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2023年11月26日 (日)

今朝の朝日新聞「(フォーラム)60歳の崖」で二番煎じ茶

今朝の朝日新聞「(フォーラム)60歳の崖」に登場していますが、中身は11月8日の「耕論」の二番煎じ茶です。

(フォーラム)60歳の崖

 ■「同じ仕事なのに」年齢が生む格差と分断 60歳記者の実感
 今年4月に60歳になった。会社の給与制度は頭ではわかっていたものの、「60歳後」の最初の給与明細はやはり衝撃だった。仕事は同じなのにここまで下がるのか、というのが率直な感想だ。
 アンケートでも、60歳以降に給与が減ることについての意見は、「同じ仕事なのに給与が下がるのはおかしい」という内容が圧倒的に多い。さすがに雇用慣行として無理があるのではないか。
 そんな疑問を労働政策研究者の濱口桂一郎さんにぶつけると、「仕事が同じかどうかは関係ないんです」という答えが返ってきた。「日本の正社員の給与は、仕事の量や質ではなく、年齢や勤続年数といった『ヒト基準』で決まっています。仕事と給与がリンクしていないんです」
 確かに仕事量でいえば、40歳くらいのときが一番働いていた気がするが、当時が最も給与が高かったわけでもない。「ヒト基準」で給与が決まっていたのだから、「60歳から下がる」という「基準」が適用されても仕方がないというのもわからないではない。
 とはいえ、やはり釈然としない思いは残る。その背景には、高齢化による人手不足で60歳以降に求められる仕事量が増していることもあると思う。アンケートに「かつては半分隠居のような仕事しか期待されていなかった再雇用だが、現在は現役のときと変わらない働きを要求されている」という声があった。多くの人が感じていることではないだろうか。
 もちろん、60歳以降でも、誰もが不満だらけで働いているわけではないだろう。ベストセラー「ほんとうの定年後」の著者・坂本貴志さんは、データをもとに「60歳以降の仕事への満足度は、現役世代よりむしろ高い」と指摘している。給与は下がっても、仕事にやりがいを見いだし、生き生きと働く人は少なからずいるのだ。
 しかし今後、労働力不足がさらに深刻になれば、多くの人が65歳を超えて70歳過ぎまで働く時代が来るかもしれない。そのとき「60歳で給与が一気に減る」という世界的にも珍しい雇用慣行は、果たして持続可能だろうか。60歳から70歳まで低い給与で働く人たちが抱く不公平感は、さらに拡大するのではないかという気がする。
 正規雇用と非正規雇用の格差と分断については、多くの議論がされてきた。しかしいま、正規雇用で働いてきた人の間にも「年齢」による格差と分断が生まれ、大きくなりつつあることに、目を向けるべきなのかもしれない。
 (シニアエディター・尾沢智史)

 

 

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コメント

この60歳記者のご指摘はその通りですが、これは正規間の格差ではありません。60歳定年後に賃金が大幅に下がるのは再雇用で非正規の身分になるためで、現在増えている非正規は、パート以外はこうした「元正規」です。ご本人は、正規のままの積りでしょうが、「同じ仕事でも給料が低い」というのは、一般の正規・非正規格差と同じ問題ではないでしょうか。

定年後再雇用された元正社員は正規労働者なのかそれとも非正規労働者なのかというのは、定義を明確にしないと意味不明の議論になりかねないと思われます。

日本以外の社会のregularかnon-regularかということでいえば、再雇用後の労働者は有期雇用契約によって雇われたのですから、当然non-regularに属します。

日本の労働法の世界でも、再雇用後の労働条件格差を旧労働契約法20条の無期契約と有期契約の間の不合理な待遇格差ととらえる議論が普通です。

しかし、それは日本社会の常識感覚といささか離れた法理論なのであって、(この記事の筆者である朝日新聞記者も含めて)現実の日本の企業社会に生きている人々の皮膚感覚でいえば、再雇用後の元正社員は格落ちしたメンバーシップの保有者であって、そもそもメンバーシップを有さないパート・アルバイトのような非正規労働者とは「身分が違う」というのが素直な発想なのでしょう。

なので、格落ちしたけれどもなお立派な企業メンバーであるはずの自分と格落ちする前のフルメンバーである定年前正社員との格差の問題を、メンバーシップの有無で隔絶している正規・非正規問題ととらえること自体が、(それをケシカランと思って、弁護士に相談しに行って、それなら有期雇用の問題だといわれて、釈然としないままそういう訴えを起こすに至るのでない限り、)想定の範囲内にはない人が圧倒的に多いと思われます。

仮に「メンバーシップ=無期」としてしまうと
「メンバーシップでない無期」を増やす(無期
転換?)のような発想は出て来なくなりそう。
メンバーシップがないままに待遇を改善する。

高齢期の雇用問題は退職金の問題抜きにしては論じられません。
定年前の給与は退職金の計算に大きく響くので下げられないのです。
その代わり、労働者側は定年が近づいてくるとなんとか退職金満額貰えるように懲戒やらなんやら受けないようプレッシャーを感じながら働きます。
定年退職後は、給与が下がるとしても退職金を取り崩しながら食べていけます。万一懲戒食らっても何も怖くありません。

> 給与が下がるとしても退職金を取り崩しながら食べていけます
> 格落ちしたメンバーシップの保有者であって、そもそもメンバーシップを有さないパート・アルバイトのような非正規労働者とは「身分が違う」
> 正社員の給与は、仕事の量や質ではなく、年齢や勤続年数といった『ヒト基準』で決まっています。仕事と給与がリンクしていない

メンバーシップ度合、能力、生活給がもともと混然一体となっていたところで
ライフスタイルの多様化の進行で生活給の参入が段々、困難になって、薄れて
来て、その分、メンバーシップ度合が濃くなったというところでしょうかね。

メンバーシップ度合の算定は「他メンバーの覚えの良し悪し」であるべきだと
いう規範が内面化されていて、そこが特にヒト基準だということになりますで
しょうか?その規範と「生活給的な年齢差別規範」が衝突しているように見え
ますけど。「他メンバーの覚えの良し悪し」が基準というのは、例えばバンド
などでも、あまり変わらないような気がしますがこちらは雇用契約による指揮
命令権は(名目上は)ないのでしょう。

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