (5) 職業紹介法による営利職業紹介事業の規制
2 国営職業紹介体制の確立
 (1) 職業紹介所の国営化と勤労動員政策
 (2) 職業安定法の制定
3 民間労働力需給調整システムの原則禁止
 (1) 1938年改正職業紹介法
 (2) 職業安定法による民間職業紹介事業の原則禁止
 (3) 職業安定法による労働者供給事業の全面禁止
 (4) 職業安定法とILO条約
4 民間労働力需給調整システムの規制緩和の始まり
 (1) 請負4要件の緩和
 (2) 有料職業紹介事業の対象職種の段階的拡大
 (3) 職業紹介事業に関する改正
5 民間労働力需給調整システムの規制緩和の加速
第2節 労働者派遣事業の法政策
1 労働者派遣事業の制限的法認
 (1) 業務処理請負事業としての登場
 (2) 1985年労働者派遣法
 (3) ポジティブリスト方式の意味
 (4) 原始ネガティブリスト業務
 (5) 登録型と常用型
2 労働者派遣事業の段階的拡大
 (1) 対象業務の拡大
 (2) 部分的ネガティブリストの導入
3 労働者派遣事業の一般的法認
 (1) ILOの方向転換
 (2) 規制緩和推進政策
 (3) 1999年改正
 (4) ネガティブリスト方式の意味
 (5) 1999年の適用除外業務
 (6) 派遣労働者の保護措置
4 労働者派遣事業の規制緩和の進展
 (1) 総合規制改革会議と経済財政諮問会議
 (2) 2003年改正
 (3) 派遣期間制限の緩和と直接雇用の促進
 (4) 物の製造の業務と構内請負の問題
 (5) 紹介予定派遣
 (6) 派遣先労働者との均等待遇問題
 (7) 医療関係業務
 (8) 製造業務請負の適正化
5 労働者派遣事業の規制強化への逆転
 (1) 規制改革・民間開放推進会議
 (2) 労政審中間報告
 (3) 日雇派遣等の規制
 (4) 労働者派遣事業をめぐる政治的な動き
 (5) 労働者派遣制度在り方研究会
 (6) 労政審建議
 (7) 2008年改正案
 (8) 3野党の改正案
 (9) 労政審答申
 (10) 2010年改正案
 (11) 専門26業務派遣適正化プラン
 (12) 2012年改正
6 非正規労働法制としての労働者派遣法へ
 (1) 労働者派遣制度在り方研究会
 (2) 各団体や規制改革会議の動向
 (3) 労政審建議
 (4) 2014年改正案
 (5) 2015年改正
 (6) 派遣労働者の均等待遇
 (7) 2018年改正
7 港湾労働法
 (1) 港湾労働法以前
 (2) 1965年港湾労働法
 (3) 1988年法
 (4) 2000年改正
8 建設業における労働力需給システム
 (1) 労務下請と建設雇用改善法
 (2) 建設業務労働者就業機会確保事業
9 労働組合の労働者供給事業
第3節 雇用仲介事業の法政策
1 有料職業紹介事業
 (1) 1997年省令改正までの推移
 (2) 1997年の擬似的ネガティブリスト化
 (3) 全面的ネガティブリスト化への動き
 (4) 1999年改正
 (5) 労働者保護のためのルール
 (6) 2003年改正
2 無料職業紹介事業
3 労働者の募集
4 雇用仲介事業
 (1) 雇用仲介事業在り方検討会
 (2) 労政審建議
 (3) 2017年改正
第4節 公共職業安定機関
1 公共職業安定機関の職業紹介等
 (1) ILO条約の基準
 (2) 職業紹介
 (3) 職務分析
 (4) 労働者保護のためのルール
 (5) 2017年改正
2 地方事務官制度
 (1) 戦前におけるその淵源
 (2) 地方自治法と地方事務官制度の創設
 (3) 地方事務官制度の意味
 (4) 地方事務官制度の廃止
3 公共職業安定機関の民間開放論
 (1) 総合規制改革会議
 (2) 公共サービス改革法
 (3) ハローワークとILO条約
 (4) ハローワークの市場化テスト
 (5) ハローワークの求人・求職情報の提供
4 地方分権と職業安定行政
 (1) 地方分権改革とハローワーク
 (2) 2016年職業安定法・雇用対策法改正

第2章 労働市場のセーフティネット
第1節 失業保険制度
1 失業保険制度の性格
2 失業保険法への道
 (1) 先進諸国の失業保険制度
 (2) 日本における失業保険制度への動き
 (3) 退職積立金及退職手当法
 (4) 失業保険法の制定
3 失業保険法の展開
 (1) 日雇失業保険制度の創設等
 (2) 一時帰休労働者への給付
 (3) 給付日数の改正
 (4) モラルハザードとの戦い
 (5) 全面適用への道
4 雇用保険法の制定
 (1) 雇用保険法の制定に向けて
 (2) 文脈の転換
 (3) 雇用保険法による失業給付
5 雇用保険法の展開
 (1) 1984年改正
 (2) 1989年改正
 (3) 2000年改正
 (4) 2002年の運用改善
 (5) 2003年改正
 (6) 雇用保険基本問題研究会
 (7) 2007年改正
6 非正規労働者への適用拡大
 (1) 2009年改正
 (2) 非正規労働者への適用問題の経緯
 (3) 2010年改正
7 その後の動き
 (1) 2016年改正
 (2) 2017年改正
第2節 無拠出型セーフティネット
1 求職者支援法
 (1) 連合の提言
 (2) 2008年末の貸付制度
 (3) 訓練・生活支援給付
 (4) 求職者支援法
2 公的扶助制度
 (1) 公的扶助制度の生成
 (2) 救護法
 (3) 1946年生活保護法
 (4) 1950年生活保護法
 (5) 生活保護制度運用の見直し
 (6) 2013年改正
 (7) 生活困窮者自立支援法
第3節 政策的給付と雇用保険2事業
1 政策的給付
 (1) 育児休業給付
 (2) 介護休業給付
 (3) 高年齢雇用継続給付
 (4) 教育訓練給付
2 雇用政策手段としての雇用保険2事業
 (1) 雇用保険3事業の創設
 (2) 雇用安定事業の創設
 (3) 給付金の整理統合
 (4) 雇用保険3事業の廃止への圧力
 (5) 雇用保険2事業への見直し
 (6) 事業仕分け
 (7) 現在の雇用保険2事業

