『季刊労働者の権利』で拙著書評
日本労働弁護団の『季刊労働者の権利』2021年1月号(339号)で、鴨田哲郎さんに『働き方改革の世界史』を2ページにわたって丁寧な書評をしていただいています。
冒頭、いきなり
濱口と海老原のコンビの本なら面白いだろう。それにしても、働き方改革の「世界史」って何だ?こんな気持ちで手に取った。
ときます。鴨田氏に言わせれば、
濱口桂一郎は・・・・論点によっては誰も言わなかったことを指摘する。
とのことで、この評価は大変嬉しいものです。でもこれって、みんな真面目に割と似たようなことばかりいっているところで、別に鬼面人を驚かすような突飛なことではなく、ちょっとその時点にみんな脳みその中を足並みそろえているところからちょびっとだけずらせれば、だれでもが気が付くような視点を投げかける、というところに、まあ一定の意味があるんだろうなと思っているもので。
今回の森発言も、みんな女性蔑視だと批判して、まあそれはそのとおりで間違いないんだけど、でももっと本質的な問題が潜んでいるよね、って指摘すると、結構多くの人が「そうだね」というくらいにはみんな薄々認識している問題ではあるわけです。
というわけで、この本の中身を詳しく丁寧に紹介していき、最後のパラグラフで、
・・・藤林論考をさらに深める連載が続いているそうなので、本書の第2弾が出るかもしれない。濱口の評価に賛同するかどうかはともかく、日本の労働組合、労働運動とかかわっている我々には、読むべき本ではなかろうか。
と、早くも第2弾への期待を表明していただいております。ありがとうございます。
実は、『企業民主化試案』に続いて、『HRmics』次号では沼田稲次郎の『現代の権利闘争』を取り上げるのですが、そこまでで『HRmics』が廃刊になってしまうので、その先どうするかは現時点では未定です。
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