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2021年4月 7日 (水)

大内伸哉『人事労働法』

564091 大内伸哉さんの『人事労働法 いかにして法の理念を企業に浸透させるか』(弘文堂)をお送りいただきました。

https://www.koubundou.co.jp/book/b564091.html

労働法の再設計を試みた画期的な教科書
 「おこなわれている」労働法のエッセンスを紹介することに加え、「あるべき」労働法を大胆に提示した斬新な教科書。
 裁判規範を重視した伝統的労働法とは違い、企業が人事管理において「労働者の納得を得るよう誠実に説明すべきである」という納得規範(行為規範)を軸とした「人事労働法」により労働法を再設計したチャレンジングな内容。
 実務上大きな役割を果たす就業規則を具体的にどう作成するかを示すことにより、法の理念が企業に浸透することを目指す。 

というわけで、教科書だということなんですが、大内節全開の大内労働法としか言いようのない独自のテキストブックです。大内さんには『労働法実務講義』という普通に使える割と普通の教科書もありますが、そういう制約を一切取り払って、大内節ですべて塗り固めた概説書を書くとこうなるという一種極北の書といえましょう。

同感する人と反感を抱く人とがくっきり分かれそうな本ですが、いずれにせよ物事深く考えるためのよすがとして有用な本であることは間違いありません。

個々の論点での賛否はさまざまでしょうが、裁判規範を重視し、出るところに出た時の理屈ばかりをこねくり回しがちなために、出るところに出ない圧倒的大部分のケースが視野から落ちこぼれてしまうという労働法学の偏りに対して異議を申し立てるという点については、とりわけ解雇などの個別紛争の労働局あっせん事例レベルのものを分析したことのある立場からすると、大変共感するところは大きいものがあります。

 

 

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