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« 石田眞「フリーランスの保護をめぐる労働法と競争法」@『労働法律旬報』No.1987(7月上旬号) | トップページ | エッセンシャルワーカーへのいやがらせ »

2021年7月11日 (日)

フリーターとフリーランスは骨太方針でも思わずごっちゃにしそうな風に並列されている件について

菅首相がフリーターとフリーランスをごっちゃにしているんじゃないかと朝日新聞が報じていますが、

https://www.asahi.com/articles/ASP7B4DNFP78ULFA035.html(首相のフリーター支援、動きなし フリーランスと混同?)

エンターテインメント業界で働く「フリーター」の支援を表明した菅義偉首相の発言が波紋を広げている。フリーターは雇用契約を結んだアルバイトで生計を立てる人を指すことが多いが、発言から1週間近くたっても、政府が首相発言に沿った施策を検討している気配はない。このため、首相が雇用契約を結ばない個人事業主を指す「フリーランス」と取り違えたという見方が広がっている。・・・ 

恐らくそういうことだと思われるのですが、そうなった一つの理由として、先月取りまとめられた骨太方針においても、この両者をほとんど同一視するかの如き記述が盛り込まれていたことがあるように思われます。

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2021/2021_basicpolicies_ja.pdf

(4)セーフティネット強化、孤独・孤立対策等
(求職者支援制度等のセーフティネットの強化)
今般の感染症の影響を踏まえ特例措置を講じた、第2のセーフティネットである求職者支援制度や、高等職業訓練促進給付金について、更なる拡充も見据え、その成果や課題を検証した上で、財源の在り方も含めて見直す。就労経験のない職業に就くことを希望する方をトライアル雇用で受け入れた企業への支援について、進捗管理を適切に行いながら引き続き効果的に実施し、活用状況や課題の検証を踏まえ、必要な改善を検討する。非正規雇用労働者等やフリーランスといった経済・雇用情勢の影響を特に受けやすい方へのセーフティネットについて、生活困窮者自立支援制度や空き家等を活用した住宅支援の強化等による住まいのセーフティネットの強化を含めその在り方を検討するとともに、被用者保険の更なる適用拡大及び労災保険の特別加入の拡大を着実に推進する。社会福祉法人の「社会福祉充実財産」を地域公益事業に積極的に振り向ける方策を講ずる。

恐らくコロナ感染者が急増する中でオリンピックをどうするかで気が気でなかったであろう菅首相にとって、骨太方針の中のごく小さな一節のなかで、専門家が細かく読めば確かに非正規労働者とフリーランスを並列するという形で書き分けているとは言いながら、全部まとめてセーフティネットの強化という中に放り込まれているものが、頭の中でごっちゃになってしまったのは、やややむを得ない面もあったのかもしれません。

もちろん、社会政策の観点からすれば、本来雇用労働者としての保護があるべきなのにそれが奪われている非正規労働者と、本来は自営業者としてその保護がないのだけれど実態からして見直すべきというフリーランスの話は、いずれもとても重要であり、ごっちゃにするべきものではないのですが、世の多くの人にとっては必ずしもきちんと区別されているわけでもなく、実のところごっちゃになっている人が多いようにも思われます。

この骨太の記述ぶりも、もちろん、厳密に読めばきちんと書き分けているとは言いながら、漫然と読めばついついごっちゃになってしまうような、そういう書きぶりになっていますし。

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