春闘を中心とした賃金交渉の経緯@荻野登
『週刊東洋経済』にも登場しているJILPTの荻野登さんが、JILPTホームページに「春闘を中心とした賃金交渉の経緯―― 転換点にあたって労使はどう動いたのか」という緊急レポートを書いています。
https://www.jil.go.jp/kokunai/chingin/documents/e-report_01.pdf
わが国における賃金決定にあたっては、企業レベルでの労使交渉が基本的な単位となるものの、春季に多くの産業別組合が参加する「春闘」が果たしてきた役割は極めて大きい。今春闘に向けては、岸田首相は新年会見で、「連合は 5%程度の賃上げを求めているが、インフレ率を超える賃上げの実現をお願いしたい」と大きな期待を寄せている。マクロ経済にも影響を与えてきた「春闘」を軸に、賃金決定にあたって労使および政府がどのようなアプローチで臨み、転換点にあたってどう動いたのかを振り返る。
1.ハイパーインフレに近かった終戦直後
2.春闘のはじまり ――産別統一闘争で「ヨーロッパなみ賃金実現」を目標に
3.高度成長期の春闘 ――賃上げ額の平準化に寄与
4.高度経済成長の破綻で春闘は転機に
5.バブル崩壊後に進んだ春闘の構造変化
6.21 世紀に入り停滞する賃金水準
7.「経済の好循環」に向けた政労使を設置 ――デフレ脱却で認識を共有
賃金問題について何か論じようとするときには、これくらいの基礎知識を頭に入れておいて論じてほしいところです。
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