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2026年2月23日 (月)

山下ゆさんが『外国人労働政策』を書評

Chukogaikoku_20260223075401 新書ブログで有名な山下ゆさんが、新書以外の本を取り上げているもう一つのブログ「西東京日記 IN はてな」で、拙著『外国人労働政策』を書評していただいております。

https://morningrain.hatenablog.com/entry/2026/02/22/231421

 バブル期(88年頃)に持ち上がった外国人労働者受け入れ政策が、なぜ「研修」というサイドドアを使ったものとなり、搾取の温床ともなってしまった技能実習制度が温存されてしまったのかを探った本。
 技能実習制度などの日本の政策の問題点を指摘するというよりは、「なぜそうなってしまったのか」という問いに答える内容になっています。 

そう、まだまだ(ますます?)ホットな話題ではありますが、私のスタンスは歴史の謎解きなのです。

本書を手に取った理由として、もちろん著者の今までの本が面白かったからというのがあるのですが、もう1つは昨年読んだ是川夕『ニッポンの移民』(ちくま新書)の主張の一部に納得できなかったからというのもあります。

『ニッポンの移民』はいろいろと勉強になる部分があり面白い本でしたが、「日本に移民政策はなかった」とする「移民政策不在論」に対する批判と、入管行政には「埋め込まれたリベラリズム」があったいう主張については首をかしげざるを得ませんでした。

 本書を読むと、法務省には日本の労働慣行に対する理解がなく、労働省には法務省を押しのけて外国人労働政策を取り仕切る力がなかったことが、結果的に「移民政策の不在」と呼ばれても仕方のない事態を引き起こしていることがわかります。

別に示し合わせたわけではないのですが、是川さんの本とはほぼ同時期に、同じように客観的な立場からの分析を目指しながら、ある意味対照的な認識を提示する形になっており、こういう風に両者を照らし合わせながら読んでいただくと、より楽しめるのではないかと思います。

以下、本書の内容を詳細に紹介していき、最後近くで、

 このように、本書は霞が関の縄張り争いと日本型雇用と法務省などが考える制度のミスマッチが外国人労働者をめぐる政策を混迷と、根本となる政策の不在を生んだことを明らかにしています。

 本書を読むと、法務省には法務省なりの理屈があったことはわかりますが、結局、「外国人労働者法」のような包括的な法制度はつくられずにここまできてしまったわけです。

と、まとめていただいております。

その次の末尾に、本書のある引用部分をそのまま引用されているのですが、それがこの30年の端的な要約になっているという仕掛けになっています。見事な書評をいただき、ありがとうございました。

 

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