人手不足の正体 雇用と労働から見えた日本のかたち【濱口桂一郎】【小熊英二】
雑誌『公研』7月号に、小熊英二さんとわたくしの対談が載ったということは、先月本ブログで告知いたしましたが、
その対談記事が、公研のホームページに全文掲載されました。
https://koken-publication.com/archives/4423
人手不足その1:人口減少
小熊 私は、いまの日本がどうしてこういうかたちになっているのかをいろいろなテーマで研究してきました。近年はその一つとして、雇用システムの研究を続けています。
今回は人手不足に紐付けて、濱口先生とお話ができる機会を大変光栄に思っています。
濱口 私は厚生労働省の外郭団体である労働政策研究・研修機構で研究をしています。以前は厚生労働省の役人でしたが、労働に関わる政策研究という観点で研究、執筆活動をするようになり、そのうち政策自体がいわゆる左右のイデオロギーとは違う観点で変化していると感じ、そこを掘り下げていくうちに雇用システムのあり方についての研究に行きつきました。もちろん今も政策研究という観点からもアプローチをしており、気がつくと20年ぐらい労働研究をしています。
小熊 国によって雇用システムが違えば、労働問題の現れ方も違う。濱口先生は3年間ベルギーにいらして、ヨーロッパと日本の労働法を比べる視点から、日本の雇用システムの特徴をずっと考えてこられました。今日は日本の働き方の仕組みがどのようなものか、そこでどんな問題が現れているのかを、人手不足という問題を通じてお話ししていきたいと思っています。
まず私の見解を述べたいと思います。現代日本の人手不足には、三つの現れ方があると思っています。
人手不足その2:専門職
人手不足その3:新卒者の流動化
日本型雇用の限界
なぜ日本がこうなったのか
日本型雇用の適用範囲
改革の方向性と可能性
職業教育への価値観
(追記)
さすがにネット上に載ると多くの方が読みに来られるようです。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/koken-publication.com/archives/4423
« こんな本書いたっけ? | トップページ | 『スキルとデキル』(角川新書)は9月初めに刊行予定です »


おひさしぶりです。
時折、記事を拝読しておりますが、今回の対談、大変面白く読ませていただきました。
近年の、どんどん内向きでガラパゴス化しつつある日本社会、はるか昔に欧米先進国に追いつき、追い越したつもりで、実は自由・平等・民主主義からは、似ても似つかぬ、遠く離れたpseudo democracy
=個人ではなく世帯(家)を基礎単位とする、これ、なんというんでしょうね、家父長制国家?へと回帰してゆきさえしている状況を、憂えております。
現在は旧職場の斜め向かいの職場で、いろいろな様子がよく見えますので、やきもきばかりの毎日です。
投稿: もとぶらり庵 | 2026年8月31日 (月) 04時56分
本当にお久しぶりです。
対談お褒めの言葉ありがとうございます。面白かったとすれば、それは小熊さんの土俵設定とツッコミが的確だからで、わたくしはもっぱらボケ役ですが、それにしても結構うまくかみ合ったと思います。
最近の日本は、一言でいうと『貧すりゃ鈍する』を地で行っている感がありますが、まあ政府は国民を映す鏡だとすれば仕方がないのかな、という気もします。
投稿: hamachan | 2026年8月31日 (月) 20時23分
この記事、面白いので、労働関係以外のいろいろな人に紹介していますが、面白いのは、けっこういろんな人が「うちの職場のことかと思った」と言うこと。専門職など特に。
経団連は裁量労働がどうとかより、もっと根本的な問題に取り組むべきと思いますが。
投稿: もとぶらり庵 | 2026年9月 5日 (土) 07時32分