第3章 雇用政策の諸相
第1節 失業対策事業
1 失業対策事業
 (1) 戦前の失業者救済事業
 (2) 終戦直後の失業対策諸事業
 (3) 緊急失業対策法
 (4) 1963年改正
 (5) 1971年中高年法
 (6) 失業対策事業の終焉
2 公共事業及び特別の失業対策事業
 (1) 公共事業における失業者吸収率
 (2) 炭鉱離職者緊急就労対策事業等
 (3) 緊急地域雇用特別給付金制度
 (4) ふるさと雇用再生特別交付金・緊急雇用創出事業
第2節 雇用対策法とその後の雇用政策
1 積極的労働力政策の時代
 (1) 失業対策から雇用政策への模索
 (2) 近代的労働市場への志向
 (3) 雇用対策法の制定
 (4) 雇用対策法の内容
 (5) 雇用対策基本計画
2 雇用維持政策の時代
 (1) 雇用保険法の制定
 (2) 雇用調整給付金とその意味
 (3) 雇用安定事業と雇用安定資金制度の創設
 (4) 雇用維持政策の全面化
3 労働移動促進政策の時代
 (1) 失業なき労働移動促進政策の登場
 (2) 労働移動促進政策への転換
 (3) 2007年改正
 (4) 雇用調整助成金の復活
 (5) 労働移動促進政策への再転換
 (6) 労働施策総合推進法
第3節 産業・地域雇用政策
1 炭鉱離職者政策
 (1) 炭鉱離職者法の制定
 (2) 雇用奨励金制度
 (3) 炭鉱離職者求職手帳制度
 (4) 産炭地域開発就労事業
 (5) 炭鉱労働者雇用安定法への改正と廃止
2 不況業種・不況地域の雇用政策
 (1) 特定不況業種離職者法
 (2) 特定不況地域離職者法
 (3) 不況業種・不況地域雇用安定法
 (4) その後の不況業種法政策
3 地域雇用開発政策
 (1) 地域雇用開発政策以前
 (2) 地域雇用開発政策の形成
 (3) 地域雇用開発等促進法
 (4) 1990年代の地域雇用開発政策
 (5) 21世紀の地域雇用開発政策
第4節 外国人労働法政策
1 出入国管理法制
 (1) 戦前の外国人政策
 (2) 戦後の出入国管理法制
2 外国人労働者政策の提起と否定
 (1) 雇用許可制の提起と撤退
 (2) 1989年入管法改正と日系南米人の導入
 (3) 研修生という「サイドドア」
3 技能実習制度
 (1) 研修・技能実習制度の創設
 (2) 2009年入管法改正
 (3) 技能実習法
4 特定職種・業種の外国人労働者受入れ政策
 (1) 高度専門職
 (2) 介護労働者
 (3) 建設業と造船業
 (4) 家事労働者
 (5) 農業労働者
5 外国人労働者の本格的受入れ政策
 (1) 2000年代における議論の提起
 (2) 技能労働者の本格的受入れ

第4章 高齢者・障害者の雇用就業法政策
第1節 高齢者雇用就業法政策
1 失業対策事業の後始末としての中高年齢失業者対策
 (1) 中高年齢失業者等就職促進措置
 (2) 中高年齢者雇用促進法
2 高年齢者雇用率制度
 (1) 中高年齢者職種別雇用率制度
 (2) 中高年齢者雇用促進法
 (3) 高年齢者雇用率制度
3 定年引上げの法政策
 (1) 定年制の法的意義
 (2) 厚生年金支給開始年齢の引上げ
 (3) 定年引上げ政策の登場
 (4) 1973年雇用対策法改正
 (5) 定年延長の立法化問題
 (6) 60歳台前半層問題の提起
 (7) 1986年高齢法
4 継続雇用の法政策
 (1) 1990年高齢法改正(再雇用の努力義務)
 (2) 1994年高齢法改正(継続雇用制度の努力義務)
 (3) 65歳現役社会の模索
 (4) 2000年高齢法改正
5 継続雇用と年齢差別禁止の法政策
 (1) 年齢差別禁止政策の浮上
 (2) 2001年雇用対策法改正(求人年齢制限緩和努力義務)
 (3) 年齢にかかわりなく働ける社会の模索
 (4) 2004年高齢法改正(継続雇用制度の部分義務化)
 (5) 2004年高齢法改正(年齢制限の理由明示義務)
 (6) 2007年雇用対策法改正(年齢制限の禁止)
 (7) 2012年高齢法改正(継続雇用制度の完全義務化)
 (8) 有期継続雇用の特例
6 シルバー人材センター
 (1) 高齢者事業団運動
 (2) シルバー人材センター
 (3) シルバー人材センターの法制化
 (4) 労働者派遣事業・有料職業紹介事業への拡大
 (5) シルバー人材センターの機能強化
第2節 障害者雇用就労法政策
1 障害者雇用率制度の展開
 (1) 障害者雇用政策の前史
 (2) 身体障害者雇用促進法(努力義務時代)
 (3) 1976年改正(身体障害者の雇用義務化)
 (4) 1987年改正(精神薄弱者への雇用率適用)
 (5) 1997年改正(知的障害者の雇用義務化)
2 精神障害者等への適用
 (1) 2002年改正
 (2) 2005年改正(精神障害者への雇用率適用)
 (3) 2008年改正
 (4) 障害者の範囲在り方研究会
 (5) 2013年改正(精神障害者の雇用義務化)
3 障害者差別禁止法政策
 (1) 障害者基本法の改正
 (2) 障害者権利条約対応在り方研究会
 (3) 労政審中間取りまとめ
 (4) 障がい者制度改革推進会議と障害者基本法改正
 (5) 差別禁止部会
 (6) 第2次障害者権利条約対応在り方研究会
 (7) 2013年改正と障害者差別解消法
4 障害者福祉法政策における就労支援
 (1) 福祉的就労と授産施設
 (2) 障害者総合支援法
5 障害者虐待防止法

