非正規労働者の権利実現全国会議編著『それって大丈夫? スキマバイトQ&A』
厚労省がスポットワークに関するリーフレットを公表したと思ったら、非正規労働者の権利実現全国会議編著『それって大丈夫? スキマバイトQ&A』(旬報社)が届きました。
https://www.junposha.com/book/b664429.html
スキマバイトとは何か? 違法な日雇い派遣の“復活”
こんなときどうする?
●仕事を“ドタキャン”された!
●“早上がり”で思っていたお金をもらえなかった!
●仕事の“評価”が不当に低かった!
●バイトアプリで“出禁”になった!
スキマバイトとは何か? 違法な日雇い派遣の“復活”
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いま、スキマバイト(スポットワーク)が急激に増加しています。メディアでは、労働者のニーズに応じる新たな働き方であるとの宣伝が蔓延しており、とくに大手の「Timee(タイミー)」は、テレビCMも大々的に行い、知名度も高く、多くの人が利用しています。非正規全国会議では、労働相談を通じて明らかになった問題を指摘し、Q&A形式でスキマバイトの法的な疑問に答えます。
本書の「Q&A」は、そのまま実務で使えるQ&Aというよりは、本来こうあるべきという主張の記述になっているところが感じられました。
Q15の雇用保険のところでは、「条件を満たせば日雇労働被保険者として,特別な雇用保険に加入できます」と述べていますが、それはほとんど不可能に近いでしょう。「まず働く人自身がハローワークで手続をして、日雇手帳の交付を受ける必要があります」というところをクリアしたとしても、「この日雇手帳をはたらき先へ持参し、賃金を受けるたびに印紙を手帳に貼ってもらいます」というのは、「そんな印紙もってないよ」と言われてしまうでしょう。
日雇雇用保険は、1949年に日雇失業保険として設けられましたが、日雇労働者がみな山谷やあいりんといったドヤ街に居住し、はたらく先は日雇労働者を多く使う土木建築産業であった頃に、その物理的状況に対応して作られた制度なので、日雇労働者がみな携帯やスマホでつながり、職場はあらゆる場所のあらゆる業種に拡大している現在では、ほとんど使い物にならなくなっているのです。
実はここは、今日的状況下で日雇いのアブレをどう扱えるのかという結構深刻な問題が孕まれているんですが、そこの議論は残念ながら20年前に日雇派遣が問題になったとき以来あまり深められていません。
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