ジョブ型雇用 テレワークだけでなく「シニア雇用」などにおいても重要に@ADECCOの『Power of Work』
ADECCOの『Power of Work』のインタビュー記事からもう一つ、「ジョブ型雇用 テレワークだけでなく「シニア雇用」などにおいても重要に」。前半はテレワークがらみの話ですが、最後のパラグラフのこれが大事です。
https://www.adeccogroup.jp/power-of-work/186
・・・「そもそも管理職に不向きな人財もいます。そこで、誰もが一様に旧来型の出世コースを目指すのではなく、例えば40代の中堅社員ぐらいから、特定の専門職としてずっと働くことを選べるような制度を導入する。年功制ではなく、職務に対して給与を支払う仕組みにすれば、60歳を超え、定年再雇用で70歳まで働いても同じ賃金水準を維持できる。このようなシニア世代までを想定したジョブ型雇用の活用には、大きな意味があると思います」(濱口氏)
ちなみに、わたしは「じんざい」と喋ったときに「人材」という字を想定していましたが、文字起こしされたのは「人財」となっていたので、「人材」だといったのですが、会社の方針で「人財」だと言われたので、そうなっています。
個人的にはあんまり好きな字面ではないのですけど。
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私もあえて「人材」という言葉を使っています。
そもそも人材の「材」は素材の材です。いかに料理するか=いかに育てるか、料理人=会社の腕が問われます。
一方、人財の「財」は財産の財です。財産を増やすとは言いますが財産を育てるとは言いません。財は文字通り貝偏ですが、貝は大昔お金の代用品でした。人財と表記する会社は人を育てる気概がなく、人を金としか見ない会社です。
もっと言えば、人材の「材」は「木」と「才」から成っています。「才」は才能の才で優れたものという意味ですが、「木」にも同じような意味があります。「御神木」でもわかるように、神の宿る場所でもあるのが「木」です。「材」はそれだけ素晴らしい意味から成り立っているのです。だからこそ「人材」は「人材」のままでよいのです。
投稿: 広田 薫 | 2021年2月18日 (木) 14時33分
広田 薫 殿
>そもそも人材の「材」は素材の材です。いかに料理するか=いかに育てるか、料理人=会社の腕が問われます。
>一方、人財の「財」は財産の財です。財産を増やすとは言いますが財産を育てるとは言いません。
メンバーシップ型とジョブ型について知ったかぶりをすると、 ある外資系人事マン先生から御指導が入りそうですが、メンバーシップ型の場合は人材で、ジョブ型の場合は人財ではないかと思います。
メンバーシップ型では、会社と社員は料理人と素材のようなものだと思います。ちょうど新鮮な鰤に対して料理人が刺身にするか照り焼きにするかを判断するように、会社が社員をどの様に育成するかを判断します。
これに対してジョブ型では、会社と社員は客と料理のようなものだと思います。客は刺身定食とか照り焼き定食を注文してその料理をを食べるだけです。刺身定食の刺身は照り焼きにしたほうがおいしいと思っても、これを照り焼きにしてくれ とは頼めません。
ジョブ型の社員は工場の生産設備のようだと思います。生産設備は購入時に要求した性能があれば良く、購入後の管理によって生産設備の性能を向上させようとは考えないと思います。
昔、日本企業が外国に進出し始めた頃、現地採用の社員を(メンバーとして)育成したら成長した社員は(より高給の仕事に)転職して、(現地人は恩知らずだと)問題になったそうです。
投稿: Alberich | 2021年2月19日 (金) 21時45分
Hamachanが述べられるように、ジョブ型雇用はともすれば組織の論理に振り回され、不自然な「自分」を作り上げてしまいがちなニッポン会社の中に「自分」を存在させることが可能ではないかと思われます。
本ブログでもジョブ型とされる医師職は、組織(院内)全体の医療行為に際し医療技術者の指導的地位を占めておりますが、医師間では表の組織上の地位(院長など)とは関係なく、各々が別の診療専門家として水平的関係が普通ですので、このほうがストレスもなく仕事に前向きになれるのではとも思われます。
投稿: kohchan | 2021年2月20日 (土) 13時24分