中身は基礎の基礎だが、タイトルがクソ
海老原さんの顔が大写しになってデーンと出てきたので、早速読んでみましたが、いや中身は1から10まで全部その通り、というか昨年来私も口を酸っぱくしてあちこちで喋ってることとほとんど同じ。わかっている人がジョブ型を論じればみんなこうなるという典型。なんだけど・・・
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00271/031900002/
これは日経ビジネス編集部の責任だと思うのだけど、このタイトルはひどすぎる。課長であれ係長であれ、ジョブ型社会であればそれはマネージするという機能そのものであって、そのポストにふさわしいスキルを有するものをそこにはめ込むという以上のものではなく、いかなる意味でも年功でつけてあげる処遇なんかじゃないんだが、日本では管理職が事務職とか営業職と同じ並びの職種なんだと教えてあげるとみんながみんな、信じられないことを聞いたかのようにびっくりする。
そういうメンバーシップ型感覚にどっぷりつかって何の疑いも感じない愚か者におもねるように、7割は課長になれないなどということを言いつのってみせる手合いもいるわけだけど、海老原さんはそういう手合いとは全然違って、そもそもなれるだのなれないだということ自体がジョブ型じゃねえんだよと教え諭しているのに、このタイトルでは、まるで海老原さん自身が、そういうメンバーシップ感覚にどっぷりつかってジョブ型を説く一知半解の手合いであるかのように見えるではないか。
まあ、世の中の連中なんかみんなそんなレベルだから、こういうインチキなタイトルで釣れればいいと甘く見ているのかもしれないけれど、私だったらちょっと許せないですね。
なんなんだい、このタイトルは。
「ジョブ型雇用」導入すれば、係長にもなれない人が続出する
ってさ。
« スペインのプラットフォーム労働政労使協約のポイントはアルゴリズム透明性 | トップページ | 櫻井純理編著『どうする日本の労働政策』 »
コメント
« スペインのプラットフォーム労働政労使協約のポイントはアルゴリズム透明性 | トップページ | 櫻井純理編著『どうする日本の労働政策』 »
内需縮小が確定的な中ではポスト不足を要因とした出向転籍がますます横行せざるを得ないと思われるのですが、
そうであれば高望みをしないかわりに長く働きたい・・・というような方向で制度改革は出てこないものなのでしょうか。
(既に言及されているエントリがありましたらお手数ですが教えていただけますと幸いです)
投稿: 放送大学生 | 2021年3月24日 (水) 09時32分
この題名を付けた人は、「マスコミ業界」の「編集者」という「ジョブ」に就く能力がなく、ただの日経ビジネスの社員でしかないようで。
この手の間違いが多すぎて、「ジョブ型」という記事を目にするたびに身構えてしまいます。
投稿: いけだ | 2021年3月28日 (日) 18時15分