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2026年7月 1日 (水)

日本成長戦略(案)

昨日、日本成長戦略会議で日本成長戦略(案)が示されました。

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/kaigi/dai6/shiryou1.pdf

これまでの日本再興戦略とか新しい資本主義とかと異なるのは、ごく簡単な総論の次に、人材育成とか労働市場改革とかの前に、「17の戦略分野」と称して、詳細な産業政策がずらずらと書き並べられ、62もの「主要な製品・技術等」が戦略的に特定されていることです。そこにはそれぞれごとに「勝ち筋」と称する方向性が示されているのですが、さて、政治家や役人にそんな予言能力があるのでしょうか、と皮肉な人なら思うでしょうね。なんだか高度成長期の通産官僚の鼻息を半世紀以上ぶりに耳元で聞かされたような感じもします。『官僚たちの夏』再びって?

いずれにしても、これら分野がどうこうと言うだけの見識もないので、そこを飛ばして「8つの分野横断的課題の解決」に行くと、4.人材育成、5.労働市場改革、6.家事等の負担軽減、7.賃上げ環境整備、が労働政策に関わるところです。

新聞では最賃1500円目標の時期が注目されていますが、ここでは、上記17戦略分野との関連で、こんな記述に注目しておきたいと思います。

ⅰ)処遇向上に向けたリ・スキリング支援や労働生産性向上
 17の戦略分野や、建設や医療・介護・障害福祉を始めとした社会インフラ関連分野等の業所管省庁と厚生労働省、経済産業省、文部科学省が、業界団体や大学等と連携して、スキルの標準化・可視化から、教育訓練体系の整備、教育訓練プログラムの開発・提供まで、一気通貫でリ・スキリング支援を行う。人材開発支援助成金も含め、効果的にプログラムの開発が進むような支援の充実について検討するとともに、各分野の所管大臣がプログラム認定制度を創設した場合、その適切性を所管省庁と厚生労働省が連携して精査した上で、専門実践・特定一般教育訓練給付金の対象とすることを検討する。

ただでさえ、雇用保険の教育訓練給付の給付率の高い専門実践や特定一般は、文科省の高等教育課程や経産省のIT関連課程に使われていますが、それをこの17の戦略分野全体にわたって、その業所管官庁が作った課程にどどんと雇用保険のお金をつぎ込もうという算段のようです。

雇用保険は元々失業者のための失業給付だけだったのが、いろいろと給付が増えてきて、その趣旨に疑問が呈されることもあります。一昨年の雇用保険改正に向けた研究会や労政審の議事録を見ても、「育児休業給付はもともと育児のために退職せざるを得ない女性のためだったのに、男性の育児休業促進のためになってしまっている」とか、「教育訓練給付もエリート向けの高度なものにシフトしていて、元の失業対策から離れている」云々といった批判が労使双方から繰り返されていたようです。

とはいえ、官邸から産業政策推進のための財源として目をつけられてしまっている以上、こういう方向にならざるを得ないのかも知れません。

Senryaku

 

 

 

 

 

 

 

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