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2021年12月 9日 (木)

山川隆一編著『不当労働行為法』

10221325_61723d26d691b 山川隆一編著『不当労働行為法~判例・命令にみる認定基準~』(第一法規)をお送りいただきました。ありがとうございます。

https://www.daiichihoki.co.jp/store/products/detail/104342.html

○先例となる判例や命令をもとに不当労働行為の認定基準を解説しているため、経験が浅い弁護士も「どのような行為が不当労働行為に当たるのか」を理解することができる。
○「どのような行為が不当労働行為に当たるのか」を理解することにより、労使との交渉や申立てにおいて、根拠をもって適切な事件対応ができるようになる。

というわけで、まことにスタンダードなテキストです。執筆は編者の山川隆一さんのほか、池田稔、石崎由希子、小西康之、島村暁代、鈴木みなみ、土岐将仁といったメンツで、若手研究者と実務家の組合わせです。冒頭近くの

2 不当労働行為の基本的要件
(1)労組法上の労働者(労組法3条)

では、山川さん自らファミマとセブンの中労委命令について解説しています。

なんですが、その先を漫然と読んでいたら、

・・・以上のほか、出版社との間で翻訳書1冊を出版して印税の支払を受ける契約を結んだ著作者につき、出版社の事業の遂行に不可欠な労働力としてその恒常的な確保のためにその組織に組み入れられていたということはできず、労組法上の労働者該当性のその他の判断要素に照らしても、労組法上の労働者ニは該当しないとした裁判例がある(大月書店事件・福岡高判平成27/12/16)・・・

という記述をみて、そんなのがあるのかといささかびっくりしました。

103380 調べてみると、これはこの本の翻訳者なんですね。

http://www.otsukishoten.co.jp/book/b103380.html(ウォール街を占拠せよ)

 世界各地の蜂起に呼応し、資本主義の中枢を震撼させた占拠運動。 新たな民主主義を創造する運動の担い手自身が綴るドキュメント。

さすがにこういう本の翻訳者を労働者とは呼びにくいでしょうが、でも技術翻訳や膨大な資料の翻訳なんかだと、労働者性を認めることもあり得るようにも思われます。

 

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コメント

http://blog.livedoor.jp/white0wolf-fukuokagoudou/archives/41534730.html

これですね。運動絡みの問題が背景にあったようで、なかなか厄介なケースだったようで。この場合、本当に労働者といえるのか、と言われてしまうと正直厳しいとは思われるのですが、一面その主張は争うための口実だったといえなくもなかったように見えます。争った当人自身もただの労働問題ではないと考えていたようですし。

なるほど、逆に言えば、こういうことを争う途として、一番手っ取り早いのが(実は自分でも労働者だとは思っていなくてもとりあえず)労働者性を前提に団体交渉を申し入れることなんだということが良くわかります。

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