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2024年12月 4日 (水)

憎税左翼が北朝鮮を絶賛していたんだが

この人何を言ってんだろ?

日本を半分に分けて片方を減税派の国、もう片方を増税派の国にしたら、どちらが繁栄するかハッキリするんだよね。 既に朝鮮半島で社会実験済みなので、やる前から結果は明らかなんだけどね。増税派の国は電気付いてません。

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もしかして、北朝鮮が増税派だって?

いやいや、かつて消費税を目の敵にしていた日本社会党が心から親しくしていた朝鮮民主主義人民共和国のことを、こんな風に絶賛していたんですよ。

「憎税」左翼の原点?

「『北朝鮮はこの世の楽園』と礼賛し、拉致なんてありえないと擁護していた政治家やメディア」
と言われても実感が湧かない皆さんに、証拠を開示しよう。これは日本社会党(現社民党)が1979年に発行した「ああ大悪税」という漫画の一部。北朝鮮を「現代の奇蹟」「人間中心の政治」と絶賛している。 

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その文脈はそういう政治話が好きになひとに委ねて、ここでは違う観点から。と言っても、本ブログでは結構おなじみの話ですが。よりにもよって「ジャパン・ソーシャリスト・パーティ」と名乗り、(もちろん中にはいろんな派閥があるとはいえ)一応西欧型社民主義を掲げる社会主義インターナショナルに加盟していたはずの政党が、こともあろうに金日成主席が税金を廃止したと褒め称えるマンガを書いていたということの方に、日本の戦後左翼な人々の「憎税」感覚がよく現れているなぁ、と。そういう意味での「古証文」としても、ためすすがめつ鑑賞する値打ちがあります。

とにかく、日本社会党という政党には、国民から集めた税金を再分配することこそが(共産主義とは異なる)社会民主主義だなんて感覚は、これっぽっちもなかったということだけは、このマンガからひしひしと伝わってきます。

そういう奇妙きてれつな特殊日本的「憎税」左翼と、こちらは世界標準通りの、税金で再分配なんてケシカランという、少なくともその理路はまっとうな「憎税」右翼とが結託すると、何が起こるのかをよく示してくれたのが、1990年代以来の失われた30年なんでしょう。

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コメント

この話さらに捩れてるのは、じゃあ日本で社会民主主義的政策(代表的には介護保険)を現実的に推進したのが誰だったかというと統一教会(と創価学会)だという部分だと思うんですよね。

 北朝鮮については現在総合雑誌「中央公論」で月村了衛さんが「地上の楽園」で1950年代後半の北朝鮮の実態について赤裸々に書いてます。

 韓国の李承晩大統領の方がまだマシじゃないの?と思えるくらいひどい。

 「地上の楽園」への帰国運動を小泉元首相の御父上も支援していたりします。(だから小泉元首相が北朝鮮に拉致被害者を連れ戻しに行ったのですが。)

税金のない事を称賛するというのはいかがなものかと思いますが、当時の労働者が”憎税”志向になったのは理由がなくもないような気がします。
これより少し前ですが ”黒四” とか ”東郷さん” という言葉が流行っていたそうです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%A8%E3%83%B3
クロヨン
これはダムや元帥の事ではなく、”9・6・4”、”10・5・3”という意味で
  労働者は所得の9割(10割)把握されるが、自営業者は所得の6割(5割)、農家は所得の4割(3割)しか把握されない
つまり、同じ所得でも自営業者や農家は労働者より払う税金が少ない と思われていたそうです。当時は現在より自営業者や農家の数が多かったので身近に自営業者や農家がいる労働者も多く、それらの方はこのような事を実感していたかもしれません。また当時は赤字国債はほとんど発行されず高度成長期で将来的に税収の増加が予想されたので増税の必要性は少なかったと思います。
このため
  自営業者や農家からもっときちんと税金を取れば、その分だけ自分たちの税金は減らせるのに
と思っていた労働者の方もいらっしゃったと思います。


>国民から集めた税金を再分配することこそが(共産主義とは異なる)社会民主主義だ

仰る通りだと思いますが、当時は
  そういう事は、まず本来の税金の半分とか1/3しか払っていない連中からちゃんと税金を取ってから言ってくれ!
と思っていた労働者の方もいらっしゃったかもしれません。
また野党である日本社会党としては
  所得の把握が不十分な自営業者や農家(与党支持層)からもっときちんと税金を取り立てて、
  その分を所得がきちんと把握されている労働者(野党支持層)への減税に充てろ!
と主張したかもしれません。

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