入管法と技能実習法の改正案
先週末、入管法と技能実習法の改正案が国会に提出されました。
https://www.moj.go.jp/isa/05_00042.html
ざっと見た限りでは、2月の政府方針をそのまま法律の条文に落とし込んだものになっていますが、いくつか目新しいところがあります。
一つ目は、季節的業務について労働者派遣による就労を通じて技能を習得させる「労働者派遣等育成就労産業分野」というのが設けられている点です。これは、この1か月間の間にどこかからねじ込まれたんでしょうが、具体的にどういう業務を想定しているのか気になります。
もう一つはちょっとわかりにくいのですが、入管法の別表の「企業内転勤」の欄に追加されたものです。この企業内転勤というのは、その活動内容としては大卒ホワイトカラー向けのいわゆる技人国(技術・人文知識・国際業務)に限られているんですが、これを技能等の修得にまで拡大するという改正がさらりと追加されています。これは、これまで企業単独型技能実習であったものを、新たな単独型育成就労にするのではなく、技能修得型の企業内転勤にすることで、転籍可能にしないですむという狙いがあるのではないかと、うがった見方もできそうです。
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