経済同友会のクラフトマン・エグゼンプション
経済同友会が、去る7月10日に「サービス産業の持続的な成長に向けて~個人が輝く産業になるために~」という提言を公表しているんですが、その中に、「クラフトマン・エグゼンプション」という接客サービス業の現場人材向けの労働時間の適用除外を提起していて、これはなかなか重要な話ではないですか。
https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/uploads/docs/20250710a.pdf
① クラフトマン・エグゼンプション(仮称)の導入
デスクワーカーはそのスキル特性から自己研鑽に会社の設備を必要とせず、個人の意欲のみで実施が可能である一方、接客サービス業の現場人材は訓練に会社の設備を必要とする等、個人の意欲のみでは実施が難しい。接客サービス業の現場人材に訓練(自己研鑽)の機会を安定的に提供することを可能とするため、国の認定を受けたスキル評価制度(技能検定、団体等検定、認定社内検定を指し、以下「検定」という)に基づく資格取得(処遇向上)を目的とする訓練に関し、本人の訓練時間を労働時間に該当しないことを明確化するとともに、指導役の訓練指導時間を確保するため労働時間の上限規制を緩和すべきである。なお、悪用する企業には厳正に対処することが求められる。
a.労働時間に該当しない訓練の明確化
厚生労働省の「労働時間の考え方:「研修・教育訓練」等の取扱い」(以下「ガイドライン」という)において、労働時間に該当しない訓練(以下「自己研鑽」という)に関する基本的な考え方が示されている28。しかしその解釈は事業所管轄の労働基準監督署に委ねられているため、各企業は保守的な運用をせざるを得ず、結果として社員による自己研鑽の機会を十分提供できていない。
そのため、検定に基づく資格取得のための自己研鑽については、対象者の健康時間管理の義務を企業が負うことを条件に、労働時間に該当しないことを明確化すべきである。併せて、訓練実施にあたり事前の届出制とする等の手続きを定め、企業による安定的な機会提供を促すべきである。b.訓練指導(労働時間扱い)に関する時間外労働の上限規制適用免除
検定に基づく資格取得のための自己研鑽を指導する従業員を対象に、労使合意(36 協定締結)のもと、訓練指導については労働時間扱いとするものの、その時間については時間外労働の上限規制を超えて行うことを可能とすべきである。
自己研鑽と労働時間というのは医師の上限規制の関係で出てきた話に似ていますが、こっちはもっと本質的な問題であって、そもそも教育訓練を受けている者(研修生とか実習生とか)は労働者であるのか否かみたいな話とも根っこがつながってきます。
日本の場合、入職前に非労働者として教育訓練を受けるのではなく、入職後に労働者として教育訓練を受けることが社会的常識になってきたため、入職当初は上司や先輩にあたかも生徒が先生に教えられるがごとく無制限一本勝負でとことん鍛えられるという風習が一般的であったのが、それも労働時間だとカウントされてしまうと、そのための時間が取れなくなるという弊害が出てきてしまうという話なのでしょうか。

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この「クラフトマン・エグゼンプション(仮称)」も「日本的なんちゃってじょぶ型」と言う事でしょうか。
投稿: balthazar | 2025年7月19日 (土) 05時06分
対照表を見ただけで、教育という名の無限のパワハラ(しかも教育側が長くする理由を握っている)の未来しか見えない。
見えてなければ、作った人間は視野が狭いので、制度を作らせない方がいい。
投稿: ちょ | 2025年7月19日 (土) 10時25分