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2022年7月28日 (木)

ほとんどの民間企業は5年無期化を難なくこなしたのに、大学は10年無期化で大騒ぎ

https://mainichi.jp/articles/20220725/k00/00m/040/289000c(研究者らに「雇い止め」危機 無期転換適用逃れ? 迫る来春期限)

大学や研究機関で長年働く非正規職員らが2022年度末での労働契約の打ち切りを告げられる事例が出ている。同じ職場で通算10年働いた有期雇用契約の職員が23年4月以降、「無期雇用」への転換を申し込む権利を得ることが背景にある。一部の大学や研究機関では期限を前に「雇い止め」が相次ぐ可能性があり、「研究力の低下につながる」との指摘もある。・・・

何かというと、民間企業はちゃんとやっているのに云々と言いたがる人に限って、その民間企業が難なくこなしていることを大学などのアカデミック使用者ができないと、その責任を法律に転嫁したがる傾向にあるようです

いうまでもなく、2012年に成立し2013年に施行された旧改正労働契約法は、10年じゃなくて5年で無期転換する権利を有期労働者に付与していました。

民間企業は10年じゃなくて5年です。2013年の施行後5年経った2018年の段階で、つまりもうすでに5年前の段階で、5年経過した有期労働者を雇止めするのか、それとも5年も働いてきて使い物になっているのをみすみす捨てるのはもったいないからと、無期化(いうまでもなく「正社員化」ではない)するかという選択を迫られて、ごくごく一部の企業を除いて、大部分はそのまま無期労働者として使い続ける道を選んだわけです。

正社員化した企業もあれば、正社員ではなくただの無期労働者にした企業もありますが、いずれにしろみすみす雇止めというのは非常に少なかった。もちろん、その背景には、2018年当時労働市場が逼迫気味で、ただでさえ人手不足なのに使える有期労働者を雇止めするのが難しかったこともあります。

この原則の5年を、わざわざ大学などのアカデミック使用者についてのみ10年に伸ばしたのは、産業競争力会議主導での議員立法によるものでした。アカデミック分野でのみ無期化を5年から10年に延ばすと、どういう理由でイノベーションが発展するのかさっぱりわかりませんが、なんだかそういうような理屈でやられたようです。

で、民間企業がとっくの昔に無期化を難なくこなしてから5年近くがたち、民間企業の2倍の時間を与えてもらっていた大学などのアカデミック使用者が、ここにきて慌てふためいて雇止めだなんだという騒ぎになりつつあるというのですから、情けない限りです。もちろん、お金の出処が云々という話があるのでしょうが、少なくともその責任を、規定上の5年の期限が来てから5年近くたってほとんど問題も起こっていない旧改正労働契約法に押し付けるような恥ずかしい議論をするような人は、まあ少なくともまっとうにアカデミックな人の中にはいないでしょうね。

 

 

 

 

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コメント

大学の非正規の人って、契約上は〜〜大学が雇用者ということになっていても実態としては資金の流れの上でも指揮命令系統の上でもPIが雇用者みたいな感じになっていて、単純に民間企業と比較できるもんではないとは思いますがいかがでしょうか。

「10年時間あったんだからその辺整理しとけよ」と言われたらまあ誰も何も言えないとは思いますが。

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