雇用保険の歴史@『社労士TOKYO』2022年6月号
東京都社会保険労務士会の会報『社労士TOKYO』2022年6月号に「雇用保険の歴史」を寄稿しました。
現在の雇用保険法が失業保険法という名前で制定されてから75年が経ちました。広範かつ膨大なその歴史を数ページでまとめることはほぼ不可能ですが、今年の改正の中心が保険料率であったことから、そこを糸口としつつ給付のあり方を概観していきたいと思います。まず、法制定以来の保険料率(雇用保険法以後は失業等給付の保険料率)と受給者実人員の推移をみましょう。びっくりするのは、制定当時の2.2%(これを労使折半、以下同じ)が、2020年度には前年の0.6%からたった0.2%にまで下がっていたことです。もっとも、これは育児休業給付が独立して0.4%の保険料率となったからですが、コロナ禍がまさに襲いかかろうとしていたその時に、極限まで保険料率を下げようとしていたというのは、この上ない皮肉です。・・・・・
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