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2021年7月18日 (日)

左右の全体主義

正直言って、政治方面は労働運動にとって始末に負えない難物だなあ、という感想しか出てこないのですが、いろいろあったあげく、去る7月15日に、連合は立憲民党と国民民主党とのあいだにそれぞれ、固有名詞以外は全く同文の衆議院選挙に向けた政策協定を締結したようです。

https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/news_detail.php?id=1760

 1.新型感染症の拡大という世界規模の課題に直面する今、わが国の最大の課題は、コロナ危機の克服であり、命とくらしを守ることをあらゆる政策の起点とする。
2.コロナ危機で明らかとなった日本社会の脆弱性、すなわち、医療資源の偏り、不安定雇用の拡大、デジタル基盤の遅れ等、あらゆる歪みを改め、誰一人取り残さない包摂社会を構築する。
3.あらゆる政策資源の積極投入により、誰もが希望する働き方・くらし方を選択できる安心社会に向けた、雇用のセーフティネットを実現する。
4.新しい資本主義を志向する世界の潮流と呼応しつつ、税財政の構造改革を通じ、持続可能な日本社会を将来世代に引き継いでいく。
5.左右の全体主義を排し、主権者意識の涵養を軸とした健全な民主主義の再興を力強く推進する。

で、この最後の「左右の全体主義」という言葉が右翼的だという批判があるようですが、歴史的に言うと、この種の台詞が最初に入ったのは、1950年に結成された総評の基本綱領なんですね。

もともと総評は、左派の産別会議に対する日本共産党の引き回しに反発した産別民主化同盟(いわゆる民同)と右派の総同盟(の一部)が合体する形でできたものなので、この台詞自体は左右両派の共通するスローガンであったことは確かです。

日本労働組合総評議会基本綱領

 日本労働組合総評議会は、日本のあらゆる自由にして民主的な労働組合の結集された力によつて、労働者の労働条件を維持改善し、その経済的政治的社会的地位の向上を図り、日本の民主々義革命を推進するとともに、社会主義社会の建設を期し、経済の興隆と民族の自主独立を達成して、自由と平等と平和の保障される人類社会の建設に貢献せんとするものである。この基本理念を推進するに際してわれわれは次の諸原則を確認し宣言する。
一、労働組合は、労働者が自からの経済的社会的共通の利益を維持増進するため自主的に組織した団体であって、政治権力の獲得を直接の目的とし特定の政治理念を基軸として結成される政党とは、その機能と性格を全く異にするものである。この故に労働組合は政府企業経営者等外部からの如何なる支配干渉をも絶対に排すると同時に政党からも完全に独立し自由でなければならない。
しかしながら、資本家階級が支配的地位を擁している状況下においては、労働運動のすべて経済的分野のみに留り得るものではなく、必然的にその活動は政治的分野にも及ぶものであるが政党と労働組合との性格と立場を混同し、労働組合をもつて政治権力獲得の行動部隊の如くみみなす理念とは、明らかに相容れないものである。
二、労働組合の経済諸活動は、すべて建設的に行われなければならない。労働者の生活安定は生産復興の根底であり経済安定の基礎的条件である。これを無視し、資本の保全と企業の維持を労働者の一方的犠牲にのみ求め、労働さく取と大衆収奪の上に経済の資本家的安定を計画するが如き反動的企図に対しては、これを粉砕するために、団結権罷業権その他労働組合が有する一切の斗争力を発揮してあくまで斗わなければならない。
 しかしながら、この斗争をおし進めるに当つては、労働者の諸要求は国民経済力との正しい関連のもとに打立てられ、且つ労働者自からの建設的計画の上に推進さるべきであつて、この建設的努力に逆い経済の安定と社会の繁栄を故意に阻害せんとするが如き破壊的極左労働運動は、絶対に容認さるべきではない。
三、労働階級の利害は、基本的に資本家階級と相対立するものであつて、この原則は、公私の如何にかかわらず階級的さく取を伴う雇用関係の存在する限り、歴史を通じて確認されるところである。特定の条件のもとにおいては、労資協同の行動が存在するが、勿論これは労働運動の一般的原則ではない。また労働者相互間の利益は基本的に一致すべきものであつて、特に生ずる利害相反するが如き現象は、卑近の事象にのみとらわれた偏狭な利己心乃至は特定のイデオロギーによつて偏向された運動のもたらすものである。この故に労働組合は、その利害の本質は同一であるとの原則により信義と友愛を基調として協力提携し、相互に緊密な援助を行わなければならない。
四、労働階級解放のためには、政治権力を労働階級の手中に確保することが極めて重要である。しかしながら、その間の政権の獲得はあくまで立憲的手段によつて図られなければならない。この故に労働組合は、労働者が憲法と法令の秩序を通し且つそれらの内容のより民主的な前進を斗いとりながらこの最終目的に達するため、労働者の政治的関心と意恣の高揚に不断の努力を払いつつ独自の政治活動を展開するとともに、平和的民主的手段によつて社会主義社会を実現せんとする政党と積極的に協力提携して斗はなければならない。また組合と政党とのこの協力関係は、相異する機能の明確な認識と相互の自主性尊重の上に置かれるべきであつて、その間に両者の立場が混同されるようなことがあつてはならない。
五、恒久的世界平和のためには、人民の大多数を占める働く大衆の自由と経済的福祉の増進を基調とする民主々義が諸国に確立され、あらゆる民族と国家の自主と独立が、相互の理解と信頼と友愛の上に尊重され保障されなければならない。この世界平和への途を開くものは、自由にして民主的な労働組合による国際的団結の力である。この故にわれわれは、如何なる外部の支配からも独立し、全世界の働く人民の自由と福祉の増進を図り、相互信頼を打ち立てるために有効にして強力な活動を展開する国際労働組織の拡大強化に進んで参画し、志を同じくする全世界の労働者と緊密に提携しなければならない。
 以上の諸原則を通じて推進される自由にして民主的な労働組合の諸活動は、保守反動勢力を封殺し、左右両極からの全体主義の抬頭を防ぎ、民主々義革命を達成するための最大要素である。この故にわれわれは、如何なる意味においても、労働者個有の権利であり労働組合存立の基礎である労働者の言論思想結社の自由の制限に反対する。

