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« 韓国の「黄色い封筒法」が成立目前 | トップページ | 欧州議会の『職場のアルゴリズム管理指令案』勧告案@『労基旬報』8月25日号 »

2025年8月20日 (水)

参政党はメンバーシップ型?

プレジデントオンラインに、船津昌平さんの「どんなスキャンダルも参政党を崩せない…組織論の専門家が語る「盤石さの裏にある他の政党にはない要素」」という記事が載っていますが、これ、参政党の強さは「メンバーシップ型」だからだと論じているんですね。

こんな文脈で「メンバーシップ型」が使われるとは思ってもみなかったので、新鮮でした。

どんなスキャンダルも参政党を崩せない…組織論の専門家が語る「盤石さの裏にある他の政党にはない要素」

私の専門である経営組織論から分析すると、参政党は「メンバーシップ」を重視している点が興味深いです。・・・

加えて、参政党は「帰属意識」の醸成にも成功しているように見えます。・・・

メンバーシップ、組織化、帰属意識と聞いて、「古臭い」と感じるかもしれません。

私の専門である経営学でも、日本的な雇用慣行である「メンバーシップ型雇用」は、昨今では旧弊と批判される場面が目立ちます。企業と従業員が明示的な契約関係にある前提で職務内容が明確に定義される「ジョブ型雇用」に移行すべきだという論調も根強いです。・・・

あくまで仮説ですが、現代の企業組織では機能しない“からこそ”、政治の領域で力を持ってしまったのではないでしょうか。

うーむ、企業がメンバーシップ型からジョブ型を指向するがゆえに、政治の世界ではメンバーシップ型が流行るのだというわけですか。

もう少し微視的に見れば、戦後日本の政党はメンバーシップ型の包摂的な社会集団に所属することを根拠に、その社会集団の利益代表としての性格を有する自民党や社会党が存在していたのに対し、それらメンバーシップ型社会集団から疎外された人々が直接帰属するマクロなメンバーシップ型組織として存在してきたのが創価学会=公明党と共産党であったように思われますので、そこを凄く押し詰めて言えば、参政党はかつての創価学会や共産党と似たようなものだということになるのかもしれません。

 

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コメント

こたつぬここと木下ちがやさんが「参政党のモデルは共産党と公明党です」と言うタイトルでnoteに書いておられます。

https://note.com/chigaya1971/n/nbffb5e74e1b1

これ、元記事は、元共産党職員で参政党創設に関わった方の証言なんですね。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0157c8b7a6ced57f288e231147e50683a4097494

いろいろとうなづけるところがあります。

> メンバーシップ型の包摂的な社会集団に所属することを根拠に、その社会集団の利益代表としての性格を有する自民党や社会党

各小集団がメンバーシップ型であることを前提にしているということが大きな偏りを産んできた、ということではないでしょうかね。税金を原資とする社会保障給付の対象としては「本来のメンバーである株主」と共に、「メンバーシップ型でない従業員」は軽視される。前者はともかく、後者は非常に不味いですよ。

  私は、参政党が、自分の参加したいレベルに応じて、党員を一般党員(月1,000円)と運営党員(月2,500円)に区分している(参政党に参加する 「誰かがやってくれる」ではなく私たちがやりましょう  
https://sanseito.jp/participation/ )
というあたりを見ると、
 旧来型のメンバーシップというよりも、太田肇先生(同大)の言われるところの「自営型」の組織
(「自営型」で働く時代 ― ジョブ型雇用はもう古い!2023年 プレジデント社 、
 日本企業の組織改革 「自営型」の選択がⅤ字回復の切り札に
https://marketing.jobscope.ai/interview/self-employed-option-part1
https://marketing.jobscope.ai/interview/self-employed-option-part2  など)
に近い組織形態となっており、このことが党勢拡大の重要な要素となっているのではないか、と推測していますが、皆様のお考えはどうでしょうか。

ここでメンバーシップ型と評されている参政党の性格は、伝統的な政治学では組織政党と分類されるものですね。

公明党や共産党は典型的な組織政党だったが、一方で、自民党はおろか社会党も名望家政党色が強かった。ただ、19世紀的な名望家政党とは違って、各社会集団の利益を代表する名望家が寄り集まった政党であった。そこではたしかに汚職や利益誘導の弊害も目立った。

小選挙区制や政党交付金の導入といった政治改革は、組織政党色の強い二大政党が対峙する英米型の政治を目指したが、結局自民党も民主党も名望家政党色を脱却できなかった。


そして新たに組織政党的な周辺政党が勃興するというのは、政治改革の完全な失敗を意味するのかもしれない。

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