日経BOOKプラスで拙著紹介
日経BOOKプラスの経済学の本棚で、『ジョブ型雇用社会とは何か』(岩波新書)が「「ジョブ型雇用」の誤解を解き、意義を問い直す2冊」の一冊として紹介されています。もう一冊は鶴光太郎さんの『人事の経済学』ですから、まあほぼ似た主張の本を紹介していることになります。
https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/122100175/082500017/
低成長、少子高齢化、人口減少に対応できる雇用システムへの改革として、雇用形態をメンバーシップ型からジョブ型へ移行すべきだと唱える論者が日本では多いが、両者の違いは必ずしも明確ではない。「経済学の書棚」第9回前編は、「ジョブ型」と「メンバーシップ型」を誤解して議論を展開する論者たちを戒める『ジョブ型雇用社会とは何か』と、ジョブ型を踏まえ、日本の雇用システムの改革案を提示する『日本の会社のための人事の経済学』を紹介する。
書かれている前田裕之さんという名前には覚えがありました。
先日『労働新聞』に書評を書いた岩井克人談の『経済学の宇宙』の聞き手の方です。この本はとても面白い本でした。岩井さんの不思議な魅力をうまく引き出しています。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2023/07/post-bbf250.html
その方に、拙著と鶴さんの本が取り上げられているのは、なんだか嬉しくなります。
高度成長期に確立した日本型雇用システムの持続可能性が改めて問われている。多くの日本企業は低成長、少子高齢化、人口減少に対応できる雇用システムを模索してきたが、結果として正社員と非正規社員の二極化が進み、日本の経済社会に深刻な分断をもたらしている。他の選択肢はないのだろうか。
雇用の形態を「ジョブ型雇用」と「メンバーシップ型雇用」に二分し、日本はメンバーシップ型からジョブ型へ移行すべきだと唱える論者は多い。ジョブ型に対する期待は大きいものの、両者の違いは必ずしも明確ではない。
「ジョブ型雇用」の誤解を解く
労働法と社会政策が専門の濱口桂一郎氏は『 ジョブ型雇用社会とは何か 正社員体制の矛盾と転機 』(岩波新書/2021年9月刊)で、ジョブ型とメンバーシップ型の概念を整理し、両者を誤解して混乱した議論を展開する論者たちを戒める。
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