朝日新聞論壇時評に登場
本日の朝日新聞の「論壇時評」に、『Voice』7月号に載せた拙稿「日本の賃上げはなぜ難しいのか?」が、吉弘憲介さんによって取り上げられています。
https://www.asahi.com/articles/AST6T2S37T6TUCVL039M.html
吉弘憲介 経済・財政
▷濱口桂一郎「日本の賃上げはなぜ難しいのか」(Voice7月号)
〈評〉政府や経団連によると、日本の賃金は毎年約2%増とされてきた。しかし個々の労働者の賃金=ミクロは上がりながらも、全体の賃上げ=マクロにはつながっていない。これはミクロの数字が定期昇給を含んでいるからだ。定期昇給は、上の年代を退職させて途中を順々に引き上げる「ゼロサム的賃上げ」を意味する。個人の賃金が上がっても、企業の人件費に回す分はゼロサムとなり、1人あたりの賃金に直すと上昇していないというからくりである。今年の春闘では大企業を中心にベアアップに満額回答が相次いだ。しかし日本の給与決定メカニズムを踏まえると、この傾向が確定的なものではないことが分かる。
▷田中賢治「日本企業は資金をため込んでいるのか?」(経済セミナー6・7月号)
▷梶谷懐「米中対立はグローバルな自由貿易体制をどう変えるのか」(世界7月号)
ありがたやまでございます。
ちなみに、ベアというのはベースアップの略なので、ベアアップという言い方はしないと思います。
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