ワークルール教育の原点
『月刊連合』の8/9月号は、「労働組合の平和行動」が巻頭特集ですが,その次の「10年目の「ワークルール検定」労働組合は、なぜワークルール教育に取り組むのか?」という鼎談が、私自身の思い出ともつながるところがありました。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/shuppan/teiki/gekkanrengo/backnumber/new.html
9月の「れんごうの日」のテーマは「ワークルールを知ろう!」。なぜワークルール教育が必要なのか。なぜ労働組合はワークルール教育や検定事業に取り組むのか。法政大学キャリアデザイン学部の上西充子教授、日本ワークルール検定協会の木村裕士専務理事、内藤靖博総合運動推進局長が、これまでの取り組みを振り返り、その意義や可能性を語り合った。
というのも、この鼎談にもちらりと出てきますが、2008年から2009年にかけて厚生労働省で行われた「今後の労働関係法制度をめぐる教育の在り方に関する研究会」の立ち上げに、私自身が若干関わったからです。
私は2008年6月まで3年間政策研究大学院大学で外国人留学生相手に労働政策や人的資源管理を教えていましたが、7月にいったん厚生労働省に移り、翌8月の12日にJILPTに移っています。この正味1ヶ月半足らずの間に、委員の先生方にお願いに行くなど研究会の準備をし、1回目の開催まで見届けました(その後も最後まで傍聴していましたが)。
8月8日の1回目の議事録が残っていますが、
https://www.mhlw.go.jp/content/2008__08__txt__s0808-1.txt
〇 濱口大臣官房付 定刻になりましたので、ただいまから「第1回今後の労働関係法制度をめぐる教育の在り方に関する研究会」を開催します。委員の皆様におかれましてはご多忙中にもかかわらず、ご出席いただきありがとうございます。本来、議事の進行は座長にお願いするところですが、座長を選出いただくまでの間、私が議事の進行をさせていただきます。よろしくお願いいたします。・・・
この研究会はいろいろと思い出がありますが、なんといっても一番惹き付けられたのは、12月の第4回会合でお話しされた神奈川県立田奈高等学校の吉田美穂先生のお話しでした。これも資料と議事録が残っていますので、もう14年も昔ですが一読してみて下さい。
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/12/s1201-8.html
https://www.mhlw.go.jp/content/2008__12__txt__s1201-3.txt
最終的な報告書は翌2009年2月にとりまとめられました。
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/02/dl/h0227-8a.pdf
この問題は、その後2015年の青少年雇用促進法の中に第26条として労働に関する法令に関する知識の付与の努力義務規定が設けられましたが、超党派の議員立法でワークルール教育推進法案を出すという話は、折からの働き方改革法案をめぐる与野党対立の煽りを食らって出せずじまいのまま今日に至っています。
« 日弁連シンポジウム「シフト制労働のあるべき姿」 | トップページ | 建設業の一人親方対策@『労基旬報』2022年8月25日号 »
« 日弁連シンポジウム「シフト制労働のあるべき姿」 | トップページ | 建設業の一人親方対策@『労基旬報』2022年8月25日号 »
コメント