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2024年10月29日 (火)

職務経験の幅が狭い、いわゆるメンバーシップ型!?

Aej3ucd_400x400 瀧本哲史名言集というツイッター(X)に、こういうセリフが載っていたのですが、

最も学習効率がよい二十代に、職務経験の幅が狭い、いわゆるメンバーシップ型の会社に入る人たちは、本当に「勇気ある」(京都風)と思います。

この人がどういう文脈でこういうセリフを語ったのかは全然わかりませんが、「本当に「勇気ある」(京都風) 」という妙に揶揄的なものの言い方からしても、ここでメンバーシップ型の会社というのは、「職務経験の幅が狭い」から駄目なんだよという見下げるような文脈でいわれていることは間違いないようです。

少なくとも、この瀧本さんという方の脳内言語の用語法においては、メンバーシップ型というのは職務経験の幅が狭くていつまで経ってもおんなじ仕事ばっかりやっているからダメなやり方という侮蔑的な眼差しの対象であり、ここには出てきませんがおそらくその対義語であるジョブ型というのは、若いうちから、それこそ「最も学習効率がよい二十代」のうちから、次から次に様々な仕事を経験できる素晴らしいやり方という意味合いで使われているのではなかろうかと想像されます。

はっきり言いますが、全く間違いです。この「全く」というのは正真正銘の「全く」であって、正確に180度逆向きです。すなわち、この瀧本という人がメンバーシップ型と呼んでいるものこそ、あるジョブにはめ込まれたら、公募に応募してそこから脱却していかない限りずっと同じ仕事をやり続けるジョブ型そのものであり、この瀧本という人がおそらくその対義語であるジョブ型と呼んでいるであろうと想像されるところのものこそ、ジョブなんか関係なくある会社のメンバーとして雇われたら、会社の業務命令で何でもかんでもいろんな仕事をやらされる可能性のある典型的に日本的なメンバーシップ型なんですけどね。

こういうのを垣間見てしまうと、世の中で熱心にジョブ型を説きまくっている伝道師の方々が、一体どちらの「ジョブ型」を説いているのやら、心配で心配で夜も眠れなくなりそうです。

 

 

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コメント

 瀧本哲史さんの本を書店で見かけるようになって久しいですが、何だか胡散臭い気がして手に取る気がしませんでした。
 瀧本さんは東大法学部政治学科助手になりながら、マッキンゼー入社して独立し、経営コンサルタントをしていたのですね。
 そんな華麗な経歴の人がメンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の概念を100%間違えていたとは。

 確かに瀧本さんは「ある物事を間違った意味で批判してもこの日本では許されるのだ!私を見習ってどんどんやりたまえ!」と言う模範を示した点において大変「勇気のある」方であったのは間違いなさそうです(^^;

何事も己に無謬を求めるのが人ですね
とくに高偏差値国家資格保持者には其れが認められます

ジョブ型雇用での社内公募を考えれば、公募するジョブを担えるスキルがある人材を優先して受け入れます。そのためメンバーシップ型の職務範囲を広げるための異動はできません。こうした基本を理解していないのですね。他にもこうした誤解が多いです。

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