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2022年6月16日 (木)

髙木一史『拝啓 人事部長殿』

220516-1 髙木一史さんより『拝啓 人事部長殿』(サイボウズ式ブックス)をお送りいただきました。ありがとうございます。

https://cybozushiki.cybozu.co.jp/books/2022/05/post-1.html

「拝啓」とこの本の形をとった長い手紙を送っている相手は、トヨタ自動車の人事部長です。髙木さんは新卒でトヨタ自動車に入社し、(意に反して)人事部に配属され、次第に人事の面白さに目覚めながら、閉塞感に苛まれていき、トヨタを辞めてサイボウズに転職します。しかし彼はトヨタが嫌いになったのではなく、大好きなのです。彼が感じた閉塞感とは、日本的な雇用の在り方そのものだったのであり、彼はその後雇用システムについて思索を重ねるとともに、いろんな会社の人事改革の試みを調査し、この本に結実したというわけです。

【序章】ぼくはなぜ、トヨタの人事を3年で辞めたのか
【1章】会社を成り立たせている10のしくみ
    -「一律平等」と「多様な個性」のあいだで
【2章】なぜ「会社の平等」は重んじられるのか?
    -1930年代(戦前)~1950年代(戦後)「青空の見える労務管理」
【3章】なぜ「会社の成長」は続いたのか?
    -1960年代~1980年代(高度経済成長期)「ジャパン・アズ・ナンバーワン」
【4章】なぜ「会社の変革」はむずかしいのか?(現在)
    -1990年代~現在「3つの社会問題」と、日本社会の「会社依存」
【5章】現地現物レポート
    -あたらしい競争力の獲得を目指す12企業
《採用》富士通《契約》タニタ、ANA《時間・場所》ユニリーバ・ジャパン、ヤフー、みずほ銀行《配置/異動》ソニーグループ《報酬/評価》 NTTデータ《健康(安全配慮)》味の素《コミュニケーション/風土》コンカー《育成》ソフトバンク《退職》良品計画
【6章】サイボウズ人事制度の変遷レポート
    -情報の民主化が、しくみと風土を変えていく
【7章】会社をインターネット的にする
    -デジタルネイティブからの提案
【終章】ぼくはなぜ、この手紙を書いたのか? 

ときどきにやにやとしながら読み進んでいた私が思わず嘆息したのは、

ぼくが生まれた翌年、Windows95は発売された

という小見出しでした。

1995年、私は初めての海外勤務でブリュッセルに赴任し、まるでドメスチックだった頭が揺さぶられ、いろいろとものを考えるようになり、平凡だった役人人生が妙な方向に曲がっていくことになるのですが、そうか、そのころに生まれた若者がこうして様々な経験を重ね、いろいろとものを考え、こういう本を書くようになったのだなあ、と、なんだかとても年を取った老人になったような気がしました。

 

 

 

 

 

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コメント

リンク先でページ数を見て驚愕、経歴(学歴)を見て納得。
文科省は文系院生の職場での活用を求めているが、こういう本をかける人が現場にいることを考えると、文系院生の存在意義の方を見直した方がいいのではないかと思う。
翻訳ビジネス書によくある具体的な事例の記述は、日本人が書いた書籍としては異例。ただ、イオンの内部文書をコンサル会社のデロイトトーマツがそのままセブン&アイホールディングスに流したのが週刊ダイヤモンドの記事で発覚することもあるので、人事という内部事情についてどこまで書けるかは難しいところがある。ここは「デジタルネイティブからの提案」に絡んできて、未読なのに言及するのもなんだが、テレワークを進められない理由が会社の秘密の保持の保証にあると思う。イーロン・マスク氏がテスラの社員に「職場に戻れ」と指示してるのはこれだと思うが、日本のメディアで理由まで掘り下げようとする記事は見たことがない。(なのに同氏が「出生率がこのままだと日本は滅ぶ」というツイートは嬉々として取り上げる。)
なんかいろいろ、同時代性を感じたので、書籍を読んでもいないのにコメントしてしまいました。

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