第5章 職業教育訓練法政策
第1節 職業能力開発法政策
1 徒弟制から技能者養成制度へ
 (1) 徒弟制
 (2) 工場法における徒弟制
 (3) 戦時下の技能者養成と技能検査
 (4) 労働基準法における技能者養成制度
2 職業補導制度の展開
 (1) 職業補導の始まり
 (2) 失業対策としての職業補導
3 職業訓練と技能検定
 (1) 1958年職業訓練法
 (2) 公共職業訓練と事業内職業訓練
 (3) 技能検定
4 積極的労働力政策時代の職業訓練
 (1) 経済政策における人的能力政策
 (2) 雇用政策における技能者養成
 (3) 1969年職業訓練法
5 企業内職業能力開発政策の時代
 (1) 企業内職業訓練の促進
 (2) 企業特殊的技能へのシフト
 (3) 職業訓練法から職業能力開発促進法へ
 (4) 企業主義時代の職業能力検定制度
6 自発的職業能力開発政策の時代
 (1) 教育訓練休暇
 (2) 自己啓発へのシフト
 (3) 個人主導の職業能力開発の強調
 (4) 教育訓練給付
 (5) ビジネス・キャリア制度
7 職業能力開発政策の模索
 (1) キャリア形成支援への政策転換
 (2) 日本版デュアルシステムの導入
 (3) 実践型人材養成システム
 (4) 求職者支援制度と認定職業訓練
 (5) 学び直し支援
8 職業能力評価制度の展開
 (1) ジョブ・カード制度
 (2) ジョブ・カード制度の見直し
 (3) 日本版NVQ制度
 (4) 職業能力評価制度あり方研究会
 (5) キャリア・パスポート構想
 (6) 2015年改正
第2節 職業教育法政策
1 戦前の実業教育
 (1) 実業教育の始まり
 (2) 実業学校
 (3) 徒弟学校
 (4) 実業補習学校と青年学校
2 戦後の職業教育
 (1) 後期中等教育における職業教育
 (2) 職業教育制度改正の試み
 (3) 技能連携制度
 (4) 近代主義時代の職業教育
 (5) 職業教育の地位低下と復活
3 高等教育における職業教育
 (1) 戦後の大学
 (2) 高等専門学校
 (3) 専修学校
 (4) 専門職大学院
 (5) 専門職大学
 (6) 大学等の職業実践力育成プログラム
4 キャリア教育
 (1) 職業人教育の推移
 (2) キャリア教育の提唱
 (3) 中教審答申におけるキャリア教育
5 労働教育
第3節 若年者労働法政策
1 年少労働者保護法政策
 (1) 工場法における年少者保護
 (2) 年少者の就業禁止
 (3) 工場法の改正
 (4) 労働基準法における年少者保護
 (5) 年少者に係る労働契約法制
 (6) 戦後初期の年少労働問題
 (7) 1987年改正
 (8) 1998年改正
2 勤労青少年福祉法
3 新規学卒者の就職システム
 (1) 少年職業紹介の始まり
 (2) 学徒動員
 (3) 職業安定法の制定と改正
 (4) その後の新規学卒者の職業紹介
 (5) 一人一社制の見直し
4 若年者雇用法政策
 (1) 若者自立・挑戦プラン
 (2) 2007年雇用対策法改正
 (3) 青少年雇用機会確保指針
 (4) 若者雇用戦略
 (5) 青少年雇用促進法

第3部 労働条件法政策

第1章 労働基準監督システム
第1節 労働基準監督システムの形成
1 工場法と工場監督制度
 (1) 労働問題の発生
 (2) 工場法の制定過程
 (3) 工場監督制度の整備
 (4) 工場法の改正
 (5) 戦時体制下の工場監督制度
2 労働基準法と労働基準監督システム
 (1) 労働基準法の制定
 (2) 労働基準監督システムの形成
 (3) ILO労働監督条約
第2節 労働基準監督システムの展開
1 労働基準監督システムをめぐる問題
 (1) 公務員への労働基準法適用問題
 (2) 労働基準監督行政の地方移管問題
 (3) 都道府県労働局の設置とその後の動向
 (4) 労働基準監督業務の民間活用問題
2 労働基準監督行政の展開
 (1) 戦後復興期の監督行政
 (2) 高度成長期の監督行政
 (3) 安定成長期の監督行政
 (4) 臨検監督と司法処分

第2章 労災保険制度と認定基準
第1節 労災保険制度
1 戦前の労働者災害扶助制度
 (1) 工場法以前
 (2) 工場法の災害扶助制度
 (3) 健康保険による災害扶助保険
 (4) 労働者災害扶助法
 (5) 年金保険による災害扶助保険
2 戦後の労災保険制度
 (1) 労働基準法と労災保険法の制定
 (2) 長期補償の導入
 (3) 給付の年金化
 (4) 全面適用への道
 (5) 通勤災害保護制度
 (6) 労働福祉事業の創設
 (7) 民事損害賠償との調整
 (8) 年功賃金制への対応
 (9) 労災保険財政の見直し
 (10) 過労死予防への第一歩
 (11) 通勤災害保護制度の見直し
 (12) 労働保険審査制度の改正
第2節 労災認定基準と過労死・過労自殺問題
1 業務災害の認定基準
 (1) 業務災害の認定
 (2) 業務上の疾病
2 過労死・過労自殺の認定基準
 (1) 脳・心臓疾患(過労死)の性質
 (2) 脳・心臓疾患の認定基準の変遷
 (3) 長期疲労による脳・心臓疾患の認定へ
 (4) 精神障害及び自殺(過労自殺)の性質と従来の取扱い
 (5) 精神障害・自殺の判断指針
 (6) セクハラやいじめ等による精神障害の判断指針
 (7) 過労死・過労自殺の省令への例示列挙
 (8) 心理的負荷による精神障害の新認定基準

第3章 労働安全衛生法政策
第1節 労働安全衛生法制の展開
1 工場法から労働基準法へ
 (1) 工場法以前
 (2) 工場法の制定
 (3) 戦時体制下の安全衛生
 (4) 労働基準法の制定
 (5) 労働基準法と鉱山保安法
2 戦後の労働安全衛生法政策
 (1) 珪肺対策の展開
 (2) じん肺法
 (3) 一酸化炭素中毒症特別措置法
 (4) 電離放射線障害防止規則
 (5) 有機溶剤中毒予防規則
 (6) 石綿対策
3 労働安全衛生法の体系
 (1) まぼろしの安全衛生局
 (2) 労働災害防止団体法の制定
 (3) 労働安全衛生法の制定
 (4) 労働安全衛生法の体系
 (5) 建設業等の重層請負関係における安全衛生管理体制
 (6) その後の労働安全衛生法改正(建設業関係)
 (7) 製造業の構内下請における安全衛生管理体制
 (8) 産業医の位置づけ
第2節 近年の労働安全衛生法政策
1 労働者の過重労働
 (1) 健康の保持増進のための措置
 (2) 過労死防止のための健康管理
 (3) 深夜業従事者の健康管理
 (4) 過重労働による健康障害防止対策
 (5) 2005年改正
 (6) 過労死等防止対策推進法
 (7) 長時間労働に対する健康確保措置
2 労働者のメンタルヘルス
 (1) 労働者のメンタルヘルスへの取組み
 (2) 2005年改正時の状況とメンタルヘルス指針
 (3) 2014年改正
3 職場の受動喫煙
 (1) 前史
 (2) 2014年改正
 (3) 2018年健康増進法改正

