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2021年10月11日 (月)

理科系は文科系よりもジョブ型?

拙著へのツイートで、

https://twitter.com/TyePass/status/1446838357820985354

そういやこれ買って半分読んだけど面白い
「ジョブ型雇用社会とは何か: 正社員体制の矛盾と転機」
工学系には分からないところがちらほら。そこが新鮮で面白い。大学と職業訓練の在り方とか。それなりに大学で職業訓練を受けたと思うし高校理数系科目も仕事に直結している。

https://twitter.com/TyePass/status/1446841437228658696

工学系だとジョブローテーションは比較的少なくある程度ジョブ型ですし、新卒時に即戦力的に働ける人も少なくないと思っていましたが、そうではない世界(新卒一括採用で教育しなおすのが都合が良い社会)について書かれてあるので面白いと思います。あと単純に雇用について考えさせられます。

もちろん、初めにジョブありきの本来的な意味でのジョブ型ではないのですが、文科系の典型的なメンバーシップ型に比べれば理科系にはかなりジョブ型っぽい要素があるのは確かでしょう。

この点を企業の採用基準において大学の選抜度(つまり入試時の偏差値)と大学での学習内容のどちらが重視されているのかによって分析したのが、『キャリアデザイン研究』17号に載っている中尾走・平尾智隆・梅崎修「大学での学習内容は新規学卒労働市場で評価されているのか?-全国学生調査と機関データを結合した実証分析」です。

その結論は、ある意味で常識的ですが、

・・・本稿では、大学生の内定獲得に対して、大学の選抜度、専攻分野、及びその交互作用の影響を見てきた。大学の選抜度は、どの専攻分野でも内定獲得に正の効果を持つが、その効果は専攻分野間で一様ではないことが明らかになった。

具体的には、人文科学、社会科学、教育で大学の選抜度の効果が大きく、自然科学ではその効果が小さかった。専攻分野の主効果(大学の選抜度が最小値の時の切片)に直目すれば、自然科学や保健で人文科学よりもその効果が大きい。つまり、大学の選抜度が低い場合には、人文科学よりも内定獲得の確率は高いが、自然科学では大学の選抜度が上がったとしても、人文科学ほど内定獲得確率が上昇しないということが分かった。

・・・つまり、自然科学では大学の選抜度以上に、大学での学習内容によって蓄積された人的資本が評価されるため、選抜度による差異の効果が相対的に小さく出ていると言える。一方、自然科学と比べたときに、人文科学では大学での学習内容よりも大学の選抜度が新卒労働市場で評価されているために、大学の選抜度によって内定獲得確率が大きく異なる。

 

 

 

 

 

 

 

 

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コメント

となると、一般的な学力(日本型メ)に「秀でている高校生」は文系へ、「中途半端な高校生」は理系へ進学するのが合理的なはず、のように思われますが。
わざわざ、東大理系に進学する高校生って、何なんでしょうね?
というか、理系の偏差値が下がってくれれば(理系の男性比率が高いままで)ある種の人々の不満も解消されるような気がするんですけど。
「女性が文系に進学するのは、女性は一般的な学力(日本型メ)に秀でているからだ!」と言えるようになるので、皆さん、満足でしょう。

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