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2021年2月20日 (土)

イギリス最高裁がUber運転手を労働者と判決(追記:「従業員」に非ず!)

既に報じられているように、イギリス最高裁がUberの運転手を「労働者」(worker)であると判決しました。イギリス労働法の「worker」ってのは「employee」と違ってやや複雑なんですが、かなりの労働法上の保護の対象になります。Uber社がいうような自営業者ではないということです。

https://www.bbc.com/news/business-56123668

_117077186_img_7524 Uber drivers must be treated as workers rather than self-employed, the UK's Supreme Court has ruled.

The decision could mean thousands of Uber drivers are entitled to minimum wage and holiday pay.

むむ、これ報告書のタイミング的に・・・・というところはあるんですが、いずれにしても最近ヨーロッパ各国で続々とこの問題に対する司法の判断が出されてきていて、これから結構動きがありそうです。

イギリスはもはやEU加盟国ではありませんが、その動きは大きな影響力を持ちます。

実は、まだ委員会に出てはいませんが、数日前欧州議会の雇用社会問題委員会に出されるプラットフォーム労働者の公正労働条件、権利及び社会保護に関する決議案が明らかになっていて、これから欧州委員会が何らかの立法手続きに動き出すという観測もあるようで、引き続き注視していく必要があります。

(追記)

このニュース、日本の新聞も報じているんですが・・・・

https://www.asahi.com/articles/ASP2M7WP4P2MULFA046.html(ウーバー運転手は「従業員」 英最高裁が権利認める判決)

配車サービス大手、米ウーバー・テクノロジーズのロンドンの運転手らが、ウーバーに対して「従業員」の権利を認めるよう求めた訴訟で、英最高裁は19日、運転手側の主張を認める判決を出した。ウーバー側は英国の雇用法制に従い、運転手への最低賃金の保証や有給休暇を付与する必要が出てくる可能性がある。仕事をネットで請け負う「ギグ・エコノミー」のあり方に一石を投じる判決だ。・・・・

原文の英語は「employee」じゃなくて「worker」なのに、なんでわざわざ「従業員」なんて間違った訳をつけるんだろう。イギリス以外では両者は同義語ですが、ことイギリスに関する限り、両者は異なる概念であり、それはイギリス労働法の基本なんですが。

ちなみに各紙の星取り票は:

日経新聞:https://www.nikkei.com/article/DGKKZO69305540Q1A220C2NNE000/(ウーバー運転手は「従業員」 英最高裁、仏に続き認定)

毎日新聞:https://mainichi.jp/articles/20210220/k00/00m/030/214000c(ウーバー運転手は「従業員」 英最高裁判決とギグワーカーの現状)

東京新聞(もとは共同通信):https://www.tokyo-np.co.jp/article/87082(ウーバー運転手は従業員 英最高裁、権利認める)

読売と産経は記事なし。

なんだ、全滅じゃねぇか。

(再追記)

なんで日本のマスコミはみんなそろいもそろってイギリスでは「employee」とは区別される「worker」の話を、わざわざ「従業員」と報じているのだろうと不思議に思っていたのですが、もしかしたら、イギリス発ではなくフランス発のニュースをもとにしていたからなのかもしれません。

https://www.bilan.ch/entreprises/uber-les-chauffeurs-sont-des-employes-pour-la-justice-britannique(Uber: les chauffeurs sont des employés, pour la justice britannique)

これ、AFPからの記事で、AFP日本語版では「従業員」と訳しちゃっていますね。

https://www.afpbb.com/articles/-/3332651(「ウーバー運転手は従業員」 英最高裁が判断)

いや、フランス語では「employés」も「travailleurs」も変わんないかもしれないけど、イギリス語(つうか、ここ20年程のイギリス労働法)では違うんだよね。

 

 

 

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