第4章 労働時間法政策
第1節 労働時間法制の展開
1 工場法の時代
 (1) 先進諸国の労働時間法制
 (2) 工場法の制定
 (3) 工場法の改正
 (4) 商店法の制定
 (5) 戦時体制下の労働時間規制
2 労働基準法の制定
 (1) ILO条約と先進諸国の動向
 (2) 労働基準法の制定
 (3) 法定労働時間
 (4) 時間外・休日労働
 (5) 年次有給休暇
3 規制緩和の攻防
 (1) 1949年省令改正
 (2) 1952年改正
 (3) 1954年省令改正
 (4) 1957年臨時労働基準法調査会答申
4 労働時間短縮の時代
 (1) 一斉週休制・一斉閉店制
 (2) 先進諸国における週休2日制・長期休暇の普及
 (3) 高度成長期における週休2日制の普及促進
 (4) 安定成長期における週休2日制の普及促進
 (5) 金融機関・公務員の週休2日制
5 労働時間短縮から労働時間弾力化へ
 (1) 労働時間短縮の国政課題化
 (2) 短縮と弾力化の2正面作戦
第2節 労働時間短縮の法政策
1 法定労働時間の段階的短縮
 (1) 週48時間制の特例の廃止
 (2) 労働基準法研究会
 (3) 中基審建議
 (4) 1987年改正
 (5) 1990年政令改正
 (6) 1993年改正
 (7) 週40時間制への完全移行
2 労働時間設定改善法
 (1) 時短促進法の制定
 (2) その後の改正
 (3) 労働時間設定改善法への改正
3 時間外・休日労働
 (1) 時間外労働協定の適正化指針
 (2) 所定外労働削減要綱
 (3) 1993年改正(休日割増率の引上げ)
 (4) 1998年改正
 (5) 時間外・休日労働の上限規制の欠如
 (6) 2008年改正
 (7) 労働時間の量的上限規制の提起
 (8) 2015年改正案
 (9) 野党の長時間労働規制法案
 (10) 時間外労働規制への大転回
 (11) 2018年改正
4 勤務間インターバル規制
5 労働時間の適正な把握
 (1) サービス残業問題
 (2) 労働時間適正把握基準
 (3) 労働時間適正把握ガイドライン
 (4) 労働時間適正把握義務
6 深夜業の問題
7 自動車運転者の労働時間
 (1) 1967年の2・9通達
 (2) 1979年の27通達
 (3) 1989年告示とその改正
8 医師の労働時間
9 年次有給休暇
 (1) 1987年改正
 (2) その後の改正
 (3) 2008年改正
 (4) 2018年改正
第3節 労働時間弾力化の法政策
1 変形労働時間制とフレックスタイム制
 (1) 4週間/1か月単位の変形労働時間制
 (2) 3か月/1年単位の変形労働時間制
 (3) 1週間単位の非定型的変形労働時間制
 (4) フレックスタイム制
2 事業場外労働とテレワーク
 (1) 事業場外労働のみなし労働時間制
 (2) 在宅勤務の扱い
 (3) 事業場外勤務ガイドライン
3 裁量労働制
 (1) (専門業務型)裁量労働制の導入
 (2) 1993年改正
 (3) 裁量労働制研究会
 (4) 1998年改正
 (5) 2003年改正
 (6) その後の経緯
4 労働時間の適用除外
 (1) 管理監督者
 (2) スタッフ管理職への拡大
 (3) ホワイトカラーエグゼンプションに向けた動き
 (4) 労働時間制度研究会
 (5) 労政審答申
 (6) 迷走の挙げ句の蹉跌
 (7) 産業競争力会議等の動き
 (8) 労政審建議
 (9) 2015年改正案
 (10) 2018年改正

第5章 賃金処遇法政策
第1節 賃金法制の展開
1 労働契約における賃金
 (1) 民法雇傭契約における賃銀、報酬
 (2) 工場法の賃金規定
 (3) 労働基準法の賃金規定
2 賃金債権の保護
 (1) 民法・商法における賃金債権保護
 (2) 賃金債権強化の検討
 (3) 労働債権保護研究会
 (4) 労働債権の保護拡大
3 未払賃金の立替払
 (1) 労働基準法研究会
 (2) 賃金支払確保法の制定
 (3) 未払賃金の立替払制度
第2節 最低賃金制の法政策
1 前史
 (1) 最低賃金制への前史
 (2) 賃金統制令
 (3) 最低賃金制への模索
2 業者間協定方式の最低賃金制
 (1) 業者間協定方式の登場
 (2) 1959年最低賃金法
 (3) 労働協約による最低賃金
3 審議会方式の最低賃金制
 (1) 1968年改正(業者間協定方式の廃止)
 (2) 全国一律最低賃金制を巡る動き
 (3) 目安制度による地域別最低賃金制
 (4) 新産業別最低賃金制度
4 最低賃金の見直しから大幅引上げへ
 (1) 最低賃金制度在り方研究会
 (2) 2007年改正
 (3) 最低賃金の国政課題化
第3節 公契約における労働条項
 (1) 一般職種別賃金
 (2) 1950年公契約法案
 (3) 公契約条例
 (4) 公共サービス基本法
 (5) 連合の公契約基本法構想
第4節 均等・均衡処遇(同一労働同一賃金)の法政策
1 賃金制度の推移
 (1) 生活給思想と賃金統制
 (2) 電産型賃金体系とその批判
 (3) 労働基準法における男女同一賃金規定
 (4) 政府の賃金制度政策
 (5) 労使の姿勢
 (6) 高度成長期における政府の積極姿勢
 (7) ILO第100号条約の批准
 (8) 「能力主義」の形成と確立
2 パートタイム労働法政策
 (1) 婦人雇用としてのパートタイム労働
 (2) 労働基準法研究会
 (3) パート労働対策要綱
 (4) パート労働指針
 (5) 野党法案の展開
 (6) パート労働法
 (7) 累次の研究会
 (8) 改正パート指針
 (9) 民主党の法案
 (10) 2007年改正
3 同一労働同一賃金法政策の復活
 (1) 2007年労働契約法における「均衡」
 (2) 2012年改正労働者派遣法における「均衡」
 (3) 2012年改正労働契約法における「不合理な労働条件の禁止」
 (4) 2014年改正パート労働法における「不合理な待遇の禁止」
 (5) 同一(価値)労働同一賃金原則に係る検討の開始
 (6) 職務待遇確保法
 (7) 一億総活躍国民会議における官邸主導の動き
 (8) 同一労働同一賃金検討会
 (9) 同一労働同一賃金ガイドライン(案)
 (10) 働き方改革実行計画
 (11) 2018年改正
第5節 退職金と企業年金の法政策
1 退職金
 (1) 退職金の形成
 (2) 退職積立金及退職手当法
 (3) 戦後期の退職金をめぐる動き
 (4) 中小企業退職金共済制度
2 企業年金
 (1) 自社年金から適格退職年金へ
 (2) 厚生年金基金
 (3) 企業年金制度全般の見直し
 (4) 確定拠出年金
 (5) 確定給付企業年金
 (6) 厚生年金基金の廃止

