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2024年4月20日 (土)

『賃金事情』で鈴木誠さんが古い方の拙著を書評

A20240420 産労総研の沢山ある雑誌の一つ『賃金事情』の4月20日号から、「本の部屋/人事制度改革にとって参考になる本」という連載が始まったようです。鈴木誠さんは最近三菱電機の人事賃金制度の歴史を追いかけた『職務重視型能力主義』を出されたところで、これから様々な本を斬っていくのでしょう。

https://www.e-sanro.net/magazine_jinji/chinginjijo/a20240420.html

その連載第1回目に、拙著を取り上げていただきました。それも、3年前の『ジョブ型雇用社会とは何か』ではなくて、もう15年も昔の2009年刊行の『新しい労働社会』の方です。

・・・・評者は必ずしも日本において職務という概念が希薄であると考えていない。職務にこだわった人事処遇制度を構築している企業・労働組合も存在するからである。したがって、著者の主張を全面的に受入れるつもりはない。 ただ、もともとジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用の対比から日本の労働社会の矛盾を提示しようとすることが著者の意図するところであったと認識している。しかし、その後のジョブ型雇用論の流行は著者の意図とは異なる方向で展開されていった。著者は間違いだらけのジョブ型雇用論をただす必要性を感じたことから、2021年に『ジョブ型雇用社会とは何か』(岩波書店)を刊行している。こちらも人事制度改革の参考に併せて一読願いたい。

Suzuki さすが、一貫して職務を重視してきた三菱電機の研究者の立場から、「日本は職務という概念がない」という一般論で切り捨てるのは聞き捨てならないと苦言を呈されています。

鈴木さんの本については、先日頂いた時に紹介していましたので、そちらもご参照下さい。

鈴木誠『職務重視型能力主義』

 

 

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コメント

ふと思ったのは、案外三菱のような旧財閥のほうが戦前的な階級構造に親和的な体質を残していて、今後のジョブ型雇用の拡大になじみやすいかもしれないということです。

戦後の新興企業で額面通りに企業家族主義をやっているところは不適合を起こすかもしれない

このブログでも取り上げると思いますが、気になるニュースがありましたので貼っておきます。

「会社の一方的な配転命令に歯止め 職種限定では違法 最高裁が初判断」

https://digital.asahi.com/articles/ASS4V2TCBS4VUTIL02KM.html?iref=comtop_Topnews2_04

最高裁もジョブ型雇用を認めた、と言う事で良いですよね。

>会社の配転命令権はどの程度まで認められるか。これまで大きく影響してきたのが1986年の最高裁判決だ。

 神戸から名古屋への転勤命令を拒否した社員を懲戒解雇した事件で、最高裁は、会社が必要性に応じて労働者の勤務場所を変更できるとした上で、それが乱用だと判断されるのは、「不当な動機・目的によるとき」「労働者に甘受すべき程度を超える不利益があるとき」に限るとした。

この判決は日本のメンバーシップ型雇用に司法がお墨付きを与えた、と言えるでしょう。
確かにこれで雇用が守られた労働者も多いです。
しかし単身赴任、慣れない仕事への配置転換、などの負の面もありました。

労働政策・教育政策も本格的にジョブ型雇用への移行を目指してほしいです。
職業訓練校の拡充、商業高校、工業高校、高等専修学校の拡充、人文科学、社会科学学部での職業的な専門教育の高度化、社会人のリカレント教育の拡充…等々

と同時に、大学での教養課程も再建する必要があることも忘れてはいけないです。
教養と専門性は車の両輪であり、どちらが欠けてもいけないと思います。

この判決自体は、ロジックとしてはあくまでも今までのロジックの範囲内であって、その適用が(いままで最高裁判例としてベンチマークとなっていた日産自動車村山工場事件に比べて)職務限定を重視する方向に傾いたのかな、というところでしょう。

実は、これの裏腹の関係にある職務限定雇用における職務喪失を理由とした整理解雇について、最近の西南学院大学事件(労働判例ジャーナル145号)において、ロースクールの廃止に伴いロースクールの教員を解雇したことを認めた判決が結構重要だと思っていて、職種限定の話はそこまでの広がりがありますし、もう少し進めば職種転換と解雇の選択を迫る変更解約告知の必要性の議論にもつながっていくと思います。


>実は、これの裏腹の関係にある職務限定雇用における職務喪失を理由とした整理解雇について、最近の西南学院大学事件(労働判例ジャーナル145号)において、ロースクールの廃止に伴いロースクールの教員を解雇したことを認めた判決が結構重要だと思っていて、職種限定の話はそこまでの広がりがありますし、もう少し進めば職種転換と解雇の選択を迫る変更解約告知の必要性の議論にもつながっていくと思います。

この記事ですね。ありがとうございます。

https://www.roudou-kk.co.jp/books/jlc/11816/

>本件の争点は、大学教員に対する整理解雇の有効性である。したがって、ジョブ型雇用の典型例とも言える大学教員に対する整理解雇がどのように判断されるかいうことが注目される事案と言える。もっとも、本件教員は、大学教員に就任する以前から弁護士として活動しており、専門職大学院である法科大学院においてその実務経験の評価に基づき採用された実務家教員であるという特殊性があることは留意が必要であろう。

 この辺の事情、この事案との絡みで今後、判例でどのように考えられていくのか、注視する必要がありますね。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-520ffc.html

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