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2023年8月 4日 (金)

神聖なる憎税同盟@『税務弘報』2023年9月号

602309_430 『税務弘報』2023年9月号の「T.REVIEW」という巻頭言みたいなエッセイとして、「神聖なる憎税同盟」を寄稿しました。

https://www.biz-book.jp/isbn/602309

 最近、あちこちで「神聖なる憎税同盟」という言葉を使っている。字面をよく見ていただきたい。「増税同盟」ではなく「憎税同盟」である。税金を憎む人々の群れである。もちろん、世の中の人々の多くが税金を愛好するわけはない。自分が払う税金はできるだけ少ない方がいいに決まっている。しかしながら世の中全体の税金の在り方については、大体増税派と憎税派に分かれる。そして近代社会の政治的配置においては、戦後日本社会という特殊例を除けば、おおむね労働者の利益を代弁する左派と呼ばれる政治勢力は増税して社会給付を手厚くせよという意見であり、事業者の利益を代弁する右派と呼ばれる政治勢力は減税して社会給付を縮小せよという意見であった。この構図自体は20世紀に確立し、21世紀の今日においても本質的には変わっていない。
 ところが、戦後日本社会では奇妙なことに、・・・・

 

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コメント

よそはどうか知らないが日本においては増税して社会給付を減らすのが右派。その逆が左派。

立憲民主党の枝野前代表が消費税減税に否定的な発言をしたようです。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2024052500399&g=pol#goog_rewarded

・・・やっとですね。
もっとも、政権交代への期待感が高まっている中、岸田総理の来月の3万円減税が実施される前に減税はしない、と言った分だけまだましでしょうかね。

  総選挙における自公連立与党の過半数割れで、またしても「神聖なる憎税同盟」の皆様が大張り切りとなる、政局が到来しているようですね。
 「幸福の増税論(岩波新書)」の井出英策先生に続き、諸富徹先生も「納税は権利」(「税という社会の仕組み (ちくまプリマー新書 456)」)とおっしゃっておられるわけですが、わが日本国人民は、絶対的にかかる権利行使を拒否したいようであります(泣)。

  今行われている減税論議について、峰崎直樹先生も、「今だけ、金だけ、自分だけ」という風潮に乗っているのではないか、と痛烈に批判されておられます(https://www.asahi.com/articles/ASSC8262MSC8UTFL00YM.html?iref=comtop_Politics_01)。
 「磁力としての新自由主義」が強烈に作用しているということですね。
 北海道労働者福祉協議会のホームページの峰崎先生の連載、「独言居士の戯言(第366号)」(11月25日)も必読ですよ。

>今行われている減税論議について、峰崎直樹先生も、「今だけ、金だけ、自分だけ」という風潮に乗っているのではないか、と痛烈に批判されておられます。

減税論議をリードされておられる国民民主党代表の玉木雄一郎センセイはこんなことも宣っておられます。
「だが、国民民主の玉木雄一郎代表は7日、必要な財源について「7兆円かかるなら、7兆円をどこかから削るのは政府・与党側の責任だ。われわれはとにかく103万を178万円にしてくれと要請していく」と与党側に対応を求めた。」
https://www.sankei.com/article/20241108-AZ2UZCKJENPB5JPOTKUDPYFQLU/

まさしく玉木センセイは「今だけ、金だけ、自分だけ」ですね。
おまけに玉木雄一郎センセイは確か東京大学法学部卒業で国家公務員1種試験合格して大蔵省・財務省の超エリートコースを歩まれた方であると記憶していますが…。
もしかしてこの華麗な経歴はフェイクなのでしょうか(^^;

 なお、政権を奪い返した英国労働党は国民健康サービスの維持、学校の教員増などの投資に充てるため、増税を発表しました。

 https://www.bbc.com/japanese/articles/c1knmrvndkvo

 これが本来の左派の姿だと思います。
 英国国民には必ずしも歓迎されていないらしいですが、人気があろうとなかろうと、政治にしか出来ないことはやらないといけないのだ、と言う事でしょう。

先の選挙戦においても「減税して給付や無償化する」といった率直に言って目先の利益しか考えていないような歪な公約が掲げられているのが目につきましたね。

SATO殿, balthazar殿

自分たちの手取が増える事には賛成だが、それ以外の人の手取が増える事には反対(バラマキ)だという方もいらっしゃるようです。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/900012297.html
“非課税世帯への3万円給付”に批判噴出… 専門家も苦言「物価高対策の名を借りた高齢者へのバラマキでは」
訪れた家に財宝を配る宝船について
  宝船が存在しないのは、ほとんどの人が宝船は存在しないほうが良いと思っているからだ
と言った人がいるそうです。つまり、ほとんどの人は
  自分の家に宝船が来るのは大歓迎だが隣の家に宝船が来るくらいなら宝船なんて存在しないほうが良い
と思っているからだそうです。
最近の
  高齢者のための社会保障費の増加で現役世代の負担が重くなっている
という記事を見ると帝国主義時代のイギリスを連想してしまいます。当時のイギリスは広大な植民地で少数のイギリス人が大多数の現地人を統治するために、現地人を部族、宗教、地域等でグループ分けしグループ同士を対立させる事で現地人が団結してイギリス人に反抗しないようにしていたそうです。
現在の日本では上の記事のように低所得の高齢者と低所得の現役世代を対立させ、高所得者は素知らぬ顔で内心ほくそ笑んでいるような気がします。

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