第6章 労働契約法政策
第1節 労働契約法制の展開
1 労働法以前
 (1) 雇傭契約の源流
 (2) 民法の制定と雇傭契約の成立
 (3) 商法の制定と使用人規定
 (4) 民法(債権法)の改正と労働法
 (5) 賃金等請求権の消滅時効
2 工場法から労働基準法へ
 (1) 工場法における労働契約関係規定
 (2) 戦時法令
 (3) 労働基準法の制定
3 労働契約法制の政策課題化
 (1) 第2期労働基準法研究会の報告とその帰結
 (2) 1998年労働基準法改正
 (3) 2003年労働基準法改正
 (4) 2007年労働契約法
 (5) 労働契約法制の基本的考え方
第2節 解雇法政策
1 解雇法制の展開
 (1) 民法における雇傭契約終了法制
 (2) 工場法における解雇関係規定
 (3) 労働組合法案の解雇関係規定
 (4) 入営者職業保障法
 (5) 退職積立金及退職手当法
 (6) 労務調整令
 (7) 労働基準法の解雇関係規定
 (8) 旧労働組合法と労働関係調整法の解雇関係規定
 (9) 1949年改正労働組合法の解雇関係規定
2 解雇ルールの法制化
 (1) 小坂労相の新労働政策
 (2) 解雇権濫用法理の形成
 (3) 労働基準法研究会の微温的見解
 (4) 解雇規制緩和論と法制化論
 (5) 労政審建議
 (6) 金銭補償の枠組みとその撤回
 (7) 2003年労働基準法改正
 (8) 2007年労働契約法
 (9) 解雇ルール見直し論の再浮上
 (10) 解雇金銭救済制度の検討
第3節 有期労働契約法政策
1 有期労働契約の期間の上限
 (1) 民法における雇傭契約期間の上限
 (2) 労働基準法による労働契約期間の上限
 (3) 1998年改正
 (4) 2003年改正
2 有期契約労働者の雇止めと無期化
 (1) 臨時工問題
 (2) パートタイム労働者問題
 (3) 社会党の法案
 (4) 1998年労働基準法改正
 (5) 有期労働契約反復更新調査研究会と指針
 (6) 2003年労働基準法改正と有期労働契約基準告示
 (7) 労働契約法制在り方研究会
 (8) 2007年労働契約法
 (9) 野党の有期労働法案
 (10) 有期労働契約研究会
 (11) 労政審建議
 (12) 2012年労働契約法改正
 (13) 国家戦略特区関係の規制緩和
 (14) 研究者の有期契約特例
第4節 就業規則と労働条件変更の法政策
1 就業規則法制の展開
 (1) 戦前の就業規則法制
 (2) 戦時中の就業規則法制
 (3) 労働基準法における就業規則法制
 (4) 就業規則の一方的不利益変更問題
 (5) 最高裁の合理的変更理論とその推移
2 労働契約法政策における労働条件の不利益変更問題
 (1) 労働契約法制在り方研究会
 (2) 労政審建議と労働契約法
第5節 企業組織再編と労働契約承継法政策
1 背景としての企業組織再編法制
 (1) 企業組織再編法制の推移
 (2) 会社分割法制の創設
2 労働契約承継法政策
 (1) 企業組織変更労働関係法制研究会
 (2) 野党法案
 (3) 労働契約承継法の成立
 (4) 企業組織再編労働関係問題研究会
 (5) 組織変動労働関係研究会
 (6) 組織変動労働関係対応方策検討会
第6節 近年の論点
1 多様な正社員
 (1) 多様な正社員
 (2) 規制改革会議の提起
 (3) 有識者懇談会
2 副業・兼業
 (1) 労働契約法制在り方研究会
 (2) 働き方改革実行計画
 (3) 副業・兼業の促進ガイドライン
 (4) 副業・兼業に関わる諸制度の見直し

第7章 非雇用労働の法政策
第1節 家内労働と在宅就業の法政策
1 家内労働法と最低工賃
 (1) 家内労働問題
 (2) 家内労働対策の黎明
 (3) 家内労働法への道
 (4) 家内労働法に基づく家内労働対策
2 在宅就業
 (1) 在宅就業問題研究会
 (2) 在宅就労問題研究会
 (3) 在宅ワークガイドライン
 (4) 在宅就業施策在り方検討会
 (5) 自営型テレワークガイドライン
第2節 その他の非雇用労働者への法政策
1 労働者性の問題
 (1) 民法、工場法及び労働基準法
 (2) 労働基準法研究会報告
 (3) 労働契約法制在り方研究会
 (4) 労組法上の労働者概念
2 労災保険の特別加入
3 協同組合の団体協約締結権
4 雇用類似就業者の法政策
 (1) 個人請負型就業者研究会
 (2) 経済産業省の動き
 (3) 公正取引委員会の動き
 (4) 雇用類似の働き方検討会

