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2026年3月25日 (水)

「ジョブ型」とはどういうことか@『日本労働研究雑誌』2026年4月号

Tjjols_no789202604 『日本労働研究雑誌』2026年4月号は例によって「初学者に語る労働問題」という特集を組んでいて、ラインナップは以下の通りですが、

https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2026/04/index.html

法学

残業代は出ないという決まりがあっても,残業代は請求していいのか 新屋敷 恵美子(九州大学准教授)

アルバイト先の備品をうっかり壊したら,全額賠償しないといけないのか 細谷 越史(香川大学教授)

ストライキで客先に大損害がおきたら,組合は賠償しないといけないのか 榊原 嘉明(獨協大学教授)

経済学

AIが進展すると人は仕事を失うのか 宮本 弘曉(一橋大学経済研究所教授)

関税引き上げで国内労働者の雇用を守れるか 伊藤 恵子(千葉大学教授)

地域間の労働需給格差は賃金で解消できるか 太田 聰一(慶應義塾大学教授)

経営学

戦略的人的資源管理から人的資本経営はどう見えるのか 西村 孝史(東洋大学教授)

ウェルビーイングが注目されるのはなぜか 大石 繁宏(シカゴ大学教授)

AIによる人事評価はどのように職場に受け入れられるか 杉谷 陽子(上智大学教授)

労使関係

なぜ企業別組合は転勤による雇用区分設定と処遇格差を正当化してきたのか 金井 郁(埼玉大学教授)

退職するしか不満を伝える方法はないのか 上田 眞士(同志社大学教授)

フリーランスは労働組合をつくって会社と交渉できるのか 呉 学殊(JILPT特任研究員)

社会学・教育学・心理学

移民労働者の増加は日本の労働社会にどんな影響をもたらすのか─新しい移民労働者受け入れ制度に着目して 髙谷 幸(東京大学准教授)

氷河期世代問題─なぜ氷河は生じ,溶けなかったのか 小熊 英二(慶應義塾大学教授)

「ジョブ型」とはどういうことか 濱口 桂一郎(JILPT労働政策研究所長)

新卒一括採用制度は公平な機会といえるか 吉田 航(国立社会保障・人口問題研究所研究員)

なぜかわたくしもエッセイを一つ寄稿しております。

 「ジョブ型」というのは奇妙な言葉である。「job」という英語が元になっているけれども、ジョブ型に当たる言葉(job-type)は存在しない。日本ではジョブ型雇用とか、ジョブ型人事とか、ジョブ型賃金とか、ジョブ型を冠した言葉が氾濫しているけれども、job-type employmentjob-type personnel managementjob-type pay systemなどという言葉は(日本のジョブ型論を紹介する文脈以外では)ない。英語に限らず、他の外国語にもない。なぜか。雇用にしろ、人事にしろ、賃金にしろ、職務(job)に基づいているのは大前提であり、職務に基づかない雇用も人事も賃金も想定しがたいからだ。それゆえ、「ジョブ型」という形容詞は労働に関わるいかなる言葉に冠しても冗長であり、無意味となる。・・・・・

なお、この中で必読は小熊英二さんの「氷河期世代問題─なぜ氷河は生じ,溶けなかったのか」です。小熊さんは世の常識に反して、「氷河期世代問題とは、新規学卒労働力の学歴構成変化に対応した雇用レジームの調整過程であった」と主張しているのです。その論拠はなにか?是非手に取って読んでいただきたい論考です。

 

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