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2025年6月21日 (土)

これを「オリンパスジョブ型事件」なんて呼ばないで

メディアで少し前から話題になっていたオリンパスの降格事件ですが、ついに訴訟を提起したようです。

「後付け」の理由で降格し給料が大幅ダウン、2度の自殺未遂も… 「ジョブ型人事」に基づく処分は不当として、オリンパス株式会社を社員が提訴

まあ、労働事件としてよく見かけるタイプの事件なので、普通だったらわざわざ取り上げることもないのですが、気になるのが、この「新人事制度」を

オリンパスの人事制度は「ジョブ型人事」の模範例として、2023年12月に内閣が開催した分科会で取り上げられた。しかし、当時開かれた記者会見で、A氏は「ジョブ型人事制度を口実に人事権が濫用されており、大変多数の社員が、苦汁を飲みながら辞めていった」と告発。

会社側が、この労働者の意に反して勝手に配転できる完璧にメンバーシップ型の制度を「ジョブ型」と勝手に呼んでいるからと言って、この事件を「オリンパスジョブ型事件」なんて呼んでほしくないのですよ。

百万回繰り返しても、全然伝わらないのですが、「ジョブ型」というのは200年以上前にイギリスで原型が誕生し、100年前にアメリカでほぼ完成した、古臭くて、硬直的で、柔軟性がなくて、契約で定めたことしかやらせられなくて、勝手に配転するなんて馬鹿なことはできなくて、日本の人事担当者だったら三日で悲鳴を上げてしまうようなガッチガチの代物なんですが、なぜかその正反対の、柔軟極まる日本的なメンバーシップ型よりもさらにはるかに柔軟を極めつくしたような未来型の夢の制度だと思い込んでいる日本国民のなんと多いことか。

 

 

 

 

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