第4部 労働人権法政策

第1章 男女雇用均等法政策
第1節 男女雇用機会均等法以前
1 女子労働者保護法政策
 (1) 工場法における女子保護
 (2) 労働基準法における女子保護
 (3) 1952年改正と1954年省令改正
2 母性保護法政策
 (1) 工場法における母性保護
 (2) 労働基準法における母性保護
3 勤労婦人福祉法
 (1) 勤労婦人問題の登場
 (2) 勤労婦人福祉法の制定
 (3) 勤労婦人福祉法の母性保護
4 男女雇用機会均等法の前史
 (1) 労働基準法における男女平等
 (2) 退職・定年制に関する判例法理
 (3) 国連の婦人差別撤廃条約
第2節 男女雇用機会均等法
1 1985年努力義務法の制定
 (1) 労働基準法研究会報告
 (2) 男女平等問題研究会議と婦少審建議
 (3) 男女平等問題専門家会議
 (4) 婦少審における意見対立
 (5) 公益委員たたき台
 (6) 婦少審建議
 (7) 法案提出
 (8) 野党法案の展開
 (9) 1985年法の成立
 (10) 機会均等調停委員会
 (11) 改正後の女子保護規制
 (12) コース別雇用管理の問題
2 女性差別の禁止と女子保護規定の解消
 (1) 婦少審建議
 (2) 1997年改正
 (3) 激変緩和措置とその後
 (4) ポジティブアクション
3 性差別禁止法へ
 (1) 男女雇用機会均等政策研究会
 (2) 労政審建議
 (3) 2006年改正
 (4) 坑内労働禁止の見直し
 (5) 指針の見直し
第3節 女性の活躍促進
 (1) 男女共同参画社会基本法制定の経緯
 (2) 男女共同参画社会基本法
 (3) 女性活躍推進法

第2章 ワーク・ライフ・バランス
第1節 職業生活と家庭生活の両立
1 育児休業制度の政策課題化
 (1) 勤労婦人福祉法と育児休業奨励金
 (2) 男女雇用機会均等法制定時の議論
2 特定職種育児休業法
 (1) 女子教育職員に関する立法の試み
 (2) 看護婦・保母等に関する立法の試み
 (3) 特定職種育児休業法の成立
3 育児休業法の制定
 (1) 与野党の動き
 (2) 国会の動きと婦少審建議
 (3) 育児休業法の成立
 (4) 育児休業以外の措置
 (5) 育児休業給付
4 介護休業の導入
 (1) 介護休業制度ガイドライン
 (2) 労使及び各政党の動き
 (3) 婦少審建議
 (4) 育児・介護休業法への改正
 (5) 再雇用特別措置等
 (6) 介護休業給付
5 深夜業の制限と激変緩和措置
 (1) 女子保護規定の解消
 (2) 深夜業の制限
 (3) 1998年労働基準法改正
 (4) 激変緩和措置
6 2001年改正
 (1) 少子化の政治課題化
 (2) 女少審建議
 (3) 2001年改正
 (4) 時間外労働の制限
 (5) 看護休暇の努力義務
 (6) その他の措置
7 2004年改正
 (1) 少子化対策プラスワン
 (2) 次世代育成支援対策推進法
 (3) 2004年改正
 (4) 看護休暇の請求権化
 (5) 有期雇用者の育児・介護休業請求権
8 その後の改正
 (1) 仕事と家庭の両立支援研究会
 (2) 2009年改正
 (3) 仕事と家庭の両立支援研究会
 (4) 2016年改正
 (5) 2017年改正
 (6) 仕事と育児の両立支援総合的研究会
第2節 仕事と生活の調和
 (1) 仕事と生活の調和検討会議
 (2) ワーク・ライフ・バランス憲章
第3節 病気の治療と仕事の両立

第3章 その他の労働人権法政策
第1節 労働に関する基本法制における人権規定
1 労働基準法
 (1) 均等待遇
 (2) その他の人権規定
2 職業安定法
3 労働組合法
第2節 人種差別撤廃条約
第3節 同和対策事業
第4節 人権擁護法政策
 (1) 人権救済制度の検討
 (2) 労働分野人権救済制度検討会議
 (3) 人権擁護法案
 (4) 労働関係特別人権侵害に対する救済措置
 (5) その後の推移
第5節 職場のハラスメントの法政策
1 セクシュアルハラスメント
 (1) 女子雇用管理とコミュニケーション・ギャップ研究会
 (2) 1997年改正
 (3) 職場におけるセクハラ調査研究会
 (4) セクハラ指針
 (5) 2006年改正
2 マタニティハラスメントと育児・介護ハラスメント
3 職場のいじめ・嫌がらせ
 (1) 職場のいじめ・嫌がらせ労使円卓会議
 (2) 職場のパワハラ検討会
 (3) 野党のパワハラ規制法案
第6節 公益通報者保護法政策
 (1) 公益通報者保護法
 (2) 公益通報者保護制度の見直し
第7節 労働者の個人情報保護法政策
1 個人情報保護法以前
 (1) 労働者の個人情報保護研究会
 (2) 労働者の健康情報保護検討会
2 個人情報保護法の制定とこれに基づく指針等
 (1) 個人情報保護法の制定
 (2) 個人情報保護法における個人情報取扱事業者の義務等
 (3) 雇用管理に関する個人情報保護指針
 (4) 労働者の健康情報保護検討会
 (5) 労働者の健康情報に関する通達
3 近年の動向
 (1) 2015年改正法とガイドライン
 (2) 2018年改正労働安全衛生法と健康情報指針

第5部 労使関係法政策

第1章 集団的労使関係システム
第1節 集団的労使関係法制の展開
1 労働組合法への長い道
 (1) 先進諸国の集団的労使関係法制
 (2) 治安警察法
 (3) 労働組合法制定に向けた動きの始まり
 (4) 若槻内閣の労働組合法案
 (5) 浜口内閣の労働組合法案
 (6) 戦時体制下の労使関係システム
 (7) 労務法制審議委員会
 (8) 末弘意見書
 (9) 労務法制審議委員会における審議
 (10) 1945年労働組合法
2 労働争議調停法から労働関係調整法へ
 (1) 治安警察法改正問題と労働争議調停法案
 (2) 1926年労働争議調停法
 (3) 1931年改正案
 (4) 1934年の改正検討
 (5) 戦時体制下の労働争議法制
 (6) 終戦直後の労働争議調停
 (7) 1946年労働関係調整法
3 1949年改正
 (1) 占領政策の転換
 (2) 準備過程
 (3) GHQの指示と労働省試案
 (4) GHQの態度変更と改正法の成立
 (5) 施行過程
 (6) ILOの第87号及び第98号条約
4 1952年改正
 (1) 政令諮問委員会の意見
 (2) 労政局試案
 (3) 労働関係法令審議委員会
 (4) 小規模改正
5 その後の動き
 (1) スト規制法
 (2) 健全な労使関係の育成
 (3) 労使関係システムについての検討
第2節 公的部門の集団的労使関係システム
1 公共企業体・国営企業等の集団的労使関係システム
 (1) 戦前のシステム
 (2) 戦後初期のシステム
 (3) マッカーサー書簡と政令第201号
 (4) 1948年公労法
 (5) 1950年地公労法
 (6) 1952年公労法改正
 (7) 1956年公労法改正
 (8) 1965年改正
 (9) 労働基本権問題
 (10) 経営形態の変更による改正
2 公務員の集団的労使関係システム
 (1) 戦前のシステム
 (2) 戦後初期のシステム
 (3) 1947年国家公務員法
 (4) マッカーサー書簡と政令第201号
 (5) 1948年国家公務員法改正
 (6) 1950年地方公務員法
 (7) 1965年改正
3 公務員制度改革の中の労使関係システム
 (1) 公務員制度改革と労働基本権問題
 (2) 諸会議における検討
 (3) 改革の全体像
 (4) 国家公務員労働関係法案
 (5) 地方公務員労働関係法案

