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2024年2月29日 (木)

橋本陽子『労働法はフリーランスを守れるか-これからの雇用社会を考える』

Hashimoto 橋本陽子さんの『労働法はフリーランスを守れるか-これからの雇用社会を考える』(ちくま新書)をお送りいただきました。ありがとうございます。

アプリで仕事を請け負い、ウーバーやアマゾンの配達員として働くギグワーカーたち。時間にとらわれず、働きたいときに働くのは、自由に見える。しかし労働法によって保護されない個人事業主には、労災保険が適用されないばかりか、最低賃金や長時間労働の規制も、失業時の補償もない。その勤務実態はときに苛酷で、危険も伴う。労働法は誰のための法なのか。欧米各国の動向も視野に、フリーランスの「労働者性」を問いなおし、多様な働き方を包摂するこれからの雇用社会を考える

目次は以下の通りで、この問題についてのよい参考書になります。

はじめに

第一章 新しい働き方のどこが問題か―フリーランス・ギグワーカーの実態
フリーランス・ギグワーカーとは/何が問題か/フリーランスは増えているのか/フリーランスの就労の実態/自営業者に適用される労働法上の規制/労災保険の特別加入制度/下請代金支払遅延等防止法(下請法)/下請法の内容/対象となる下請取引/フリーランスガイドライン/継続的契約の解消に関する法理/「フリーランス新法」/重層的ではあるが、断片的な保護

第二章 労働法とは何か―成り立ちと考え方
歴史から見る労働法/公法的規制と私法的規制/公法と私法の中間にある労働法/雇用・請負・委任の区別/労働契約のドイツ民法典における位置づけ/労働の従属性/人的従属性と経済的従属性/従属労働は時代遅れか/対等性の欠如の補償/労働法の展開過程/戦後の労働立法/高度経済成長と労働法の発展/経済のサービス化と男女雇用平等の進展/グローバル化と規制緩和/紛争解決制度の整備/正規・非正規の格差の是正と「働き方改革」/メンバーシップ型雇用を支えてきた労働法

第三章 労働者性と使用者性―「労働者」「使用者」とは誰か
「労働者性」とは何か/労基法(労契法)上の労働者性/裁判所による労働者性の判断方法/労組法上の労働者性/コンビニオーナーの労組法上の労働者性/ウーバーイーツの配達員の労組法上の労働者性/雇用契約法理の適用対象者/「使用者性」とは何か/黙示の労働契約/法人格否認の法理/違法派遣の場合の労働契約の申込みみなし義務/アマゾンの宅配便運転手/労組法上の使用者性/ベルコ事件/「労働法の鍵」である労働者概念

第四章 どのような法制度が必要か―EUやドイツの動向から
ヨーロッパの動向からみる今後の労働法/社会的市場経済とドイツの労働法/一九八〇年代以降の規制緩和の動き/コラム ドイツの有期労働契約の規制/「偽装自営業者」問題/EU(EC)の設立と発展/EU労働法の発展/ソーシャル・ヨーロッパ/EU司法裁判所の役割/フレキシキュリティと「ハルツ改革」/コラム ドイツの労働者派遣の法規制/EUの東方拡大とユーロ危機/「欧州社会権の柱」/EU法上の労働者概念/二〇一九年の「労働条件指令」

第五章 「労働者性」を拡大する
デジタル化とギグワーク/アメリカのABCテスト/フランス/イタリア/スペイン/イギリス/ドイツ/二〇二一年一二月のEUプラットフォーム労働指令案/プラットフォーム就労者と労働協約/欧米の動向のまとめ/「第三カテゴリー」の有用性/コラム ゼロ時間契約とシフト制/偽装自営業と社会保険・税法上の問題/ドイツにおける社会保険上の「就業」/社会保険への加入義務を負わない「僅少な就業」/ドイツにおける「闇労働」の規制/コラム 食肉産業における請負・派遣の利用の禁止について/社会保険料不払罪(刑法典二六六a条)/税関による「闇労働」の監督/摘発事例の概要/労働者性の拡張と「闇労働」の取締り

第六章 これからの雇用社会
「新しい資本主義」/リ・スキリングの支援/教育訓練は労働者の義務なのか/ジョブ型雇用への移行/成長分野への労働移動の円滑化/格差是正/「フリーランス新法」/特定受託事業者(特定受託業務従事者)は労働者になりうるのか/今後の雇用社会におけるフリーランスの位置づけ/労働者性の再検討/重視すべきでない判断要素/労働者性をどう判断するか/安衛法の個人事業主への適用拡大/安衛法の省令改正および検討会報告書/おわりに―最低基準の遵守のエンフォースメントの重要性/コラム ビジネスと人権

あとがき/主な労働立法の制定・改正年表/参考文献

実は、もうすぐ出る筑摩書房のPR誌『ちくま』の3月号に、本書の書評を書いておりますので、ご参考までに。

 

 

 

 

 

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コメント

「ちくま」は3月号ではなくて,4月号掲載でしたね。
本日届き,労働者性の捉え方について等,興味深く拝読しました。

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