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2022年12月18日 (日)

荒木尚志『労働法 第5版』

L24357 荒木尚志さんの『労働法 第5版』(有斐閣)をお送りいただきました。ありがとうございます。

http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641243576

ほぼ2年おきに改訂される(人によっては毎年)労働法教科書界にあって、2009年の初版以来3年乃至4年というややゆっくり目の改訂をしてきた本書ですが、今回は前回の第4版の2020年6月から2年半というやや短めの改訂周期となりました。

ただ、はしがきにもあるように、今回の改訂ではあまり大きなトピックはなく、わりと小粒の立法や改正等が細々と書き加えられている感じです。

一昨日、東大の労働判例研究会で報告した国・渋谷労基署長(家政婦過労死)事件との関係でいうと、立法経緯からしてもともと労基法の立派な適用対象労働者であった家政婦(派出婦)は、カテゴリカルに家事使用人(=女中)ではなかったし、現在も労基法上の家事使用人ではないはずですが、にもかかわらず職安法によりビジネスモデルが労務供給事業から有料職業紹介事業に変えさせられたために、使用者が一般家庭とされてしまい、一般家庭は「事業」でないために、結果的に労基法が適用されないという異様な状態が70年に亘って続いています。

ところが、その「事業」なんですが、適用対象として「事業」を明記していた旧第8条は1998年改正で削除され(このときに家事使用人も第116条に転居)、いまは第9条の労働者と第10条の使用者の定義の中にあるだけなんですが、この「事業」について、本書はあくまでも「労基法の場所的適用単位」だと説明していて、「事業」該当性によって労基法が適用されたりされなかったりするというのとは違う解釈の可能性を示唆しているようにも思われます。

この点はあまりきちんとした議論がされてきていない領域ですが、是非誰か突っ込んで考えていただきたいなと思っています。

 

 

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