「東スポnote」で『賃金とは何か』紹介
「東京スポーツ新聞社の紙面で過去に掲載された連載がまとめて読めたり、ココだけしか読めないコンテンツがあったりします」という「東スポnote」で、拙著『賃金とは何か』がかなり詳しく紹介されています。
「上げなくても上がるから上げないので上がらない賃金」ってどういうこと
・・・そもそも給料とは何かを一から考え直すべく、『賃金とは何か 職務給の蹉跌と所属給の呪縛』という本を読みました。ベア(ベースアップ)を身をもって知らない私にとっては、この奇妙な和製英語が1950年に初めて使われた、意外と古い言葉なんだと知っただけで読む価値がありました。当時の日本はまだ占領下で、GHQによる緊縮政策が進められる中、賃金抑制の手段に対する呼び名であった「賃金ベース」という言葉が、労働組合運動によってそれを突破していつしか賃金引き上げを図るための言葉として使われるようになったというのは数奇な話でしょう。また、ジョブ型雇用をめぐる議論が60年前に行われていて、まったく実現しないまま終わったというのも皮肉めいたものを感じます。
一番膝を打ったのが、タイトルにも入れた「上げなくても上がるから上げないので上がらない賃金」という文言です。一読したときにはまるで意味が飲み込めず、お笑いコンビ「かまいたち」のUFJ・USJ漫才の中に登場する魔のフレーズ、「もし俺が謝ってこられてきてたとしたら絶対に認められてたと思うか?」を思い出してしまいました(笑)。漫才はさておき、どういうことなのかを見ていきましょう。・・・
と、このフレーズの意味を解説したうえで、
賃金の世界と歴史は想像以上に複雑怪奇でしたが、これは実にわかりやすくて面白いですね!給料のために働いていますが、私は面白いことを面白く伝えるために働いている気がしないでもないでも過言ではないような気がしています(笑)。(東スポnote編集長・森中航)
私のこの本も、そういう意味で言えば、「面白いことを面白く伝えるために」書いたという面があるのかもしれません。
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