晴山一穂・早津裕貴編著『公務員制度の持続可能性と「働き方改革」』
晴山一穂・早津裕貴編著『公務員制度の持続可能性と「働き方改革」あなたに公共サービスを届け続けるために』(旬報社)をお送りいただきました。
国家公務員は、憲法15条で「全体の奉仕者」として規定されている。 一部の政治家や「特権階級」のために奉仕するものではない。
まえがき 【晴山一穂】
第Ⅰ部 公務員とはなにか
第1章 公務員の全体像 【秋山正臣】
第2章 日本国憲法と公務員 【晴山一穂】
第3章 国の行政のしくみと国家公務員 【秋山正臣】
第Ⅱ部 公務員の役割と公務労働のあるべき姿
誰のためにどこを向いて仕事をしているのか 【日本国家公務員労働組合連合会】
労働者の権利を守るための労働行政を担う 【全労働省労働組合】
人や物の移動から災害対策まで担う 【国土交通労働組合】
日本の情報通信インフラを担う 【全情報通信労働組合】
国民のための「人権の砦」を担う 【全司法労働組合】
安全・安心な社会の実現を担う 【全法務省労働組合】
国民のいのちを守る医療体制を担う 【全日本国立医療労働組合】
県民のための沖縄開発を担う 【沖縄総合事務局開発建設労働組合】
税務行政の民主化をめざして 【全国税労働組合】
国民の人生に寄り添った公務・公共サービスを担う【全厚生労働組合】
国民のための経済・産業・エネルギー政策を担う 【全経済産業労働組合】
第Ⅲ部 公務員の働き方・あり方を考える
公務・公共サービスの現在 【早津裕貴】
第1章 非正規公務員をめぐる現状と課題 【西口 想/安田真幸】
第2章 公務の市場化・民間化 【萩尾健太/三澤麻衣子/恒川隆生】
第3章 行政・公務の民営化・市場化が
公務労働者(公務員制度)に及ぼす影響 【永山利和】
第4章 多様な公務・公共サービス、また、その担い手の
持続可能な発展に向けて 【早津裕貴】
労働法の観点から読む値打ちがあるのは第Ⅲ部の非正規公務員をめぐる問題を論じているところでしょう。この問題については自治総研の上林陽治さんが地方公務員法上の諸問題を精力的に訴えてきていますが、実は地公法と国公法とでは制度の仕組みが若干異なり、本書を読むとそのあたりの感覚がわかります。
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よく見ると、国家公務員の労働組合が全労連系なのが何とも。
出版社から想像は出来ますが。
かつて私が加入していた組合も名を連ねておりますね。
その組合は私が勤めていた官庁が法人化後、非正規雇用問題に熱心に取り組んでおりました。。
逆に連合系は過去色々やらかしたのであまり活動できてなかったですね。
何やってんだか(^^;
連合は地方公務員の自治労は有名ですが、国家公務員の方はあまり熱心ではないのでしょうか。
国公連合と言うユニオンは存在しますが、存在感があまりない気がします。
投稿: balthazar | 2023年9月25日 (月) 19時06分