Amazonに英文の詳細なレビューが
Amazonで『家政婦の歴史』に英文のそれも詳細なレビューがつきました。
タイトルが「How was "dura lex" over temp housemaids historically made?」と、一瞬意味不明に突き落とされそうになりますが、これは本文中に、「Dura lex, sed lex」と完全な形ででてきます。一般に「悪法も法なり」と訳されるようですが、厳密には「(これは)厳しい法であるが、それでも法である(だから従わないといけない)」という意味のようです。
どういう文脈で出てくるのかというと、例の家政婦過労死事件をめぐって、裁判官も監督署も弁護士も家政婦が家事使用人であることに疑問を持たなかった、濱口を除いて・・・という文脈です。
Everyone concerned with the trial-judges, the Inspection Office and lawyers-, however, had no issue with a confined scope, "Dura lex, sed lex", save Hamaguchi.
このレビュー、この問題に関するすばらしい英文による解説になっています。私も、ああ、そう訳すのか、と思ったりして。
かなり詳細に本書の内容を解説した最後に、こうコメントしています。
This book gives us a couple of implications. First, social justice more often than not produces newer injustice. Laborer provision business was inhibited according to the Employment Security Act in order to uproot clientelistic business through which employees were exploited. The act was originally planned and issued in light of universal humanism during GHQ's occupation; it had a negative butterfly effect down the road in 2022.
Second, people often forget the origins of laws or social constructions; among them is the Labor Standards Act. We need to invent a way to facilitate both businesspeople and academicians to trace why and how a law has been made.
これもかっこいい文章ですね。社会正義はしばしば新たな不正義を生み出すのだ、とか、英文の方が数段かっこいいや。
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