今年の『厚生労働白書』は労働法教育を特集している
今年度版の『厚生労働白書』が公表されましたが、今回の第1部の特集は「次世代の主役となる若者の皆さんへ-変化する社会における社会保障・労働施策の役割を知る- 」と、近年厚労省が力を入れている社会保障教育と労働法教育を取り上げています。
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/25/dl/zentai.pdf
「今やっていること以外にも勉強しないといけないの?毎日、学校の宿題、テスト勉強、部活、塾、バイトなどで忙しいし、これ以上勉強する暇なんてないよ」と思う人もいるかもしれません。でも、社会保障も労働施策も皆さんにとってとても大切なこと。テスト前のようにたくさん勉強したり、暗記したりする必要はありません。
「たしか、生活に困ったときに、助けてくれる制度があるって見たな。市役所かどこかに相談できたような…でもよく覚えていないから調べてみよう」
あまり細かいことは覚えてはいないけど、バイトでも働くときのルールで守られているはず。こんなに長い時間働いているのに、店長に頼んでも一度も休憩がもらえないなんておかしい。相談できる場所があったはずだから、相談してみようかな…」
難しければ、最初はこの程度でもかまいません。
皆さんが困難に直面したときに、自分で必要なことを調べられたり、しかるべき場所に相談できたりする力を身につけること。これがまず一番大切です。
いやあ、ここまで目線を下げて若者に語りかけようとした白書はこれまでなかったのではないでしょうか。
学校の行き帰りの電車の中や勉強の息抜きになど、いつでもどこでも読めます。一日少しずつで大丈夫です。たくさん読みたくない、ということなら、下の読み方ガイドを見て、興味を持てそうなところだけでも十分です。ぜひ一度、読んでみてください。きっと皆さんの将来の助けになるはずです。
さあ、これがどこまで若い人たちに届くか、というか、届かせる努力が必要なんでしょうね。
労働法教育については、淑徳大学と山口県立南陽工業高等学校で行われた、「労働条件セミナー」、東京経済大学において、過労死のご遺族や弁護士による啓発授業が実施された様子、学校法人帝京安積学園帝京安積高等学校×郡山新卒応援ハローワーク、東京都立光丘高校×ハローワーク池袋の講話、社会保険労務士会の取組み(成田妙庫氏)といった事例が詳しく紹介されています。
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意欲的な取り組みですね。厚生労働白書は今まで読んだことがなかったのですが、自分が関心のある部分だけでも読んでみます。
投稿: いけだ | 2025年8月 2日 (土) 06時15分
今回の厚生労働白書の責任者である政策立案・評価担当参事官は、先日の人事異動で変わってしまいましたが、三村国雄さんです。
この名前にもしかしたら聞き覚えがあるかもしれません。
今から13年前に担当者として私が「社会政策の教科書」と評した厚生労働白書を執筆した若手二人の一人です。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/24-7de8.html
>本日公表された『平成24年版厚生労働白書』は、第1部が「社会保障を考える」と題して、社会政策の根本論から説き起こして、福祉レジーム論や国際比較などを取り混ぜながら、社会保障改革の方向を検討する内容となっており、これはもう、そこらの凡百のろくでもない社会保障論もどきをちらりとでも読んでる暇があったら、これを教科書として熟読玩味した方が百万倍役に立つというものになっています。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-4085.html
>ライフネット生命社長の出口治明さんの「出口の真っ正直インタビュー」というネット記事に、なんと昨年の厚生労働白書を執筆した若手官僚の三村国雄、入部寛のお二人が登場しています。
投稿: hamachan | 2025年8月 2日 (土) 10時13分