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2021年3月29日 (月)

御用組合の外部調達

昨年8月、東京都労委の興味深い救済却下決定に接して、こういうエントリを書きましたが、

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-50e58d.html(首都圏青年ユニオン連合会はまっとうな労働組合に非ず@東京都労委)

昨日、東京都労委はグランティア事件という不当労働行為救済申し立て事案について、却下するという決定を下しましたが、その理由を見ると、そもそも申し立て組合つまり首都圏青年ユニオン連合会はまっとうな労働組合じゃないと一刀両断されていて、私の知る限りこういうケースって初めてなんじゃないでしょうか。・・・

その少し後に、宮城県労委が下したある不当労働行為の救済命令の中に、その首都圏青年ユニオン連合会が登場していました。『別冊中央労働時報』117号に掲載されている佐田事件です。ここでは、中労委のHPに載っている概要を引用しますが、

https://www.mhlw.go.jp/churoi/meirei_db/mei/m12115.html

Y1会社は、平成29年9月26日の段階から共済組合と協調して行動しており、平成30年3月29日に、共済組合の代表で あり、また、Y1会社とアドバイザリー業務契約を締結しているC2会社代表取締役社長のC3氏を通じ、組合員に脱退届用紙を 配付するという行為を行い、A執行委員長を除くC1工場の全組合員が脱退届を提出するという状況を招いたことが認められる。 さらに、組合員がC4労働組合に加入したという形態を取ることによりユニオン・ショップ協定に基づく組合員の解雇を回避する ため、C3氏を介して組合員をC4労働組合に加入させようとしたと認められる。その後もY1会社は、C4労働組合と労働協約 を締結し、団結を維持するための組合の行為に対して抗議する文書を出すなど組合員の脱退を既成事実化するための活動を、共済 組合及びC4労働組合と協調して行っていることが認められる。よって、C3氏及び共済組合によりなされた一連の行為は、これ らの者がY1会社と無関係に行ったものではなく、組合の弱体化を目的としてY1会社と一体的に行われた行為と認められるか ら、Y1会社による労働組合法第7条第3号の支配介入に該当する。

この「C4労働組合」が、首都圏青年ユニオン連合会なんですね。

都労委の方では典型的な合同労組、コミュニティ・ユニオン的な行動をとる一方で、こちらではこれまた典型的な御用組合として大活躍しているようで、商売繁盛というところでしょうか。

しかし、御用組合というのは普通、自社の子飼いの中から作らせるものではないかと思うのですが、こちらはわざわざ首都圏から東北地方にまで出張しての外部調達、それもUAゼンセンの組合相手に御用組合をやろうというのですから、なかなか度胸があります。

こういうのを見ると、ほかでもいろいろと似たような商売をやっていそうで、日ごろあんまりきちんと見ない労委の命令を見ておいた方がよさそうです。

 

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コメント

全労連や全労協系の労組を相手に御用組合を作るのならともかく、連合系、しかも旧同盟系労組を相手にする御用組合を作ろうとするとは…。
前例がないわけではありませんが(相模鉄道労組の分裂問題など)、凄まじい話です。

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