第2章 労使協議制と労働者参加
第1節 労使協議制の展開
1 労働委員会の構想
 (1) 先進諸国の労使協議法制
 (2) 内務省の労働委員会法案
 (3) 協調会の労働委員会法案
 (4) 産業委員会法案とその後
2 健康保険組合
3 産業報国会
 (1) 産業報国運動の開始
 (2) 大日本産業報国会
 (3) 産業報国会の解散と協調組合の構想
4 経営協議会
 (1) 戦後労働運動の中の経営協議会
 (2) 商工省の立法構想
 (3) 厚生省の立法構想
 (4) 中労委の経営協議会指針
 (5) 経営協議会の変貌
5 炭鉱国管と生産協議会
6 労使協議制
 (1) 日本生産性本部
 (2) 労使協議制常任委員会と労使協議制設置基準案
第2節 過半数代表制と労使委員会
1 過半数代表制
 (1) 労働基準法制定時の過半数代表制
 (2) 過半数代表制の拡大
 (3) 過半数代表制の改善
 (4) 1998年改正時の省令改正
 (5) 2018年省令改正へ
2 労使委員会
 (1) 健康保険組合と厚生年金基金
 (2) 労働法上の労使委員会の先行型
 (3) 企画業務型裁量労働制に係る労使委員会
 (4) 労働条件の調査審議機関としての労使委員会
3 労働者代表法制
 (1) 連合の労働者代表法案
 (2) 労働契約法制在り方研究会
 (3) 労政審における審議
 (4) 集団的労使関係システムの将来像
第3節 労働者参加
1 会社・組合法制における労働者
 (1) 民法における組合(会社)
 (2) 商法における会社
 (3) 企業組合
2 労働者協同組合
3 労働者の経営参加
 (1) 戦後の経営参加構想
 (2) 1970年代の経営参加構想
 (3) 公開会社法案と従業員代表監査役
4 労働者の財務参加
 (1) 利潤分配制度の構想
 (2) 勤労者財産形成促進法
5 労働者の自主福祉事業
 (1) 労働組合の共済事業
 (2) 労働金庫
 (3) 消費生活協同組合

第3章 労働関係紛争処理の法政策
第1節 労働委員会制度
1 労働委員会制度の展開
 (1) 旧労働組合法の労働委員会制度
 (2) 1949年改正以後の労働委員会制度
 (3) 労働委員会の統合
2 不当労働行為審査制度
 (1) 労使関係法研究会1982年答申
 (2) 労使関係法研究会1998年報告
 (3) 不当労働行為審査制度研究会
 (4) 労政審建議と2004年改正
第2節 個別労働関係紛争処理システム
1 労働基準法における紛争解決援助
 (1) 労働基準法研究会報告
 (2) 1998年労働基準法改正
2 男女雇用機会均等法等における調停
 (1) 労働基準法研究会報告から婦少審建議まで
 (2) 1985年男女雇用機会均等法における調停委員会
 (3) その後の男女雇用機会均等法等における調停
3 個別労働関係紛争解決促進法
 (1) 労使関係法研究会中間報告
 (2) 労使関係法研究会報告
 (3) 労使団体の提言
 (4) 全国労働委員会連絡協議会
 (5) 個別的労使紛争処理問題検討会議
 (6) 個別労働関係紛争解決促進法の成立
4 人権擁護法案における調停・仲裁
5 障害者雇用促進法における調停
6 非正規労働者の均等・均衡待遇に係る調停
第3節 労働審判制度
 (1) 司法制度改革審議会
 (2) 司法制度改革推進本部労働検討会
 (3) 労働審判制度
第4節 その他の個別労働関係紛争処理制度
1 仲裁
 (1) 2003年仲裁法
 (2) その後の動向

付章 船員労働法政策
1 船員法制の形成期
 (1) 西洋型商船海員雇入雇止規則
 (2) 商法と旧船員法
2 労働力需給調整システムと集団的労使関係システムの形成
 (1) ILOの影響
 (2) 船員職業紹介法
 (3) 海事協同会による集団的労使関係システム
3 戦前期船員法政策の展開と戦時体制
 (1) 1937年船員法
 (2) 船員保険法
 (3) 船員と傷病
 (4) 戦時体制下の船員法政策
 (5) 終戦直後期における船員管理
4 終戦直後期における船員法制の改革
 (1) 労使関係法政策
 (2) 1947年船員法
 (3) 船員法の労働時間・有給休暇等
 (4) 災害補償と船員保険
 (5) 労働市場法政策
5 その後の船員労働条件法政策
 (1) 1962年船員法改正
 (2) 船員の最低賃金
 (3) 1988年船員法改正(労働時間関係)
 (4) 2004年船員法改正
 (5) 2008年改正
6 その後の船員労働市場法政策
 (1) 船員雇用問題と船員雇用促進特別措置法(1977年)
 (2) 1990年改正(船員労務供給事業)
 (3) 2004年改正(船員派遣事業)
7 船員保険の解体
8 船員労働委員会の廃止
9 ILO海事労働条約の国内法化

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2018年9月22日 (土)

