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2023年2月16日 (木)

それは時事通信記者の見解

20230215at91s_p 時事通信がこういう記事を流していますが、

https://www.jiji.com/jc/article?k=2023021500960&g=soc(ジョブ型雇用、学び直し促進 構造的賃上げへ議論―新資本主義会議)

政府は15日、首相官邸で「新しい資本主義実現会議」(議長・岸田文雄首相)を開いた。政権が目指す構造的な賃上げを議論。職務内容を明確に定めて成果で処遇する「ジョブ型雇用」への移行や、賃金の高い仕事に就くための能力を身に付けるリスキリング(学び直し)の強化について意見を交わした。・・・

私が2020年初めに日経新聞の記事を叩いてから3年近く経ちますが、まだまだ「職務内容を明確に定めて成果で処遇する「ジョブ型雇用」」なんていうおかしな言い方がまかり通っているようです。

ただ、この記事を読むと官邸がそういうおかしな言い方をしているように見えますが、少なくとも新しい資本主義実現会議に提出された資料をざっと見た限りでは、「ジョブ型とは成果主義なり」などというおかしなことを云っているものは見当たりません。

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai14/shiryou1.pdf

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai14/shiryou2.pdf

ちょっとだけ気になるのは、これら資料では「ジョブ型雇用(職務給)」という言い方をしていて、それはまさに正しいのですが、正確に言えばジョブ型雇用の賃金面が職務給であって、イコールというより包含関係なんですね。

これは恐らく今の岸田首相の官邸が、もっぱら賃金面に関心が集中し、ジョブ型雇用の他の側面にはあまり手を伸ばそうとは思っていないことを示しているのかも知れません。

いずれにしても、3年前の日経新聞の記事を思い出させる時事通信の記事は、元資料をまともに読まずに自分の脳内の思い込みで書いた記事であったようです。

論点

• 労働市場改革を進め、持続的に賃金が上がる構造を作り上げることが不可避ではないか。そのため、リ・スキリングによる能力向上支援、日本型の職務給の確立、成長分野への円滑な労働移動を進める、という三位一体の改革を、働く人の立場に立って進めることが必要ではないか。

• 日本企業は、平均的には獲得したスキルに応じた賃金差が小さく、スキルの高い人材が報われにくい制度となっている。日本企業と海外企業の間に同じ職務であるにも関わらず、著しい賃金差が存在することに鑑みれば、これらの賃金格差解消が必要ではないか。

• 「新卒一括採用」「会社主導の異動」「従業員は企業から仕事を与えられるもの」「リ・スキリングが生きるかどうかは人事異動次第」といった伝統的な日本の制度を見直し、個々の職務に応じて必要となるスキルを設定し、現在のスキルとのスキルギャップの克服に向けて、従業員が上司と相談しつつ、自ら職務やリ・スキリングの内容を選択していく制度に移行する必要があるのではないか。これにより、併せて、社外から経験者採用を行う門戸を開き、内部労働市場の創設と外部労働市場とのシームレスな接続が可能になるのではないか。

• 国の学び直し支援策について、企業経由が中心となっている在職者支援を、自律的なキャリア形成を促すため、個人への直接支援中心に組み直す必要があるのではないか。他方で、事業環境の変化の下で、従業員のリ・スキリングは、企業経営側の責務であることの再確認が必要ではないか。

• 労働者の生活安定性(セキュリティ)を維持しつつ、リ・スキリングを進めるため、海外と同様、我が国についても在職期間中のリ・スキリングの強化が必要ではないか。

• 6月の指針においては、個々の企業の実情に合った職務給(ジョブ型雇用)の導入方法を類型化する必要があるのではないか。例えば、ジョブ型雇用(職務給)を一度にではなく、順次導入する。あるいは、スキルだけではなく、個々人のパフォーマンスや行動の適格性を勘案するといった導入方法も、バリエーションとして示すことに意味があるのではないか。

• 日本には国家資格としてキャリアコンサルタントがあるが、求人・求職・キャリアアップに関する労働市場の情報を共有しているわけではないので、ハローワークや民間人材会社が有する求人・転職に関する基礎的情報を共有し、コンサルティングがしやすい環境を整備すべきではないか。また、構造的賃上げを進めるためには、官のハローワークにおいても、コンサルティング機能の強化が必要ではないか。

• 労働移動に挑戦できる環境作りの視点に立つと、自己都合で離職する場合と会社都合で離職する場合の保護の差をどのようにするか、検討が必要ではないか。

• 非正規労働者の賃金を上げていくためには、同一労働同一賃金制の徹底した施行が必要であり、本年3月から本格実施される労働基準監督署による調査の効果を見て、その後の進め方を検討すべきではないか。 

 

 

 

 

 

 

 

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