規制改革推進会議で自爆営業に対する規制が議論
昨日(11月15日)の規制改革推進会議の働き方・人への投資ワーキンググループで、いわゆる自爆営業の問題が取り上げられたようです。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2310_03human/231115/human01_agenda.html
事務局の提出した資料には、全部で21の自爆営業の事例が載っています。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2310_03human/231115/human02_05.pdf
近年(2020 年以降)発生及び報道された自爆営業の事案について、報道や有識者からヒアリン
グした情報を元に、事務局が、自爆営業の態様や業態をもとに類型化し、整理した。
また、事務局が有識者(弁護士、社会保険労務士、労働法研究者等)からの意見を元に、各事
例の法的な整理についての意見を記載した。
これらの事例においては、使用者としての立場を利用して、従業員に不要な商品の購入を強
要する実態が散見され、これらの強要行為等のなかには、労働基準法違反、パワーハラスメント、
民法上の不法行為や公序良俗違反となる可能性がある行為もある。
ただし、自爆営業の実態そのものが体系的に整理・把握されておらず、それらの行為の法律
上の位置づけや違法性の判断基準等も必ずしも明確にされていないことや、民法上の不法行為
や公序良俗違反となる場合であっても立証が困難であることや行政上の制裁がないことから、現
実的な救済につながることは少なく、実態として放置されてきたと考えられる。
【自社商品購入要求】
(中古車販売店)
■事例1 入社時の半強制的な車の購入・保険の加入
■事例2 口頭での自動車の購入要求
(農協)
■事例3 自動車購入や共済加入の念書署名
(コンビニ)
■事例4 外国人労働者への季節商品の購入の強要
(飲食店
■事例5 注文ミスや作り間違えをした料理の購入
(アパレル)
■事例6 制服の購入の強制
【営業ノルマ未達分の買取要求】
(中古車販売店)
■事例7 自動車保険の自腹契約.
(農協)
■事例8 年 100 万円以上の共済等の自腹契約
■事例9 不必要な共済を労働者やその家族が自腹で契約
■事例 10 様々な商品の物販ノルマ達成のための自腹契約
(自動車販売店)
■事例 11 自爆営業による自己破産
(コンビニ)
■事例 12 食品ロスに係る廃棄コストの負担や仕入れノルマ達成のための自爆英領
■事例 13 収入印紙の自爆営業
■事例 14 アルバイトへの売れ残り商品の購入の強要
(飲食店)
■事例 15 大手回転寿司チェーン
(食品販売)
■事例 16 季節商品等の自爆営業
(アパレル)
■事例 17 制服の購入の強制と販売ノルマ達成のための自爆営業
(郵便局)
■事例 18 年賀はがきの自爆営業
■事例 19 本人や家族の保険加入
(エステサロン)
■事例 20 エステのコースの買取
(薬局)
■事例 21 ドラッグストア店舗の販売ノルマ未達成時の買取
また、弁護士の佐々木亮さん、POSSEの坂倉昇平さん、労働法学者の島田陽一さんがそれぞれに資料を出しています。どうでもいいことですが、佐々木さんの資料にはこの顔マークがちゃんと載っていました。
厚生労働省からは、労基法16条、24条との関係やパワハラについての資料が、自爆営業やっているといわれている業界の監督官庁からもそれぞれ資料が出ていますね。
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このサイト最近重くないですか?
いや内容のことではなくて、
接続のことです。
投稿: 愛読者 | 2023年11月19日 (日) 20時54分