未払賃金立替払制度の法政策@『季刊労働法』2026年夏号(293号)
『季刊労働法』2026年夏号(293号)に「労働法の立法学」第78回 として「未払賃金立替払制度の法政策」を寄稿しました。
https://www.roudou-kk.co.jp/books/quarterly/16241/
地味ですが重要な労働法政策として、未払賃金の立替払制度があります。石油危機によって倒産その他による賃金不払が多発し、これに対処するために1976年に「賃金の支払の確保等に関する法律」の中で設けられ、労災保険を財源として今日まで活用され続けており、今年でちょうど50年になります。今回はこの制度の制定過程を振り返るとともに、今日までの推移を概観しておきたいと思います。
1 立法へのプロセス
2 未払賃金の立替払制度
3 財源としての労災保険
4 未払賃金の立替払事業の実績
さて、本号は「過半数代表法制の再構築と国際動向」を特集しています。
過半数代表制のこれまでとこれから 小樽商科大学教授 國武 英生
労使関係法制としての過半数労働者代表制の整備のあり方 ―労働組合法制と従業員代表法制の調整を中心に 労働法学研究者 毛塚 勝利
フランス労働法における多数派代表制の意味 九州大学名誉教授 野田 進
労使コミュニケーション:韓国の現状 岩手県立大学准教授 徐 侖希
このテーマは、私もこれまで何回も論じてきたテーマであり、『新しい労働社会』や『ジョブ型雇用社会とは何か』でも、後ろの方であれこれ論じてみたものであるだけに、いずれも大変興味深く読みました。
もし可能なら、連合と経団連の考え方を述べてもらうのもあってよかったのではないかと思いますが、全体の紙数の関係もあったのでしょう。
たまたま大内伸哉さんの『労働政策の再創造』(弘文堂)を読んだばかりだったこともあり、
■集中連載■ 労働者の個人情報保護をめぐる比較法研究(第1回)
AI共生社会における個人情報保護の再考―比較法研究のための挑発的問題提起 神戸大学社会システムイノベーションセンター・法学研究科教授 大内 伸哉
は興味深いものでした。わたしが「ビッグブラザーじゃないか」と違和感を感じたまさにその論点が展開されているからです。
これは是非多くの人々によって突っ込んで議論されるべきテーマであろうと思いました。
« かつては職業紹介業と貸金業は兼業禁止だった | トップページ | 障害者と日本型雇用@WEB労政時報 »

コメント