『DIO』366号
連合総研の『DIO』5月号は、「クラウドソーシング―デジタル時代が生んだ新たな就労形態の光と影に迫る」が特集です。
https://www.rengo-soken.or.jp/dio/dio366.pdf
「クラウドソーシング」をめぐる労働法の課題−集団的労働法による対応に向けて− 藤木貴史 ………………·4
クラウドワークをめぐる社会保障法上の課題 沼田雅之 ………………·8
クラウドワークをめぐる約款的規制の意義と課題 鈴木俊晴………………·12
クラウドワークをめぐる現状と課題~組織化と法規制の在り方に向けて 関口達矢………………·16
このうち藤木さんの論文は、副題の「集団的労働法による対応に向けて」からも窺われるように、彼らをどう保護するかという観点からだけではなく、自分たちで自らを守る道をどう作っていくのかという観点を打ち出しています。そして、そこから去る3月のフリーランスガイドラインに対して懸念を示します。労働法の歴史において「労働組合は本質的に競争法の敵」であったというセリフをみたときは、思わずその通りと思いましたが、それは拙文からの引用でありました。
最後のパラグラフで、「専業的なPFワーカーの当面のニーズは、最低報酬保護を除けば、適切な仕事の紹介や教育訓練、苦情処理といった「仕事」のコントロールに関わる点にある」と述べていますが、考えてみればこういったことこそ、労働組合の原点である19世紀イギリスのクラフトユニオンの任務であったわけですね。
後ろのほうの関口さんのは、まさにウーバーイーツユニオンを結成した全国ユニオンの方による最近の動きの報告です。
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