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2023年9月19日 (火)

ココナツ・チャーリイさんの難問

51sgqlf3yol_sx310_bo1204203200__20230919233301 昨日、ココナツ・チャーリイさんの拙著評を紹介するとともに、若干のコメントをしたところ、さっそくそれへのお返事がありました。

『家政婦の歴史』書評に著者からリプライを頂きました

私が改めて指摘した労基法9条と10条が「事業」を適用の前提としていることについて、

 本書中でももちろんこの点は指摘しており、私ももだえながら読んだところです。「事業」に使用される者を対象にするという点は、労基法の根幹に当たる部分です。条文はもちろんのこと、解釈や運用の変更となっただけでも一大事ですから、まず手を付けられない規定だろうと思います。

 ゆえに法改正も、法の解釈や運用の変更も必要ない形での落とし所として、濱口さんは派遣事業化を訴えたわけであり、その趣旨はよく理解できます。

と認めつつも、

 それでも、一般的に非正規労働への印象が悪い中で「派遣に転換せよ!」という主張が分かりにくいのは否めません。「家事使用人除外規定は憲法違反」のような「正義」のほうがまだ、直感的には分かりやすい。「派遣じゃだめだ! 正社員じゃないと意味がない!」のようなハードルの上がり方さえあり得そうな気もします。コレット的な態度というのはかくまでに、魅惑的で困ったものなのですね。

と、世間一般の労働問題に対する価値判断の方向性を真っ向から逆向きであることへの当惑感を示しています。

そう、まさにそこがこの問題の一番ねじれていて収まりにくいところなんでしょう。

労働者供給事業という極悪非道の事業を、まっとうな職業紹介事業にしてやったんだ、それのどこが悪い、という素朴な感覚と、いやそのために労働基準法や労災保険法の保護がはぎとられてしまったんだ、という法理の筋道とが、なかなか脳内で整合しないからこそ、そういう難しい問題に向き合いたくない人々によって70年以上も放置されてきてしまったわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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コメント

昨日、今日と応答いただき光栄です。本の内容もさることながら、一連のやりとりも非常に面白く拝読し、理解をより進めることができました。ありがとうございました。

> 派遣労働者に関する労働基準法は、原則として、労働契約関係にある派遣元(派遣会社)が、使用者としての責任を負います。
http://www.syarogo-itonao.jp/16120740860512

要するに、(派遣に関しては?)こういう建付けになっているということですね。
使用責任者は賃金を支払っている者であって、賃金の支払いが事業としての行為であることが適用の要件になるということですかね。
この「建付けの評価」って、どんな感じなんでしょうか?

> 第十条 この法律で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう。
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000049
> 2 この法律において「使用者」とは、その使用する労働者に対して賃金を支払う者をいう。
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=419AC0000000128

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