『日本労働研究雑誌』2021年2・3月号
『日本労働研究雑誌』2021年2・3月号は、メインは「学界展望:労働経済学研究の現在」ですが、経済学論文の最先端をつかまえて議論しているので私の手には負えないのでとりあえずパス。安藤道人さんの御話の中で脇道的に拙著『働く女子の運命』が出てきたりしますが、勿論本筋ではありません。
https://www.jil.go.jp/institute/zassi/new/index.html
特集はなんと「船員の働き方」です。
特集:船員の働き方
解題 船員の働き方 編集委員会紹介 内航船員の働き方について 畑本郁彦(日本内航海運組合総連合会)
船員の集団的労使関係 立川博行(全日本海員組合)
論文 船員の安全と健康確保 久宗周二(神奈川大学教授)
内航船員の働き方改革に向けて─船員労働法制の特質と課題 野川忍(明治大学大学院教授)
船員労働ってのはニッチだけどなかなか面白いテーマなんですよ。
私も以前、『季刊労働法』2016年冬号(255号)に「船員の労働法政策」ってのを書いたことがありますが、陸上労働法の世界とはひと味もふた味も違う世界が広がっていました。
はじめに
1 船員法制の形成期
(1) 西洋型商船海員雇入雇止規則
(2) 商法と旧船員法
2 労働力需給調整システムと集団的労使関係システムの形成*3
(1) ILOの影響
(2) 船員職業紹介法
(3) 海事協同会による集団的労使関係システム
3 戦前期船員法政策の展開と戦時体制
(1) 1937年船員法
(2) 船員保険法
(3) 船員と傷病
(4) 戦時体制下の船員法政策
(5) 終戦直後期における船員管理
4 終戦直後期における船員法制の改革
(1) 労使関係法政策
(2) 1947年船員法
(3) 船員法の労働時間・有給休暇等
(4) 災害補償と船員保険
(5) 労働市場法政策
5 その後の船員労働条件法政策
(1) 1962年船員法改正
(2) 船員の最低賃金
(3) 1988年船員法改正(労働時間関係)
(4) 2004年船員法改正
(5) 2008年改正
6 その後の船員労働市場法政策
(1) 船員雇用問題と船員雇用促進特別措置法(1977年)
(2) 1990年改正(船員労務供給事業)
(3) 2004年改正(船員派遣事業)
7 船員保険の解体
8 船員労働委員会の廃止
9 ILO海事労働条約の国内法化
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