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2022年7月22日 (金)

ウクライナの労働者権利破壊法

Se17750x386 例によってソーシャル・ヨーロッパですが、これはなかなか深刻なテーマ。既に数か月間ロシアの軍事侵略と闘っているウクライナですが、労働者の権利を破壊する立法を通したと批判する文章です。

https://socialeurope.eu/ukraine-to-pass-laws-wrecking-workers-rights

Ukraine to pass laws wrecking workers’ rights

Zero-hours contracts are set to be legalised and 70 per cent of the workforce exempted from workplace protections.

ウクライナは労働者の権利を破壊する法律を通した。

ゼロ時間労働は合法化され、労働者の70%は保護を受けられなくなる

この後者はどういうことかというと、

The latter measure means the national labour code no longer applies to employees of small and medium enterprises; instead, it is proposed that each worker strikes an individual labour agreement with their employer. It also removes the legal authority of trade unions to veto workplace dismissals. 

後者の措置は国の労働法典が中小企業従業員にはもはや適用されず、その代わりに各労働者が使用者と個別労働協定を締結する。また、労働組合が職場の解雇に拒否権を行使する権限を削除する。

読んでいくと、これは昨今出てきた話ではなく、2019年にゼレンスキーの国民の僕党が政権について以来の一貫した労働市場規制緩和政策のようです。

それにしても、ロシアの侵略でEU加盟の動きが進み出したとはいえ、EUの労働法政策とはかなり異なる方向を志向しているようでもあり、どういうつもりなのか興味を惹かれます。

ここに来て、日本でも便乗派も含めてウクライナ本は山のように出されていますが、こういう国内政治、とりわけ労働政策に言及したものはほとんどないようなので、こういう記事は参考になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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コメント

ゼレンスキー大統領はwikiによると反汚職を第一に掲げてますね。
既得権益層と対決する姿勢、と言う事でしょうか。
もしかしたら労働者の権利も既得権益と見なしているのかもしれないですね。
日本でも21世紀に入ってから労働者の権利を既得権益と見なす声が高まった観ありますね。

ウクライナの労働運動がどう対応するかですね。
戦争に労働者も協力したのだから労働法規を以前に戻せ、と言う交渉が出来るかと言う事でしょうか。

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