連合はつらいよ
連合は、本来なら嬉しがっていないといけないところのはずなのに、とても悩ましい状況になってしまっているようです。
本来なら、自分たち労働組合が組織的に応援して票を集めてきた立憲民主党と国民民主党という二つの党が、いずれも議席数を大幅に伸ばし、与党を過半数割れに追い込んだのだから、喜び勇んでいなければいけないはず。
2.立憲民主党・国民民主党が幅広い有権者の選択肢になったことを評価
この間の国政選挙では、有権者の不満を既存政党が受け止め切れず新興勢力の伸長を許してきたが、今回、働く者・生活者の立場に立つ立憲民主党と国民民主党がその受け皿となったことには大きな意義がある。
ところが、その後の事態はむしろ、連合が支持基盤であるこの両党が下手をすると与党(ないし準与党)と野党に分かれてしまい、連合の股がびりびりと引き裂かれてしまいかねない状況が進行しているようで、
4.立憲・国民には政権を担い得る政治勢力の結集の核となることを強く期待する
今回の結果を起点に、これまで連合が連携・支援してきた立憲民主党と国民民主党には、自公に代わって政権を担い得る、もう一つの政治勢力の結集の核となることを強く期待する。次なる闘いの場は来年の参議院選挙である。両党が核となり、自民党とは違う新しい政治をつくるという志の下、有権者が安心して政権を委ねられる枠組みを早期に示すことが肝要である。・・・
本来なら、今すぐここで両党が結束して連合の旗の下に連立政権を作れというところなんでしょうが、それが非現実的ということで、来年の参議院選挙云々という、なんだか鬼が笑う話にしなければいけない辺りに、連合の苦衷が垣間見える気がします。
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コメント
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国民民主党がここまで票を伸ばすとは思いもしませんでした。
国民民主党の議席増は以前日本維新の会へ投票していた人たちが維新の代表が代わったことで好感が持てなくなり「減税、社会保険料の減免で手取りを増やす」と言う維新に似た首長をしている国民民主党へ支持をシフトさせた、と言う事のようですね。
維新、国民民主党を支持する人たちはかつてアメリカの経済学者ガルブレイス氏が「満足の文化」で唱えた公的負担増に抵抗を示す人たち、と言う事なのでしょう。
彼らはアメリカでレーガン・デモクラット、ティーパーティー運動、そしてトランプ支持者となり、日本では維新・国民民主党支持者となっているのではないか。
しかし彼らの支持する政策を実行していたら膨大な財政赤字を招き、それを解消するために公的サービスの大幅な削減、公的サービスを伴わない負担増につながってしまいます。
何とかならないものでしょうか。
投稿: balthazar | 2024年11月 1日 (金) 21時06分
本来なら連合の求める政策が実現すれば与党でも野党でもいいのであって、自公に代わって政権を担うのはその手段の一つでしかありません。
連合の支持する党が政権を担うことが目的となって、連合の求める政策がロクに実現しなかった旧民主党時代に戻らないようにしてほしいものです。
投稿: いけだ | 2024年11月 1日 (金) 21時33分
balthazar殿
> 国民民主党の議席増は以前日本維新の会へ投票していた人たちが維新の代表が代わったことで好感が持てなくなり「減税、社会保険料の減免で手取りを増やす」と言う維新に似た首長をしている国民民主党へ支持をシフトさせた、と言う事のようですね。
国民民主党の議席が増えたのは若年層(20代, 30代)が支持したからだそうです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/830ac7f43c88008beb22fafc3a70030cacb9c647
国民民主党の支持率8倍増で10.1%に…20代の支持最多
今回の選挙で国民民主党は、「手取りを増やす」をキャッチフレーズにSNS等を使った若年層を対象とした選挙戦を行いました。例えば玉木代表は
社会保障の保険料を下げるために尊厳死の法制化も含めた高齢者医療の見直しにも踏み込む
と発言しました。
https://www.sponichi.co.jp/society/news/2024/10/12/kiji/20241012s00042000429000c.html
国民民主・玉木雄一郎代表の発言が物議 社会保障費抑制の文脈で尊厳死に言及?
こんな事を言えば高齢者の支持は期待できないと思いますが、高齢者の支持を失ってもそれより多くの若年層の支持が得られれば良い と考えたのでしょうか?
私の感想ですが、維新の政策はウーバーの解禁によるタクシー料金の低下や身を切る改革による高校授業料の無償化など支出を減らす政策が主体で「公的負担の減少による手取りの増加」という国民民主党の今回の政策とは異なっていたように思います。
国民民主党が今回主張している「公的負担の減少による手取りの増加」という政策は「公的負担の増加による福祉の強化(All for All)」とは真逆の政策だと思います。”All for All”が連合の主張している政策だとすると国民民主党は今回の選挙で連合と真逆の政策を主張した事になりますが、連合が国民民主党の政策に反対したという事はないようです。前回の選挙で連合は立件民主党が共産党と共闘する事に反対し、共産党と共闘した候補は支援しないと言っていたと思います。つまり連合にとって 税制等の政策は共産党との関係よりも重要度が低い という事でしょうか?
投稿: Alberich | 2024年11月12日 (火) 21時38分