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2022年1月 6日 (木)

労働組合は利益団体(ほぼ再掲)

20220105at66s_p なんだかまたぞろ、岸田首相が連合の新年会に出席したというニュースをネタに、労働組合を政治団体か思想団体か宗教団体かと取り違えた発想がネット上で拡散されているようですが、あまりのデジャブに、以前のエントリに書いた文章をそっくりそのまま自分でコピペする以外に何とも言いようがない感が半端ない・・・。

どれくらいデジャブかというと、

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-4e73.html(労働組合は利益団体)

なんだかまたぞろ、自民党の幹事長が連合の会長と会談したというニュースをネタに、労働組合を政治団体か思想団体か宗教団体かと取り違えた発想がネット上で拡散されているようですが、あまりのデジャブに、以前のエントリに書いた文章をそっくりそのまま自分でコピペする以外に何とも言いようがない感が半端ない・・・。 

ということで、そのデジャブの元のエントリはこちら:

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/post-07d6.html(首相、連合の次期幹部と会談)

まあ、政治部の記者が政治面に書く記事ですから、どうしても政局がらみの政治家的目線になるのは仕方がないのかも知れませんが、ここはやはり、労働組合とは政治団体でもなければ思想団体でもなく宗教団体でもなく、労働者の利益を最大化し、不利益を最小化することを、ただそれのみを目的とする利益団体であるという、労使関係論の基本の「キ」に立ち返ってもらいたいところです。
労働者の利益のために白猫が役立つのであれば白猫を使うし、白猫が役に立たないのであれば黒猫を使う、というのは、労働組合を政治団体か思想団体と思い込んでいる人にとっては原理的に許しがたいことかも知れませんが、利益団体としての立場からすれば何ら不思議なことではありません。
政権と対決して労働者の利益が増大するのであればそういう行動を取るべきでしょうし、そうでないのであれば別のやり方を取るというのも、利益団体としては当然です。
問題はむしろその先です。
利益団体としての行動の評価は、それによってどれだけ利益を勝ち取ったかによって測られることになります。それだけの覚悟というか、裏返せば自信があるか。
逆に言えば、政権中枢と直接取引してそれだけの利益を勝ち取る自信がないような弱小団体は、下手に飛び込んで恥をかくよりも、外側でわぁわぁと騒いでいるだけの方が得であることも間違いありません。しかしそれは万年野党主義に安住することでもあります。
上の記事は政治部記者目線の記事なので、政治アクターにとっての有利不利という観点だけで書かれていますが、労使関係論的に言えば、労働組合の政治戦略としてのひとつの賭であるという観点が重要でしょう。

まあ、こういうことを百万回繰り返しても、やっぱり労働組合を労働者の利益団体だとはかけらも思わず、政治団体か思想団体か宗教団体かと取り違える人々は尽きることがないようです。

 

 

 

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コメント

僕はツイートを見ていて連合新年会で首相があいさつというニュースについて、連合は労働者の立場とかけ離れている、と評価する人が少なからずいるのを見て少々違和感がありました。自民党=政権党に近づいていくことをもって反労働者的というのは多数の労働者が自民党を支持して選挙でも票を投じている現実がある以上やはりおかしな話だし、またそもそも連合はそういう傾向があることくらい明らかだろう、と。主観的には僕も労働者は連合や自民党と断固として闘う必要が、闘っていかなければならないとは思いますが、そもそも労働者、労働組合は当然反自民党でなければならないというものでもないとも思います。

政治部記者の連中なんざどうせ政界のゴタゴタ劇や内幕暴露の記事を書いて自分では政治批判してるつもりになっている連中でしょう。

連合の人たちにしてみればそんな記事を書いていい気になってる勘違い野郎どもに俺たちが批判される謂れはねえよ!と言いたいでしょうね。

自民党と闘いたければ労働組合という組織を使って闘うのではなく、別の組織を持ってすべきです。
自民党支持者は労働組合には入れないのか、口では労働者の団結を唱えているが政治思想をもってその団結を壊すのであれば、それこそ排除の論理です。

>利益団体としての行動の評価は、それによってどれだけ利益を勝ち取ったかによって測られることになります。それだけの覚悟というか、裏返せば自信があるか。

仰る通りだと思います。
私が心配する事ではありませんが、自民党には経営者という(連合とは敵対?する)古くからの支持団体があります。連合が自民党に寄ったとしても、自民党は以前からの支持団体である経営者より新参の連合に配慮してくれるでしょうか?
隣接する徳川方の地侍に対抗するため武田に帰属していた地侍が武田の旗色が悪くなったので徳川に乗り換えたとしても、徳川は既に帰属している地侍を優遇しそうな気がします。

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