『季刊労働法』2024秋号(286号)
『季刊労働法』2024秋号(286号)の案内が労働開発研究会のサイトに出ています。
https://www.roudou-kk.co.jp/books/quarterly/12405/
特集:リプロダクティブ・ヘルスと労働法「性と生殖に関する健康と権利」と訳されるリプロダクティブ・ヘルス・ライツ。近年、諸外国では、人権保障の観点から、女性特有の体調のゆらぎに対する政策的対応が深化しています。日本でも、そうした政策的対応が強化され、科学的根拠に基づく施策が打ち出されつつあります。今号では、先進的な取り組みが見られるスペイン、ハンガリーの動向を分析し、リプロダクティブ・ヘルスの尊重の視角から、日本の法制度の課題を検討します。
本特集の目的 福岡大学教授 所 浩代
職場のウェルビーイングと月経の健康~ SRHRの概念の発展を踏まえて 福岡大学教授 所 浩代
女性の健康と労働法~スペインの新たな展開 マドリード・カルロス3世大学(スペイン)准教授 ダニエル・ペレズ・デル・プラド
月経の健康、生理休暇及び雇用法~ハンガリーに重点を置いた法的考察 ミシュコルツ大学(ハンガリー)准教授 ベルナデット・ソシモリ・セケレス
【特別企画】公務員集団的労働関係法をめぐる分野横断的検討(前編)
企画趣旨 金沢大学准教授 早津 裕貴
新たな公務労使関係法制の展望―労働法学の立場から 早稲田大学名誉教授 島田 陽一
公務員の勤務条件決定システムの制度構築と憲法28条:憲法28条論における「制度的思考」の可能性 大阪公立大学名誉教授 渡邊 賢
公務員勤務条件決定システムとしての団体協約制度に関する立法論の基本的視座ー行政法学の立場から 千葉大学教授 下井 康史
■集中連載 AI・アルゴリズムの導入・展開と労働法■
職場におけるAI・アルゴリズムの導入・展開と労使コミュニケーションの可能性?―イギリス・TUC のプロジェクトの軌跡とAI 法案の趣旨・内容 九州大学准教授 新屋敷 恵美子
■論説■
ドイツ労働法における政治的な排外主義とヘイトスピーチ禁止~憂うドイツの「闘う民主制」 立正大学教授 高橋 賢司公益通報目的の情報収集行為を理由とする懲戒処分と国家賠償請求―京都市(児童相談所職員・国家賠償請求)事件・京都地判令5・4・27判例集未登載を契機として 小樽商科大学教授 國武 英生
交渉担当者をめぐる「特別の事情」(地公法55条6項)の解釈と団結権侵害の問題―春日井市教職員労組事件・名古屋地判令6・5・29を契機として 南山大学教授 緒方 桂子
アメリカの組合組織化をめぐる労使関係と法―「スターバックス、アマゾン」のその後― 獨協大学特任教授 中窪 裕也
■要件事実で読む労働判例―主張立証のポイント 第9回■
労働者の辞職・退職の意思表示をめぐる紛争の要件事実―医療法人A病院事件(札幌高判令和4・3・8労判1268号39頁)を素材に 弁護士 加部 歩人■イギリス労働法研究会 第44回■
イギリスにおける全国最低賃金法(National Minimum Wage Act 1998)の目的と性格―「社会的賃金」を分析概念として― 西南学院大学大学院博士後期課程 菊池 章博■労働法の立法学 第71回■
企業内教育訓練への支援政策 労働政策研究・研修機構労働政策研究所長 濱口 桂一郎■判例研究■
障害を有する労働者に対する配慮義務違反が否定された例 Man to Man Animo 事件(岐阜地判令4・8・30労判1297号138頁) 東京経済大学准教授 常森 裕介■重要労働判例解説■
上司への誹謗中傷等を理由とした降格処分の有効性が争われた例 セントラルインターナショナル事件(東京高判令和4・9・22労判1304号52頁、さいたま地判令和2・9・10労判1304号63頁) 富山県立大学教養教育センター教授 大石 玄
« 高木剛さん死去 | トップページ | 『労働新聞』書評に金子良事さん »
コメント