(続き)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2021/07/post-53d54d.html(左右の全体主義その2)

 

 

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コメント

共産党の政策は他の多数の社会保障推進者と同様に現役世代の不公平な負担となるので私は反対なんですが、連合さんは共産党と同じ税財政政策を言ってる「れいわ」や「国民民主」や「都ファ(の一部)」は認めるそうです。

とすると、共産党否定は「政策」ではなく、「俺はあいつが嫌いだから、お前もあいつと話すな」という小中学校でよくあるイジメみたいなもんじゃないですか。

あと、都議選でゼロ議席で支持率もゼロの国民民主みたいなおかしい思想を立憲にゴリ押ししてくるのも変。

「議席はゼロでも、心は錦」とでも言うのか。

「(連合の)そういう組織論にかまってられる状況じゃない」という安住国対、正論!


もう旧同盟さんは、「ゼロ議席になる自由」を楽しんだらいいんじゃないかしら。
その時に、努力して議席を取った人の足を引っ張るな。

都議選ゼロ議席でも俺(連合)が正しい、立憲は連合に従うべきという連合右派はもはやカルト。
同じカルトでも某会とは違い票をくれないカルトだけど…

立憲ニクシで国民民主を分立させた上に票はほぼ全部、都ファにあげてしまって、「釣った魚に餌をやらない」状態で、こいつら鬼かと思いましたね

いやだから、総評設立以来だ、と言ってるんだけど、もう頭の中が凝り固まった人には何も目に入らないんですね。
これは総評の基本綱領です。同盟でも連合でもない。

>これは総評の基本綱領です。

でも今これを盛んに言っているのは旧同盟系の電電自Uの四大産別ですよ
そしてこれらの労組が擁した民社党はチリのピノチェト軍事政権を賞賛したのに、
左右の全体主義と戦ってきたなどと歴史修正している

要するにこの文言はダブスタであり、専ら「左の全体主義」のみを排斥することを目的とされている

民社党、旧同盟は極右と言われており、実際ここまで極右だと、産別労組ではなく差別労組と改名すべきではないか。

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