桝本純さんの二つの顔
希流さんが本ブログでも紹介した桝本純さんのオーラルヒストリーを読んだようで、
https://twitter.com/kiryuno/status/1419073067905474560
桝本純のオーラルヒストリー、労働運動に関心のある人にとっては非常に参考になる。連合はナショナルセンターにあらず、単なる圧力団体だ、というのも一理ある話。その原因を全民労協、政策推進労組会議などJC系の運動に見る視点も妥当だろう。ここが労線統一の主流となったことが決定的だったわけで。
https://twitter.com/kiryuno/status/1419074422988709891
これだけ面白い人がルネサンス研究所に来ていたのだが、話を聞く機会がなかった。本人がどうでも良いことばかり話していたし、周囲も無関心だった。僕も、同盟書記?まあどうでも良いか、と思ってしまっていた。
https://twitter.com/kiryuno/status/1419075321303748609
ルネ研に来る人たちは基本的に思弁的なおしゃべりをしたい人たちなので労働運動には関心がないし、ましてその組織運営の実態などは全くどうでも良いことで興味などまるでなかった。当然桝本さんに話を聞こうということにもならなかった。何を聞いたら良いのかもわからないのだから当然ですが。
こういうのを見ると、交わることにない二つの世界の両方に桝本さんは顔を向けていたんだなあ、と。
私は、桝本さんが若いころブントの活動家でペンネームでいろいろ書いていたということは、何となく風の噂で知ってはいたけれど、でもけっこうちょくちょく会って長々と話をしていた割に、そういう話題に触れることは全然ありませんでしたね。もちろん、そういうことに触れなくても彼の話はどれもこれもとても面白いのですが、でもそっち系のことには触れることはなかったな。
逆に、昔の新左翼系の人々の世界からは、労働運動界隈の話はそんなに関心がなかったというのもやや意外ですが、そんなものかもしれませんね。
(参考)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2020/02/post-570d52.html(桝本卯平@ILO第1回総会のその後)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2020/04/post-6e841b.html(桝本純さんのこと)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2021/02/post-ba9276.html(総同盟的なるものと民同的なるもの@桝本純オーラル・ヒストリー)
« 会社のトイレ | トップページ | ちっぽけでかわいそうな私の国症候群 »
成程、この二つの顔があったという点は重要なことなのだろうと感じました。鉄鋼労連で宮田義二のブレーンとして活躍した千葉利雄はもともと手鉄鋼労連書記局で共産党員として活動していましたが、活動に行き詰ってしまいノイローゼになってしまってまともに書記局へ出勤できなくなってしまうもそこで宮田義二に助けられ休養したのちに、宮田義二を背後で支える重要なブレーンとして再登場してくることになったそうです。桝本さんの場合は完全に二面性が確立されていたので同盟で活動していくことにも特に悩むこともなかったのでしょう。もちろんブントという政治党派が労働運動とは縁もゆかりもない学生運動だったということもあるとは思いますが。
投稿: 希流 | 2021年8月 4日 (水) 10時20分
桝本純オーラルヒストリーを読んだ「女性」さんという方が、
https://twitter.com/ssig33/status/1422460840373071894
桝本純オーラルヒストリー本当にあきらかに今世紀最高の本なので、どうにかしてみんなも読んでほしいな
とまで絶賛していますね。
投稿: hamachan | 2021年8月 9日 (月) 22時14分