『日本の労働法政策』はじめに

Jilptjapan_2 はじめに  

 2004年4月、東京大学に公共政策大学院が設置され、その一科目として労働法政策の授業が置かれた。筆者は2018年度まで15年間この講義を担当してきた。さらに2012年度には法政大学大学院にも社会人向けに公共政策研究科が設置され、筆者は雇用労働政策研究の科目を担当して2018年度で7回目になる(政治学研究科、連帯社会インスティテュートとの合同科目)。本書はこれら科目のために作成・配布してきた講義テキストの最新版である。
 2004年に授業を始めたときの当初テキストは『労働法政策』(ミネルヴァ書房)として刊行されているが、その後の法改正に次ぐ法改正を反映して講義テキストは毎年膨張を続けた。今回、働き方改革推進法が成立し、労働法制全般にわたって大幅な改正が行われたことを機に、労働政策研究・研修機構から一般刊行物として出版することとした。
 労働法の教科書は汗牛充棟であるが、それらはすべて法解釈学としての労働法である。もちろん法解釈学は極めて重要であるが、社会の設計図としての法という観点から見れば、法は単に解釈されるべきものとしてだけではなく、作られるべきもの、あるいは作り変えられるべきものとしても存在する。さまざまな社会問題に対して、既存の法をどのように適用して問題を解決するかという司法的アプローチに対して、既存の法をどう変えるか、あるいは新たな法を作るかという立法的アプローチが存在する。そして社会の変化が激しければ激しいほど、立法的アプローチの重要性は高まってゆく。
 本書の特色は労働立法の政策決定過程に焦点を当て、政労使という労働政策のプレイヤー間の対立と妥協のメカニズムを個別政策領域ごとに明らかにしていくところにある。いわば、完成品としての労働法ではなく、製造過程に着目した労働法の解説である。さまざまな労働法制がどのように形成されてきたのかという観点から労働法学の研究者や学生に、労働政策の政治過程分析の素材として政治学の研究者や学生に、そして歴史的視座に立って経済社会分析を行おうとする労働経済学や産業社会学の研究者や学生にも広く読んでいただきたいと思っている。
 この15年間で日本の労働法政策の姿はかなり変わった。とりわけ、当初テキストで将来像として描いていたいくつかの方向性が、今回の働き方改革推進法で実現に至った。たとえば、当初テキストでは労働時間法政策の章において「課題-法律上の時間外労働の上限の是非」という項を置き、「労働法政策として考えた場合に、今まで法律上の上限を設定してこなかったことの背景にある社会経済状況のどれだけがなお有効であり、どれだけが既に変わりつつあるのかを再考してみる必要はありそうである」と述べ、「ホワイトカラーの適用除外といった法政策が進展していくと、それ以外の通常の労働者の労働時間規制が本質的には同様に無制限であるということについても、再検討の必要が高まってくるであろう」と示唆していた。今回、時間外労働の法的上限規制が導入されたことは、その実現の第一歩と言える。また非正規労働についても、パートタイム、有期契約、派遣労働のそれぞれの節で、項を起こして均等待遇問題を「課題」として取り上げていた。これも今回、同一労働同一賃金というラベルの下で盛り込まれた。一方、労使協議制と労働者参加の章で「課題-労働者代表法制」として論じていた問題は、今日なお公的な法政策のアジェンダに載っていない。
 この15年間、東京大学と法政大学の大学院生諸氏との間で熱のこもった討議を経験できたことは、筆者の思考を豊かにするのに大いに役立った。本書にその成果の幾ばくかが反映されていれば幸いである。

2018年10月

                               濱口桂一郎

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2018年7月 4日 (水)

東大公共政策大学院の授業最終日

本日、東大の公共政策大学院の授業「労働法政策」の今年度の最終日でした。

最終日なので、ノンジャンルで何でも質問を、というと、いろいろある中で、エビデンスベーストの政策という話と三者構成原則の関係が問われ、これはなかなか深い話なので、こちらでもちらりと紹介。

確かに近年、公共政策論なんかを中心にエビデンスベーストの政策という議論が盛んで、労働政策もその例外ではないわけですが、一方、労働政策の世界には1世紀前からILOの三者構成原則というのがあり、労働者側と使用者側の利害が対立することを前提に、その間のどの辺で手を打つか、というのが、少なくとも労働関係者の間の常識的な作法となっていたことも確かです。

これは、少なくとも労働時間と賃金といった基本的な労働条件に関する限り、経営側は労働時間が長い方が良く、労働側は短い方がいいとか、経営側は賃金が低い方が良く、労働側は高い方がいいというのは、今さらほんとにそうであるかどうかを証明すべきことではなく、いわばユークリッド幾何学の公理みたいなものだということですね。

ところが、今回の働き方改革は、相当程度官邸からこれが労働者のためだという形で降りてきたこともあり、この部分は労働者に有利なところだけれども、その部分は使用者に有利なところで、全体としては労働者に有利なのだから、この辺は使用者側にも獲物をあげないとバランスがとれないでしょう、といった労働法労使関係をじっくりと経験してきた人であれば余りにも当たり前の行動パターンがとれないという、おかしな事態になってしまったわけです。

労使間でどこで妥協を図るかということになれば、労働者にとって譲れないのは過度な長時間労働や過度な低賃金であって、年収1000万円の高給取りの残業代などという代物は、二の次、三の次、百の次の、いちばん最後に要求をしてちょうどいいくらいの代物のはずですが、そもそもそういう労使の利害対立の中の妥協という枠組みではなく、いやいやこれも労働者が求めるもので、労働者にとってメリットがあるものだなどといういささか無理な説明をせざるを得ないものだから、そういう自然な妥協の余地がなくなり、高度プロフェッショナル制度にエビデンスがあるのかないのか、という、そもそも三者構成原則からすると無理筋の議論が大手を振ってまかり通ることになってしまったと言うことでしょう。

もちろん、労働問題にもいろんな分野があり、雇用能力開発関係などであれば、そういう労使対立の枠組みというよりも、例えば教育訓練給付なんてどれだけ労働者の能力向上に役立っているの?という本来のエビデンスベーストな政策の議論になじむ領域もいっぱいあるわけですが、それと労働条件をめぐって労使が対立構造にあることを前提に政策を考える分野とは、政策過程論として異なるところがあるということが、残念ながら公共政策サイドの人々には余り理解されていない感があります。

私も、東大の公共政策大学院で労働法政策というタイトルの授業を初めて今年度で15年目になりますが、そういう根っこのところの認識枠組み自体において世の中にきちんとメッセージを発し得ているかというと、なかなかそうできていないというのは忸怩たるところではあります。

ということで、ようやく働き方改革関連法が成立し、多くの労働法制が改正されたことを一つの契機として、今回この講義テキストを一般刊行物として出版することにしました。『日本の労働法政策』というタイトルで、この秋にJILPTから出版する予定です。この間の膨大な法改正を受けて、分量は膨大なものになっていますが、およそ日本の労働法制についてその過去の経緯をきちんと勉強しようとするのであれば、必ず真っ先に読まれるべき本という位置づけになることは間違いないはずです。だって、ほかにそういう本は全く存在しないので。

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