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2022年11月29日 (火)

職業安定法は偽装求人を禁止するようになった

9_20221129160501 こういうニュースが話題を呼んでいますが

https://mainichi.jp/articles/20221128/k00/00m/040/179000c(求人サイトより月給10万円減 洋菓子のマダムシンコに支払い命令)

インターネットの求人サイトに掲載された待遇よりも実際の月給が10万円以上少なかったとして、人気洋菓子店「マダムシンコ」の従業員だった男性(46)が、運営会社に未払い賃金約200万円の支給を求めた労働審判で、大阪地裁が約90万円の支払いを命じた。命令は25日付。男性が毎日新聞の取材に明らかにした。・・・ 

この記事でおもしろいのは、会社側の言い分がこうだったことです。

一方、運営会社側は答弁書で、求人サイトの広告が実態と異なっていたことを認めたうえで、「インディードの広告は閲覧者を増やすためで、給与額を高く表示しただけに過ぎない」と反論。「雇用契約の労働条件にあたらない」として争う姿勢を示していた。

これ、実はホンの数年前まではそれなりに通用しないわけでもない理屈だったんですね。労働基準法は労働条件明示義務を課しているけれど求人広告の中身は関係ない。

一方、職業安定法は長らく職業紹介事業などの労働市場仲介事業者を猜疑心で見てあれこれ規制するけど、求人者、募集企業自体の求人内容は手がつけられていなかったのです。閲覧者を増やすため給与額を高く表示しただけ、とうそぶいても許される状態でした。

こういう問題が大きく取り上げられるようになったのはほぼここ十年ばかりのことで、はじめに青少年雇用促進法の審議の中で取り上げられ、その後2017年改正で求人情報規制の考え方が導入され、今年10月に施行されたばかりの2022年の職業安定法改正により、求人情報に対する包括的な規制が盛り込まれるに至ったのです。

(求人等に関する情報の的確な表示)
第五条の四 公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者、労働者の募集を行う者及び募集受託者、募集情報等提供事業を行う者並びに労働者供給事業者は、この法律に基づく業務に関して新聞、雑誌その他の刊行物に掲載する広告、文書の掲出又は頒布その他厚生労働省令で定める方法(以下この条において「広告等」という。)により求人若しくは労働者の募集に関する情報又は求職者若しくは労働者になろうとする者に関する情報その他厚生労働省令で定める情報(第三項において「求人等に関する情報」という。)を提供するときは、当該情報について虚偽の表示又は誤解を生じさせる表示をしてはならない。
 労働者の募集を行う者及び募集受託者は、この法律に基づく業務に関して広告等により労働者の募集に関する情報その他厚生労働省令で定める情報を提供するときは、正確かつ最新の内容に保たなければならない。
 公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者、募集情報等提供事業を行う者並びに労働者供給事業者は、この法律に基づく業務に関して広告等により求人等に関する情報を提供するときは、厚生労働省令で定めるところにより正確かつ最新の内容に保つための措置を講じなければならない。
この記事の背後には、事業規制法から情報社会立法に大きく変貌した職業安定法の姿も映し出されているのです。

 

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